主婦Aさん「リフォームの営業に既存不適格建築物って言われたけどなに?」
「既存不適格建築物って違反なの?」
既存不適格建築物とは、建てた当時は建築基準法に適合していたものの、法改正で現行基準に合わなくなった建物のことです。違法ではありませんが、建て替えやリフォームで制約を受けることがあります。
実際のところ、既存不適格建築物に該当する建物は意外と多く、築30年以上のものは該当している場合が多くあります。既存不適格建築物は、資産価値が低下する恐れもあるため、正しい知識を持っておくことが大切です。
そこで本記事では、既存不適格建築物の定義から判別方法、リスク、2025年の法改正まで、専門的な情報を分かりやすく解説します。ぜひ参考にしてください。
- 既存不適格建築物とは、建築当時は合法だったが法改正で現行基準に合わなくなった建物。違反建築物とは異なる
- 検査済証・確認済証で建築確認日を確認すれば、自宅が既存不適格に該当するか判別できる。
- 資産価値・耐震性・建て替え時の縮小など複数のリスクがあるが、対処法は増築・リフォームで異なる。
※なお、本記事では国土交通省の「平成7年阪神・淡路大震災建築震災調査委員会中間報告」や「新耐震基準の木造住宅の耐震性能検証法」の情報を参考に記事を制作しています。
既存不適格建築物とは


既存不適格建築物とは、建てた当時は建築基準法に適合していたが、法改正で現行基準に合わなくなった建物を指します。違法ではなく、そのまま住み続けることも可能です。
ここでは、下記3つの視点から詳しく解説します。
法改正で現行基準に合わなくなった建物
建築基準法は時代の変化や社会情勢に応じて、繰り返し改正されてきた法律です。建てた当初は適法な建物であっても、後から施行された新しい基準に合わなくなるケースは少なくありません。
このような建物を『既存不適格建築物』と呼びます。既存不適格建築物となる主な原因は、耐震基準の改正、省エネ性能の見直し、用途地域や容積率の変更などです。
とくに築年数の古い戸建てやマンションでは、複数の要因が重なって不適格状態になっている場合もあります。既存不適格の状態でも、建物の使用や売却は法的に認められています。
ただし、増築や大規模改修を行う際には、改正後の基準への対応が求められる場合があるため注意が必要です。
違法ではないが「不適格」な状態
既存不適格建築物は、建てた時点で法令を守っていたため違法建築物ではありません。そのまま住み続けることも法律で認められている状態です。
ただし、現行基準に合わない部分があるため、増築や大規模な改修を行う際には、対応が必要になる場合があります。また「不適格」という言葉は決してマイナスな意味だけではなく、当時の基準では合法だった歴史的な事実を示しています。
売却や賃貸は問題なく行えますが、買主や借主への説明義務は生じるため事前準備が大切です。金融機関の住宅ローン審査や担保評価では、既存不適格の状態が影響することもあります。
事前に把握しておくことが、のちの安心につながります。売買を検討する際は必ず確認しましょう。
該当する建物の目安
築年数が古い建物ほど、既存不適格建築物に該当する可能性が高まる傾向にあります。耐震基準で特に注目すべきは、1981年6月1日の「新耐震基準」と2000年6月1日の「2000年基準」の施行です。
1981年5月以前に建築確認を受けた建物(旧耐震基準)は、現行の耐震基準を満たしていません。また、1981年6月〜2000年5月に建築確認を受けた「新耐震基準」の木造住宅であっても、現行の2000年基準(地盤調査や補強金物の指定など)を満たしていない場合は既存不適格に該当します。
そのため、おおむね2000年5月以前に建てられた木造住宅は、既存不適格の可能性を考慮する必要があります。
ただし、築年数だけで判断はできず、正確な判別には建築確認申請日や自治体の建築指導課への確認が欠かせません。まずは書類確認から進めていきましょう。
既存不適格建築物になる主な5つの原因


既存不適格建築物になる主な原因は、次の5つに整理できます。ご自宅がどのパターンに該当しやすいか、順に確認していきましょう。
原因を知ることで、対処法や相談先の判断もつきやすくなります。実際には複数の原因が重なって不適格になっているケースも少なくないため、総合的な視点で確認することが大切です。
①耐震基準の改正(1981年6月1日 新耐震基準)
もっとも代表的なパターンが、耐震基準の改正による既存不適格化です。1981年6月1日に施行された新耐震基準では、震度6強〜7の地震でも倒壊しない耐震性が求められるようになりました。
この改正日より前に建築確認を受けた建物は、旧耐震基準で設計されているため既存不適格に該当します。旧耐震の建物は現行基準と比べて地震時の安全性が低い可能性があり、大きな懸念材料となります。
実際に、1995年の阪神・淡路大震災でも旧耐震の建物に被害が集中しました。耐震補強リフォームで現行基準に近い安全性を確保することが可能なため、専門家へ相談してみることがおすすめです。
②用途地域の変更
都市計画の見直しにより、用途地域が変更されるケースがあります。用途地域とは、都市計画法で定められた地域ごとの土地利用のルールを指す用語です。
たとえば、以前は工業地域だったエリアが住居系用途地域に変更されると、建てられていた工場や店舗が既存不適格になる場合があります。地域の実情に応じた都市計画の変更に伴い、建物の状態が変わるというパターンです。
用途地域の変更は数十年に一度行われることが多く、所有者が気付かないうちに不適格状態になっているケースもあることから注意が必要となります。
自治体の都市計画課で最新の用途地域を確認できるため、心配な場合は問い合わせるとよいでしょう。
③建ぺい率・容積率の変更
自治体の都市計画変更により、建ぺい率や容積率の上限が引き下げられると、既に建てられている建物がその基準を超えてしまう場合があります。
建ぺい率とは、敷地面積に対する建築面積の割合、容積率とは敷地面積に対する延床面積の割合を指す用語です。建物自体には手を加えていなくても、既存不適格の状態になるのがこのパターンとなります。
とくに市街地では、防災や住環境の観点から建ぺい率・容積率が段階的に厳しくなる傾向があり、注意が必要です。
建て替えの際は現行基準に従う必要があるため、以前より小さい建物しか建てられない可能性も想定されるでしょう。事前確認が非常に重要になります。
④接道義務の変更
建築基準法では、建物の敷地は原則として幅員4m以上の道路に2m以上接することが求められます。これは接道義務と呼ばれており、都市の防災上の観点から定められたルールです。
道路や区画の変更により、この接道義務を満たさなくなった土地の建物も、既存不適格に該当することがあります。近隣の再開発や道路の付け替え、土地の分筆などをきっかけに発生するのが代表的な例です。
接道義務を満たさない建物は、建て替えが原則できない「再建築不可物件」となる場合もあるため、注意が必要となります。
既存不適格と再建築不可は重なる部分もありますが、それぞれ別の概念となる点を押さえておきましょう。
⑤省エネ基準・その他の法改正
近年では、省エネ性能に関する基準も強化されています。断熱性能や省エネ性能に関する新しい基準が施行されたことで、既存の建物が基準を満たさなくなるケースも増えました。
2025年4月からは原則すべての新築住宅に省エネ基準適合が義務化されており、既存不適格の対象が拡大しています。他にも、防火・避難関係の基準改正が既存不適格の原因になる場合もあります。
バリアフリー基準や高齢者配慮の観点でも法令改正が続いており、既存の建物が対応できていないパターンも見られます。省エネ・防火・バリアフリーは今後もさらに強化される見込みのため、定期的な情報収集が重要です。
既存不適格建築物と違反建築物の違い


既存不適格建築物とよく間違われやすい言葉に『違反建築物』があります。既存不適格建築物と違反建築物は、名称は似ていますが法的な扱いが大きく異なる概念です。
この違いを正しく理解することが、住まいの判断材料の第一歩となります。混同されやすい2つの概念を、定義・違い・共通するリスクの3つの視点から整理し、それぞれの特徴と対処のポイントを明確にしていきましょう。
違反建築物とは
違反建築物とは、建てた当初から建築基準法などの法令に適合していない建物、または建てた後の増改築工事によって法令に合わなくなった建物のことを指します。
既存不適格建築物とは異なり、違法な状態のため行政から是正命令が出される可能性があります。是正命令に従わない場合は、罰則の対象となる場合もあるため注意が必要です。
違反建築物の代表的な例には、確認申請なしの増築、建ぺい率・容積率を超えた建築、無許可の用途変更などが挙げられます。
売却時には重要事項として買主に告知する義務があり、資産価値への影響も大きくなることに注意が必要です。既存不適格建築物とは根本的に異なる概念のため、正しく区別することが重要となります。
3つの決定的な違い
既存不適格建築物と違反建築物の違いは、次の3つに整理できます。
- 建築当時の合法性
- 是正命令の有無
- 現状維持の可否
まず、既存不適格建築物は建てた当時は適法だった一方、違反建築は当時から違法という決定的な差があります。既存不適格建築物は元々は合法であったため、違反にはならないということです。
また、是正命令の有無にも大きな違いがあります。既存不適格建築物は是正命令が出されない一方、違反建築には出される可能性があるため注意が必要です。
最後に現状維持の可否です。既存不適格はそのまま住み続けられる一方、違反建築は速やかに是正が必要という違いがあります。
| 項目 | 既存不適格建築物 | 違反建築物 |
|---|---|---|
| ①建築当時の合法性 | 建築当時は適法だった | 建築当時から違法 |
| ②是正命令の有無 | 出されない | 出される可能性がある |
| ③現状維持の可否 | そのまま住み続けられる | 速やかに是正が必要 |
上記の3つの違いを把握しておくと、自宅や購入検討物件の位置付けが明確になるでしょう。売却や増築時の判断にも直結する重要な区分けとなるため、正しい理解が大切です。
共通する2つのリスク
既存不適格建築物と違反建築物には共通するリスクもあります。まず不動産価値への影響です。現行基準に合わないという事実は、売却時の評価に影響することがあります。
金融機関の担保評価にもかかわる要素となり、住宅ローンの借り換えや新規融資でも不利になる場合があるため注意が必要です。
次に建物の安全性です。とくに旧耐震基準の建物では、現行基準と比べて地震時の安全性が低い可能性があります。
共通する2つのリスクは、既存不適格建築物であっても軽視できない要素です。適切な対処には、建物の現状を正確に把握し、必要な改修やメンテナンスを計画的に進めることが大切になります。
自宅が既存不適格か調べる3つの方法


「自分の家は既存不適格建築物にあたるのだろうか」と気になった方は、次の3つの方法で確認できます。目的や状況に応じて適切な方法を選ぶことで、正確な判断が可能になるでしょう。
方法①:検査済証・確認済証を確認する
もっとも確実な方法は、建物の確認済証または検査済証を確認することです。これらの書類には建築確認申請が受理された日付が記載されています。
記載されている日付が既存不適格の判別基準になる重要な情報となります。書類は購入時の重要書類として保管されているケースが多いため、まずご自宅で探してみましょう。
一般的には契約書や登記関係の書類と一緒に保管されている場合が多いようです。中古住宅を購入した場合は、前所有者から引き継がれていることもあります。
もし見当たらない場合は再発行できないため、役所への問い合わせを検討しましょう。書類がない場合は物件の状態確認が必須です。
方法②:建築確認申請日を調べる(1981年6月1日が節目)
耐震基準による既存不適格を判別する場合、建築確認申請日が1981年6月1日より前かどうかを確認しましょう。この日より前であれば旧耐震基準、この日以降であれば新耐震基準となる区分となります。
重要なのは、竣工日ではなく建築確認申請日で判断する点です。建築確認申請日と実際の完成には時間差があるため、竣工日で判断すると誤りが生じる可能性がある点に注意しましょう。
とくに1981年前後に建てられた建物は、竣工が新耐震以降でも建築確認は旧耐震のケースが少なくありません。売却や購入時のトラブル防止のためにも、正確な日付を確認しておきましょう。
書類確認が難しい場合は、専門家への相談も有効な選択肢のひとつです。
方法③:管轄の役所・行政窓口に問い合わせる
書類が見当たらない場合は、建物の所在する自治体の建築指導課などに問い合わせる方法があります。台帳記載事項証明書を取得すれば、建築確認申請日を確認可能です。
手数料は自治体により異なりますが、数百円程度が一般的な水準となっています。取得には建物の所在地や所有者情報が必要になるケースが多く、事前に必要書類を確認しておくとスムーズでしょう。
窓口での申請のほか、郵送での取得に対応している自治体もあるため、遠方の方も安心して利用できます。
ただし、建築確認申請日以外の詳細情報が必要な場合は、別の書類が必要になる場合もある点は覚えておきましょう。役所の担当者に相談すれば案内してもらえます。
既存不適格建築物が抱える3つのリスク


既存不適格建築物には、住み続けるうえで理解しておきたい3つのリスクがあります。
①耐震性の不足(旧耐震基準の場合)
旧耐震基準で建てられた建物は、現行の新耐震基準と比べて地震時の安全性が低い可能性があります。
実際に、1995年の阪神・淡路大震災では、1981年以前に建築された建物の約67%が被害を受けた一方、1982年以降の建物の被害は約24%に留まったとする調査結果があります。(出典:建設省(現国土交通省)「平成7年阪神・淡路大震災建築震災調査委員会中間報告」)
この差は、耐震基準の違いによる安全性の差を明確に示す重要なデータといえるでしょう。旧耐震基準の建物にお住まいの場合は、耐震診断や耐震補強リフォームの検討をおすすめします。
専門家による診断で現状を把握することが第一歩です。
②資産価値の低下と売却時の影響
既存不適格建築物は、売却時に評価が下がる場合があります。買主にとっては現行基準に合わない建物を購入することへの不安があるためです。
とくに旧耐震基準の物件では、購入後の耐震補強費用も考慮に入れる必要があり、値引き交渉の対象になりやすい傾向があります。金融機関の住宅ローン審査でも、既存不適格の状態が影響することがあります。
担保評価が低くなり、借入可能額が減る場合や、金利条件が不利になる場合もある点に注意が必要です。既存不適格の状態を売却前に改善したい場合は、耐震補強や省エネリフォームなどの選択肢を検討するとよいでしょう。
査定額の向上や買主層の拡大にもつながる可能性があります。
③建て替え・増築時に規模が縮小する可能性
建て替えや増築を行う際は、原則として現行の建築基準法に適合させる必要があります。そのため、現在の建物と同じ規模で建て替えられないケースが発生することもあることに注意が必要です。
たとえば、容積率が引き下げられた地域では、現在より小さい建物しか建てられないパターンが想定されます。接道義務を満たさなくなった土地では、建て替え自体ができない再建築不可物件となる可能性もあります。
増築でも「既存部分を含めた全体が現行基準に適合すること」が求められる場合があるため、慎重な計画が必要です。
ただし、一定の条件では緩和措置が適用されることもあり、専門家との相談で対応の幅が広がる可能性が高まるでしょう。
2025年4月建築基準法改正の概要と既存不適格への影響


2025年4月から建築基準法が改正され、リフォームや増築の手続きに影響が及んでいます。特に注目される「4号特例縮小」の内容と、既存不適格建築物への影響を3つのポイントで解説します。
4号特例縮小とは
4号特例とは、小規模な木造建築物などについて建築確認申請の審査を簡略化するという制度です。
2025年4月の改正でこの特例が縮小され、これまで簡略化されていた建物にも、通常の建築確認申請が必要になりました。(出典:国土交通省「建築基準法の一部を改正する法律」)
この改正の背景には、建築物省エネ法の改正により2025年4月から原則すべての新築住宅に省エネ基準適合が義務化されたことがあります。省エネ性能の審査を確実に行うために、建築確認の対象範囲が広がりました。
これまで確認申請不要だった小規模リフォームでも、内容によっては申請が求められるケースが出てくる点に注意が必要です。
主な変更点
改正前の4号建築物は、新2号建築物と新3号建築物に再編されました。新2号建築物は、2階建て以上または延べ床面積200㎡超で、建築確認申請が必要となります。
新3号建築物は、平屋かつ延べ床面積200㎡以下で、従来通り簡略化された審査が適用されます。多くの木造2階建て住宅は新2号建築物に分類されるため、これまで不要だった建築確認申請が求められるようになりました。
増築や大規模な修繕・模様替えの際は、この分類を踏まえた対応が必要です。工期や費用にも影響するため、リフォーム計画を立てる際は、早めに専門家に相談することをおすすめします。
既存不適格建築物のリフォーム・増築への影響
既存不適格建築物のリフォームや増築を行う場合、この改正の影響を受ける可能性があります。特に大規模なリフォームや増築では、建築確認申請の対象になるケースが増えました。
従来なら申請不要で行えた工事でも、改正後は申請が必要になる場合があり、事前確認が重要です。また建築確認申請では、既存不適格の状態を現行基準に適合させる対応も求められる可能性があります。
想定外の追加費用や工期延長が発生することもあるため、資金計画や工事スケジュールに余裕を持たせておくと安心でしょう。まずは信頼できる施工会社や建築士に相談し、必要な手続きの全体像を把握することから始めることをおすすめします。
▶ 既存不適格建築物のリフォームで注意すべき点はこちら


既存不適格建築物への3つの向き合い方


既存不適格建築物との向き合い方は、住まいの活用計画によって次の3つに分けられます。ご自身の状況に近い選択肢を確認しましょう。
①住み続ける場合:耐震補強と定期的な住宅診断で安全性を確保
現状のまま住み続ける方針であれば、耐震補強や定期的な住宅診断で安全性の確保を検討しましょう。旧耐震基準の建物では、耐震補強によって現行基準に近い安全性を確保することが可能です。
壁の補強や基礎補強、屋根の軽量化など、建物の状態に応じた工法があります。費用は数十万円から数百万円と幅広いため、住宅診断で必要な範囲を見極めることが大切です。
国や自治体の補助金制度を活用すれば、費用負担を軽減できる場合もあります。定期的な住宅診断は5年に一度程度が目安となり、劣化の早期発見や補修計画に役立ちます。
長く安心して暮らすための計画的な対応が重要です。
▶ 耐震リフォームすべき基準と流れ・費用の詳細


②増築を検討する場合:緩和措置の活用が鍵
既存不適格建築物でも、一定の条件を満たせば増築が認められる場合があります。増築時には「増築等に係る基準の緩和措置」が適用されるケースがあり、この制度を活用することで対応の幅が広がるでしょう。
緩和措置は、建物全体を現行基準に適合させる負担を軽減する目的で設けられた制度です。ただし、緩和の内容や条件は建物の構造や増築規模、既存不適格の内容によって異なります。
RC造と木造で緩和条件が異なる点や、増築部分の面積の上限など、詳細な要件を押さえておくことが重要です。専門家との相談で、増築可能な範囲や工事内容が明確になり、計画がスムーズに進む可能性が高まります。
▶ 既存不適格建築物の増築の詳細・緩和条件はこちら


③改修・リフォームを検討する場合:確認申請の要否がポイント
大規模なリフォームや改修を行う場合は、建築確認申請の要否がポイントになります。2025年4月の法改正により、建築確認申請の対象範囲が広がっているためです。
とくに構造に関わる工事や増築を伴うリフォームでは、申請が求められるケースが増えました。申請が必要な場合は、既存不適格部分を現行基準に適合させる対応が求められる可能性があることを覚えておきましょう。
工事費用や工期に影響するため、事前の資金計画とスケジュール調整が欠かせません。
改修可能な工事の種類や、確認申請が必要なケースの詳細については、次の記事で詳しく解説しています。まずは専門家への相談で全体像を把握することから始めましょう。
▶ 既存不適格建築物のリフォームの制限と可能な工事はこちら


既存不適格建築物のご相談はリノベーションハイムへ


既存不適格建築物のご相談はリノベーションハイムにおまかせください。
既存不適格建築物のリフォームやリノベーションは、法規制の判断や緩和措置の活用など、専門知識を要する領域です。リノベーションハイムは、セキスイハイムグループのリノベーションブランドで、高い品質と長期サポート体制でお応えします。
リノベーションハイムでは、1都3県で50年以上の実績を積み重ねてきました。旧耐震基準の建物や築古マンションの大規模リノベーション、耐震補強を含む戸建てリフォームなど、幅広い対応が可能です。
リフォームにまつわるご相談を無料で受け付けておりますので、ぜひ参考にしてください。
リノベーションハイムのリフォーム・リノベーション事例
築古物件のリノベーション実績から、既存不適格建築物のご参考になる事例を紹介します。ここでは特に既存不適格建築物との関連が深い2件の事例をピックアップしました。
事例①:【東京都】築50年 戸建てフルリノベーション






築50年の旧耐震基準期の戸建てを、シックモダンなデザインへとフルリノベーションした事例です。所在地は東京都、築年数は50年、工事費用は4,203万円(外構費用を除く)となっています。
工事内容は全面的な改修、全窓への内窓設置、床暖房設置、間取り変更、断熱性能の向上まで幅広く対応しました。
使われていなかった部屋を、ランドリー兼パントリーやワークスペースへと有効活用した点が特徴的です。旧耐震期の建物のリノベーション参考例としてぜひご覧ください。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 所在地 | 東京都 |
| 築年数 | 50年 |
| 工事費用 | 4,203万円(外構費用を除く) |
| 工事内容 | 全面的な改修、全窓への内窓設置、床暖房設置、間取り変更、断熱性能の向上 |
事例②:【千葉県】築25年 戸建てリノベーション






家族の成長と地震への備えを目的に、耐震補強を含む住まい全体のリノベーションを行った事例です。所在地は千葉県、築年数は25年、工事費用は1,550万円です。
工事内容は耐震補強、断熱性能向上(二重サッシ+複層ガラス)、LDK・水回りの刷新、屋根・外壁の改修まで幅広く実施しました。
夫婦とお子様3人、愛犬との新しい暮らしに向けた住まいづくりを、耐震補強と一体で実現しました。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 所在地 | 千葉県 |
| 築年数 | 25年 |
| 工事費用 | 1,550万円 |
| 工事内容 | 耐震補強、断熱性能向上(二重サッシ+複層ガラス)、LDK・水回りの刷新、屋根・外壁の改修 |
まずは無料相談から
「うちの家はどう対処すればよいのか」と迷ったら、まずは無料相談で情報を集めてみませんか。無料相談ではお住まいの状態と費用感を確認いただけます。
また、リノベーションハイムでは、一都三県にショールームをご用意しております。ショールーム見学では、実例を確認しながらご相談いただけます。
リフォーム経験豊富な建築士やコンサルタントが対応するため、専門的な質問にも安心して相談できます。まずはお気軽にお問い合わせください。
既存不適格建築物にまつわるよくある質問


最後に、既存不適格建築物について、読者から寄せられる疑問にQ&A形式でお答えします。
Q1. 既存不適格建築物は売却できる?
既存不適格建築物は売却できます。既存不適格の状態は違法ではないため、通常の不動産取引が可能です。
ただし、現行基準に合わない部分があることは重要事項説明で買主に伝える必要があります。売却価格には影響することがあるため、事前に不動産会社に相談することをおすすめします。
旧耐震基準の物件は値引き交渉の対象になりやすい傾向があり、売却前に耐震補強や省エネ改修を行うと査定額の向上が期待できるでしょう。
Q2.「既存不適格」と「再建築不可」は何が違う?
既存不適格建築物は、建てた当時は適法だったが法改正で現行基準に合わなくなった建物です。一方、再建築不可物件は建て替えができない物件で、多くは接道義務を満たしていないことが原因となります。
既存不適格と再建築不可は重なるケースもありますが、それぞれ別の概念となる点を押さえておきましょう。再建築不可物件はリフォームで対応する選択肢が中心となり、大規模改修や増築には制約があります。
▶ 再建築不可物件の詳細はこちら


Q3. 建築確認日はどこで確認できる?
建築確認日は、確認済証または検査済証に記載されています。これらの書類が見当たらない場合は、建物の所在する自治体の建築指導課などで、台帳記載事項証明書を取得することで確認可能です。
手数料は数百円程度が目安で、窓口申請のほか郵送対応の自治体もあります。
中古住宅の場合は前所有者から書類が引き継がれていないケースもあります。まず自宅で書類を探し、なければ役所への問い合わせが確実な流れです。
Q4. 買主・売主どちらが不利になる?
既存不適格建築物の取引では、状況によって不利になる立場が変わります。売主側は資産価値の低下という不利がある一方、買主側は購入後の増築・建て替えで制約を受ける可能性があります。
とくに旧耐震基準の物件では、購入後の耐震補強費用も考慮する必要があるため買主の負担が大きくなる場合もあるでしょう。
取引前に不動産会社や建築士に相談し、リスクを把握したうえで判断することが重要です。
まとめ
既存不適格建築物は、建築当時は適法だったが法改正で現行基準に合わなくなった建物です。違反建築物とは異なり、そのまま住み続けることが認められています。
ただし、資産価値や建て替え時の制約など、理解しておきたいリスクが複数ある点は押さえておきましょう。自宅が既存不適格に該当するかは、検査済証や確認済証で建築確認日を確認する方法が確実です。
1981年6月1日より前に建築確認を受けた建物は、耐震基準の観点で既存不適格に該当する可能性が高くなります。2025年4月の建築基準法改正により、リフォームや増築時の手続きにも影響が及んでいる点も要チェックです。
増築や改修の詳細は下記記事もぜひご覧ください。




住まいのリノベーション・リフォームは、リノベーションハイムまでお気軽にご相談ください。




