窓のリフォームは住まいの機能性を向上させてくれる効果的な方法です。家の温度・湿度改善や防音・防犯性の向上など、窓ひとつ変えるだけで今あなたが抱えている悩みを解消できます。
内容によっては莫大な費用もかかることなく、1時間ほどでリフォームが可能です。また、国・地方自治体からの補助金もあるため、お得にリフォームできるといま注目されています。
しかし、窓のリフォームにはいくつか方法があり、補助金制度などの複雑な知識も必要になります。
- 窓リフォームについて詳しく知りたい
- 窓リフォームの流れを知りたい
- 窓リフォームの際の注意点を知りたい
- 窓リフォームにかかる費用がどれくらいか知りたい
など、窓のリフォームに関してのさまざまな情報を入手したい人も多いはず。
そこで本記事では、窓リフォームについて徹底解説します。費用面や流れ、リフォームの種類、注意点など、あなたの知りたい情報を全て載せているため、ぜひ参考にしてください。
補助金制度には申請期間があるため、本記事で事前にチェックしておきましょう。
窓リフォームとは?
窓リフォームとは、窓の性能や使い勝手を改善したい時に、サッシや窓の交換などの部分的なリフォームを行うことです。基本的に以下の5つの対策をしたい時に行います。
- 結露対策
- 断熱対策(光熱費削減対策)
- 日射対策
- 防音対策
- 防犯対策
窓をリフォームすることによって、日々の暮らしの快適さを向上させることが可能です。
例えば、断熱対策を行うことで外気の影響を受けにくく、室内の熱を逃さない断熱性の高い住まいにできます。断熱性が上がれば、エアコンの効率をあげられるため光熱費の削減が可能です。
どの性能を向上させたいかによって、費用や工期は変わってきます。現在のあなたのリフォーム予定の窓に対して、どのような悩みを持っていて、どのように解消したいのか考えてみましょう。
窓リフォームの種類
窓のリフォームには一般的に以下の4つの種類があります。
- はつり工法
- カバー工法
- 内窓
- ガラス交換
はつり工法とは、窓のサッシやガラス部分を全て撤去して新しい窓に交換する方法です。窓の大きさを変えたり、古い窓を完全に新しくできるため、住まいの快適さを向上できます。
しかし、外壁を壊す必要があり、工期や費用が他の方法より多くかかることがデメリットです。2階以上の窓の場合には、足場の設置などのコストもかかるため注意しましょう。
カバー工法は、既存の窓やサッシの上に新しい窓・サッシを被せる方法です。外壁や内装の工事が不要のため、費用と工期が抑えられます。しかし、既存窓のフレームの上に新しい窓をつけることにより、5〜10㎝ほど窓が小さくなるため注意しましょう。
内窓は、既存の窓の内側に内窓を増設し、二重窓にする方法です。工事自体は作ってきた内窓をつけるだけのため1時間ほどで終わり、お手軽ということで人気を集めています。二重窓にすることで断熱性や遮音性の向上が可能です。
ガラス交換は、既存のサッシはそのままにガラスのみを交換する方法になります。施工が簡単で短い工期で施工可能です。もともとサッシの性能が高く、ガラスの性能を上げたいという人におすすめの方法になります。
窓リフォームの種類について詳しく知りたい人は以下の記事もあわせてご覧ください。
窓リフォームにかかる費用
窓リフォームにかかる費用は、現状の窓・サッシの状況や何の性能面の対策をしたいのかによって変化します。
外壁を壊すことなくできるリフォームなら3〜5万円ほどでリフォームが可能です。窓の大きさを変更する際などに外壁を壊す必要がある場合には、30万から50万ほどかかると思っておきましょう。
簡単な目安表を作ってみました。依頼するリフォーム会社によっても費用は異なるため、あくまで目安として参考にしてください。
リフォーム内容 | 費用(窓の大きさによる) |
---|---|
はつり工法 | 10〜50万前後 |
カバー工法 | 10〜20万前後 |
内窓 | 8〜30万前後 |
ガラス交換 | 5〜15万前後 |
窓の増設 | 10〜50万前後 |
上記の表は、窓交換工事の費用です。足場を組む必要がある場合は、別途費用が発生します。工事内容により価格が変動するため、事前にリフォーム会社に確認しましょう。
窓リフォームの費用について詳しく知りたい人は以下の記事もあわせてご覧ください。
窓リフォームに使える補助金
窓リフォームには補助金制度が使えます。補助金には自治体や国が作っている制度があり、条件さえ当てはまれば誰でも使用可能です。
ものによっては併用も可能であり、うまく使えば窓のリフォームの費用をかなり抑えられます。2023年度現在で使える補助金は以下の5つです。
- 先進的窓リノベ事業
- 既存住宅における断熱リフォーム支援事業
- こどもエコすまい住宅支援事業
- 次世代省エネ建材の実証支援事業
- 各自治体の補助金
各補助金によって期間や対象工事、上限金額が異なります。それぞれの詳しい内容を確認して、お得にリフォームを行えるようにしましょう。
窓リフォームの補助金について詳しく知りたい人は以下の記事もあわせてご覧ください。
窓リフォームの流れ
窓リフォームの際の基本的な流れを紹介します。依頼するリフォーム会社によって異なることがありますが、大枠は以下のような流れです。
- 相談・打ち合わせ
- 採寸
- 提案・見積もり
- 契約
- 工事
工期はサッシを含めた窓全体を変えるのか、窓ガラスのみの交換や内窓なのか、場合によって異なります。窓全体の場合は少なくとも1日はかかると思っておきましょう。外壁を壊す必要がある場合には、修繕が必須のためさらに工期が伸びます。
内窓やガラスのみの交換は、元々作ってきたものを取り付けるだけのため、1時間ほどで終わることが多いです。
以下の記事ではより詳しく窓リフォームの流れについて解説をしています。これからリフォームを検討していて、具体的案流れを知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
窓リフォームの3つのメリット
ここでは、窓リフォームのメリットを見ていきましょう。代表的なメリットは以下の3つです。
それぞれ以下で詳しく解説します。窓リフォームを行うか判断するきっかけにしてください。
メリット1:補助金でお得にリフォームできる
1つ目のメリットは、補助金でお得にリフォームできることです。窓リフォームは省エネ対策や光熱費の削減につながるため、国や自治体が積極的に勧めています。
そのため、窓のリフォームには国や自治体の補助金制度が利用可能です。制度によって上限金額や対象の工事などが異なりますが、最大で200万の補助金を受けられます。
2023年に新しくできた先進的窓リノベ事業やこどもエコすまい住宅支援事業は、今までできなかった国の補助金の併用が可能です。併用するにはいくつか注意点がありますが、2023年度の新補助金制度は特に魅力的といえるでしょう。
費用を抑えながら、住まいの快適度を上げられるためぜひ利用してみてください。
メリット2:防犯対策で家の安全性を向上
2つ目のメリットは、防犯対策で家の安全性を向上できることです。住まいの安全性を高めることは家族を守るためにも必須事項といえるでしょう。
一般的に泥棒の多くは窓から侵入する傾向にあります。実際に戸建てにおいては被害にあった住まいの約7割が窓からの侵入によるものです。
しかし、窓リフォームを行うことでその不安を払拭できます。泥棒は侵入に5分以上かかると約7割が諦めると言われており、二重窓や強度の高いガラスにすることで家の安全性を向上可能です。
また、家の安全性を高めつつ、耐風性も一緒に向上できることもメリットのひとつになります。
メリット3:断熱・遮音性向上で快適な家にできる
3つ目のメリットは、断熱・遮音性向上で快適な家にできることです。リフォームでは現在の窓に内窓を設置したり、プラスチック素材の断熱窓にすることで断熱性を向上できます。
断熱性を向上することで外気の影響を受けにくく、内部の熱を逃がしにくくできるため、エアコンの効率を上げることが可能です。そのため、結果的に光熱費の削減につながります。
また、内窓を設置したり、防音性能の高いガラスに変えることで騒音ストレスをなくすことが可能です。
家の中の音を外に漏らさないため、近所迷惑などを気にする必要もありません。防音対策をすることで、本当の意味での快適さの実現ができます。
窓リフォームの2つのデメリット
ここでは、窓リフォームの2つのデメリットを解説します。デメリットは以下の2つです。
それぞれ詳しく解説するので、ぜひ参考にしてください。
デメリット1:窓を増やすと光熱費が上がる
1つ目のデメリットは、窓を増やすと光熱費が上がることです。部屋を明るくしたり、開放的な空間をつくるために窓を増やしたいという人もいるでしょう。しかし、その際には気密性が下がることによる断熱性の低下に注意が必要です。
断熱性が下がると部屋を快適な温度に保つために、エアコンを過度に使用する必要がでてきます。結果的に光熱費が上がってしまうことに繋がり、経済的に家計を苦しめてしまうため注意しましょう。
窓を増やす際には、増やす位置をしっかりと考えることが重要です。
デメリット2:窓の大きさや高さ変更は費用が高くなる
2つ目のデメリットは、窓の大きさや高さ変更は費用が高くなることです。窓の大きさや高さを変更する際には、一度外壁を壊す必要があります。外壁を壊すと修繕する必要があり、工事費が嵩み費用が高くなるため注意が必要です。
また、2階の窓をリフォームする際は足場をつくる必要があり、さらに費用がかかります。足場をつくる場合には50万以上の費用がかかることもあると覚悟しておきましょう。
予算をしっかりと考えた上で、窓の大きさや高さを変更しましょう。
窓リフォームをする際の3つの注意点
窓リフォームをする際の3つの注意点を見ていきましょう。意識すべきポイントは以下の3つです。
注意点を事前に把握することは、トラブルを防ぐことに繋がります。必ず確認しておいてください。
注意点1:リフォームの目的を明確にする
1つ目の注意点は、リフォームの目的を明確にすることです。目的によって最適なリフォーム方法は変わってきます。今どのような悩みを抱えていて、どのように改善したいのかを考えてみましょう。
目的のないリフォームは、安さを重視して結果的に効果が薄くなってしまうなどの失敗に繋がります。
しかし、目的が決まれば予算やプランが立てやすくなり、失敗するリスクの軽減が可能です。窓リフォームは決して安い金額ではないため、後悔しないためにもしっかりと考えてみましょう。
注意点2:内装とのデザインを考慮する
2つ目の注意点は、内装とのデザインを考慮することです。安く抑えることに執着しすぎて価格だけで窓やサッシの種類を決めてしまうと、のちに後悔することがあるため注意しましょう。なぜなら、室内インテリアとのバランスを考えないと、窓だけが浮いてしまってデザインが変になってしまうことがあるためです。
窓やサッシには豊富な種類があります。室内全体とのトータルコーディネートを意識してリフォームしてみましょう。難しい場合はリフォーム会社に相談することもおすすめです。
注意点3:複数の会社を比較する
3つ目の注意点は、複数の会社を比較することです。窓のリフォームにはさまざまなリフォーム内容があります。種類や材質にも豊富な種類があるため、窓リフォームの実績が豊富な会社に依頼することがおすすめです。
経験が少ない会社に依頼してしまうと、性能は向上できたもののデザインがいまいちだったというような結果になりかねません。
のちに後悔しないためにも、複数の会社を比較して知識や経験の豊富な会社に依頼しましょう。最低でも3社以上は比較することがおすすめです。
窓リフォームのよくある質問
ここでは、窓リフォームについてよくある質問を紹介します。今回紹介するのは以下の2つの質問です。
窓の大きさの変更を考えている人は、参考にしてください。
Q1.窓リフォームで窓を小さくできるの?
窓リフォームで窓を小さくすることは可能です。小さくすることで得られるメリットとしては、断熱性の向上や外からの視線を遮るということが挙げられます。
住まいの場所によっては、外からの視線が気になりカーテンを常に閉めているという人も少なくないでしょう。窓をリフォームして小さくすれば、カーテンを開けて陽の差し込む空間の実現が可能です。しかし、マンションの人は窓が共用部分に設定されていたり、管理規約でリフォームできないため注意しましょう。
また、換気が不十分になったり、カーテンをあけて採光はできるものの、そもそもの差し込む光が少なくなることもあります。メリット・デメリットを考慮した上で窓を小さくするか決めることが大切です。
窓リフォームによって窓を小さくすることについて詳しく知りたい人は以下の記事もあわせてご覧ください。
Q2.窓リフォームで窓を大きくできるの?
窓リフォームで窓を大きくすることも可能です。大きな窓にすることで、たくさんの陽の光を室内に取り込めたり、開放的な空間を実現できます。窓以外のリフォームも考えている人は、ウッドデッキを設ければアウトリビングにしてより開放感のある空間を作ることが可能です。
大きな窓にするデメリットは、断熱性や遮音性・防犯性の低下や外からの視線が挙げられます。
性能面に関する部分は、リフォームする際に高性能な窓を採用すれば改善可能です。事前にリフォーム会社に相談しておきましょう。
窓リフォームによって窓を大きくすることについて詳しく知りたい人は以下の記事もあわせてご覧ください。
窓リフォームをするならリノベーションハイムがおすすめ
窓リフォームをするならリノベーションハイムがおすすめです。リノベーションハイムは約50年の歴史があり、一般住宅のリフォームを行っています。セキスイハイムグループのひとつであり、豊富な経験と実績を持つ会社です。
リフォームの際には知識・経験豊かな専任のリフォームコーディネーターがついてくれます。リフォームコーディネーターは建築関係の有資格者のため、初めての人でも安心して依頼可能です。
オンラインでの相談も受け付けています。興味のある人は気軽に問い合わせてみましょう。
まとめ
本記事では、費用面や流れ・リフォームの種類・注意点など、窓リフォームについて徹底解説しました。窓リフォームをすることで今の住まいの快適さを向上できます。補助金などをうまく使えば、費用面を抑えてのリフォームも可能です。
本記事で解説した内容を踏まえて、窓リフォームを行ってみてください。窓リフォームには、決して安くない費用がかかります。のちに後悔することのないようにしましょう。
本記事があなたのお役に立てれば幸いです。