築50年の家はリフォームか建て替えどっち?判断するポイントを解説

主婦Aさん

築50年の家はリフォームと建て替えどっちがいいの?

この記事を読んでいるあなたは、築50年の家をリフォームすべきか建て替えるべきか迷っているはずです。

主婦Aさん

長く住めるのはどっち?
コスパを考えると…

どんな違いがあるんだっけ

上記のように、考えるべきことが多くあるので、どんどん迷ってしまいますよね。そこでこの記事では、家をリフォームするか建て替えるか、あなたの判断をお助けします。

結論から言うと、築50年という要素だけではリフォームがおすすめです。

ただしリフォームを決断する前に知るべき情報を得ていなければ、「もっと早く知っておきたかった…」と後悔しかねません。

そこで、本記事では、築50年の家でリフォームにかかる費用や注意点、メリットやデメリットを紹介します。あわせて、築50年の家のリフォームでよくある失敗を実施者の口コミを交えて紹介するので、ぜひ参考にしてください。

井東祥郎 監修者

一級建築士 / 一級建築施工管理技士

井東祥郎

東京セキスイファミエス技術責任者
セキスイハイムの新築設計担当として27年間従事。現在は技術責任者として、お客様のリフォームの設計・施工に貢献している。

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目次

築50年の家にはリフォームがおすすめ

結論、築50年の家ではリフォームがおすすめです。なぜなら、建て替えよりも費用を抑えられ、住み慣れた家で生活ができるからです。

外観や内装、配管・配線をリフォームすれば、築50年でも引き続き暮らすことができます。住み慣れた家で快適な生活を送るためにも、築50年の節目にリフォームを検討しましょう。

なお、リフォームを実施をするなら、断熱性や耐震性といった住宅性能の向上も重要です。築50年の家では性能が低いことが多いため、住宅性能を整えるのが賢明です。

築50年の家のリフォームにかかる費用相場

築50年の家をリフォームすると、一般的に次のような費用がかかります。

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住宅の種類費用
戸建て500~2200万円程度
マンション400~1700万円程度

戸建て・マンションともに、リフォームの規模により費用が異なります。部分リフォームであればそれほど費用がかからないものの、フルリフォームになると、高額になりがちです。

具体的なリフォーム内容と費用は、次のとおりです。

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リフォーム内容戸建てでかかる費用マンションでかかる費用
水回りのリフォーム20~200万円20~200万円
外壁のリフォーム60~100万円実施なし
スケルトンリフォーム1,300~2,200万円1,100~1,700万円

築50年の家では不具合や問題点が生じやすく、メンテナンスを怠ると家の寿命を縮めかねません。とはいえ、どこを優先にリフォームをすべきかわからない方もいるでしょう。

そこで、次の見出しで築50年の家におすすめなリフォーム内容を紹介します。

築50年の家におすすめなリフォーム内容

ここからは、築50年の家におすすめなリフォーム内容を、4つにまとめて紹介します。

築50年の家におすすめなリフォーム内容

耐震補強

耐震補強は築50年の家におすすめなリフォームであり、費用は100〜300万円程度です。家の構造や劣化状況により実施する内容は異なるものの、耐震補強には次のような方法があります。

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リフォーム内容費用
基礎の補強200万円程度
屋根の軽量化150~300万円程度
耐震壁の設置15万円程度/箇所
耐震金具の設置5~10万円程度/箇所
柱・梁の補強50~100万円程度
柱には鉄筋コンクリート増打ち、梁は外側に鉄板などを巻き付けて補強

とくに劣化の進んでいる場所を優先的に耐震補強しましょう。耐震補強の実施場所で悩む場合には、業者と相談して実施場所を決めるのが賢明です

断熱材の充填

築50年の家におすすめなリフォームの1つに断熱材の充填もあり、次のような費用がかかります。

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リフォーム内容費用(6畳)
解体を伴わない断熱材の充填30万円程度
解体を伴う断熱材の充填50万円程度

断熱材は、床・天井・壁・屋根裏に充填します。もし、床下や屋根裏にもぐれるなら、解体せずに断熱材を充填できるため、費用を抑えることが可能です。

ただし、床や天井を剥がして断熱材を充填する場合には、解体撤去費に加えて新しいものへの張り替えが欠かせません。

リフォームで天井や床の張り替えを検討するなら、あわせて断熱材の充填を行いましょう。

配管・配線の交換

配管・配線の交換も築50年の家におすすめなリフォームであり、かかる費用は次のとおりです。

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リフォーム内容費用
配管の全交換30~60万円程度
分電盤の交換5~10万円程度
配線の交換1万円程度/箇所

壁や天井を解体しなければならない場合には、内装工事費も必要です。一般的に配線や配管は壁や天井、床に隠されていることが多いものの、構造や設計により、設置場所は異なります。

配管・配線の交換で解体を伴うのかは、業者に確認するのが賢明です。

シロアリ対策

シロアリ対策も築50年の家におすすめなリフォームであり、次のような費用がかかります。

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リフォーム内容詳細費用(約30坪)
バリア工法薬剤を散布する10~25万円
ベイト工法独餌を察知する20~35万円

雨漏りなどの理由から天井や床下などで高湿度の状態が続くと、シロアリ被害を受けることもあります。シロアリ被害が生じると、構造部の柱や梁などの木材がボロボロになり、耐震性が低下するのです。

シロアリ対策を行い、家にシロアリを寄せ付けない対策を実施することが重要です。

築50年の家をリフォームするメリット・デメリット

築50年の家をリフォームするメリットとデメリットについて、それぞれ解説します。

築50年の家をリフォームするメリット・デメリット

築50年の家をリフォームするメリット

築50年の家をリフォームするメリットは、主に以下のようになります。

築50年の家をリフォームするメリット
  • 費用を抑えられる
  • 工期が短い
  • 元の家の思い出を残せる

リフォームは、建て替えに比べると工事の規模が小さくなります。元の家の構造部分をできるだけ活かすからです。そのため、費用が抑えられ、工期も短いのが大きなメリットです。

また、築50年の住宅には、長年積み重なった思い出もあるでしょう。リフォームなら、上の世代から引き継いできた思い出や、建物が持つ風情や温かみを残しつつ、住みやすい家に改修できます。

先祖代々受け継いできた家に住んでいる方で、リフォームをしたいなら、相談時にどの部分を残したいのかを業者に伝えましょう。

築50年の家をリフォームするデメリット

築50年の家をリフォームするデメリットは、以下のようになります。

築50年の家をリフォームするメリット
  • リフォーム後もメンテナンスが必要になる
  • 間取り変更が制限される

リフォームでは、住宅の構造部分に大規模な工事は施さないため、50年以上の長い時間で蓄積されたダメージや劣化を完全には無くせません。

そのため、リフォーム後も長く住み続けるためには定期的なメンテナンスが必要です。メンテナンスは、リフォームほどではないものの一定の費用と時間がその都度かかります。構造部分の劣化が激しいと、その分多くのメンテナンスが必要なので、何度も工事するのが面倒に感じる方は、建て替えのほうが向いているでしょう。

また、リフォームは、建て替えに比べ間取り変更の自由度が低いことも覚えておきましょう。築50年が経過した家で間取り変更をすると、構造部分の劣化が進んでしまう可能性があるからです。

築50年の家のリフォームでよくある失敗

ここからは、口コミ・評判を交えて、築50年の家のリフォームでよくある失敗を、3つにまとめて紹介します。

臭いが解消されず体調が悪くなった

築50年の家をリフォームしても、臭いが無くならないこともあります。約50年間で蓄積したカビ臭や生活臭に加えて古い建材の臭いは、簡単には解消できません。

一時的に臭いが無くなることがあるものの、夏場のように高温になると臭い成分が揮発し、不快な臭いがする可能性があります。

引っ越してきてから、ホント体調悪い

築年数50年超えの集合住宅は失敗したな…。リフォームしてもやっぱり基礎が古いし、配管も限界なんだろな〜って住んでみて知ったよ。

壁紙張替えたくらいじゃ50年の蓄積された匂いは取れない!

引用:X

築50年の家で臭いを感じるなら、まずは臭いの原因を特定するのが賢明です。臭いが解消できるよう業者へ相談したのちに、リフォームプランを考えることをおすすめします。

防音対策が不十分だった

防音対策が不十分だったことも、築50年の家のリフォームでよくある失敗の1つです。耐震性や断熱性などに重点を置くと、防音対策は見落としがちになります。

とくに、マンションといった集合住宅では上階の物音や足音が気になることもあります。

RT築50年はまぁ、不便な部分多々あり。

リフォーム物件ですが、それでも

「何故、これが無いの?」のオンパレード。

昭和テイスト溢れていて楽しいけれど。

上階の物音がよう聞こえるのがなぁ、アレだ。

徒歩30分もキツイ。

畑を優先した結果…

引用:X

上階や両隣からの物音で悩みたくない方は、リフォームに合わせて防音対策をするのが賢明です。具体的には、天井や壁に防音材や遮音シートを設置します。

同時に下階への配慮も大切です。床を遮音フローリングに変更したり、床材の下に防音シートを引くことも検討しましょう。

想定より費用がかさんだ

想定より費用がかさむことも、築50年の家のリフォームでよくある失敗の1つです。リフォーム内容に優先順位をつけなければ、予算オーバーになる可能性があります。

リフォームするからには、気になる場所を全て直そうといった心理がはたらきやすくなります。

長野県の築50年の長屋に賃貸で住んでます。大家さんからセルフリノベーションの許可を取りリフォーム中ですが、想定より費用が嵩みフローリングの張り替えまででストップしてます。

100万円の使い道は冬でも安眠できるよう寝室改装の資金にしたいです!

引用:X

リフォーム費用が予算オーバーになると、工事をストップせざる負えません。リフォーム内容に優先順位をつけて、計画的に実施するのが賢明です。

築50年の家をリフォームする際の注意点

築50年の家をリフォームする際の注意点は以下の2点です。

それぞれ解説していくので、リフォーム前に必ず読んでおきましょう。

注意点1:必ず建物診断を受ける

築50年の家をリフォームする前に、必ず建物診断を受けましょう。冒頭でも述べたように、築年数だけではリフォームか建て替えかという判断は出来ません。また、工事内容も家の状況によって変化します。

建物診断をすれば、あなたの家がどんな状況なのか、どんな工事が必要なのかを専門家が診断してくれます。

逆に、もし診断をしなければ、激しい劣化した部分を見逃したり、逆に工事が必要ない部分を改修して無駄なコストがかかったりと、デメリットばかりです。リフォーム・建て替えを検討中の方は必ず建物診断を受けましょう。

注意点2:実績のある会社に依頼する

2つ目の注意点は、実績のある会社に依頼することです。

築50年の住宅リフォームでは、家の状況に合わせて適切に工事する技術力や、築年数が経過した物件のリフォームを手掛けてきた実績があることが重要です。

技術力や実績があるかどうかを見極めるには、会社の事例を見るのが一番です。リフォーム会社のHPでは実際に手掛けた事例を紹介していることがほとんどなので、ぜひ確かめてみてください。

あなたがしたいリフォームに近いものがあれば、相談時に「この事例と同じようなリフォームがしたい」と伝えると良いでしょう。

リフォームの成功には、会社選びが大きく影響します。後悔しないリフォームのために、もっとじっくり会社を選びたい方には、以下の記事がおすすめです。リフォームの会社選びについて解説しています。

築50年の家をリフォームするか建て替えるかの判断ポイント

築50年の家をリフォームするか建て替えるかを判断するポイントは、以下の3つです。

築50年の家をリフォームするか建て替えるかの判断ポイント

一つずつ解説していきます。

ポイント1:将来のライフプラン

リフォームと建て替えを判断するポイント1つ目は、将来のライフプランです。誰があと何年住むのかによって判断が変わります。

例えば、お子さんが巣立ったために夫婦二人で生活するのであれば、大幅な間取り変更は必要ないので、リフォームが良いでしょう。同時に、将来を見据えてバリアフリー化するのもおすすめです。

あるいは、二世帯・三世帯で住みたい場合は、家族構成にあわせて建て替えをするのが最適です。その際、下の世代に引き継いでいけるような間取りにしておくと、さらに長い期間住み続けられます。

上記のように、将来のライフプランは、リフォームと建て替えを判断するうえでとても重要です。そのため、あなたの住宅の将来について、以下の項目を中心にイメージしましょう。

将来のライフプラン
  • 誰が住むのか
  • あと何年住み続けたいか
  • 住みやすい家にするためにどんな部屋・間取りが良いか

ポイント2:住宅の耐震性

2つ目のポイントは、住宅の耐震性です。築50年の住宅を保有している方の多くは、住宅の耐震性を心配していることでしょう。

築50年の住宅は、ほとんどが旧建築基準に基づくものです。旧建築基準とは、1981年の建築基準法改正前の基準のことです。築50年の物件は、1981年以前に建てられているため、耐震性が現在の基準を満たしていません。

そのため、リフォームするにしても耐震工事が必要ですが、その場合建て替えとほとんど費用が変わらなくなってしまいます。したがって耐震性が著しく低い住宅は建て替えが向いているでしょう。

ポイント3:予算

3つ目のポイントは予算です。リフォームと建て替えでは、建て替えのほうが費用がかかります。

予算に限りがあるために、建て替えに必要な費用が用意できないこともあるでしょう。その場合、「絶対にこの部分だけは改善したい」という部分に絞ってリフォームしましょう。

予算をもとに工事内容を決めるために、要望に優先順位をつけるのがおすすめです。今あなたの住環境のどこが一番不満なのか、工事でどこを一番良くしたいかという基準で、要望を順位付けしておけば、予算の範囲内で最大限満足できるプランを決められます。

予算と相談しながら、少しでも理想に近づけるような工事をしましょう。

築50年のリフォームならリノベーションハイムがおすすめ

リノベーションハイムはセキスイのグループ会社であり、50年以上リフォームに携わってきた実績があります。

要望を聞きリフォームすることはもちろん、ホームインスペクションを実施して住宅の診断後に適した工事を行うことも可能です。

築50年の家を適切にリフォームをすれば、家の寿命を延ばせます。建物の劣化を最小限に抑えて、快適な生活をするためにもリノベーションハイムにご相談ください。

まとめ

この記事では、築50年の家について、リフォームと建て替えの判断基準を解説しました。

築年数だけでは、リフォームと建て替えどちらがいいのかは判断できません。正確な判断のためには、建物診断が必要です。同時に、あなた自身がリフォームと建て替えそれぞれの特性を理解しておくべきです。

的確な判断のためには、建物診断の結果をもとに、将来のライフプランや耐震性、予算という3つの基準について考えることが必要です。

また、リフォームと建て替えのメリット・デメリットも解説しました。この記事を読んだあなたは、リフォームと建て替えの違いについて理解できているはずです。あなたに合った判断をして、快適な住環境を手に入れましょう。

本記事の解説内容に関する補足事項

本記事は、1都3県(東京・神奈川・千葉・埼玉)で住まいのリフォームを行う「リノベーションハイム」を運営する東京セキスイファミエス株式会社が制作しています。

当メディア「リノベーションハイム」を運営する東京セキスイファミエス株式会社は「全国コンテスト」の受賞歴が多数あり「TVチャンピオン」などのメディアにも出演しています。

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