主婦Aさん3階建てのリフォームにかかる費用はどのくらい?
3階建てのリフォームって2階建てのリフォームとは違う?
近年「土地が狭くても自由な間取りを実現できる」といった理由から東京都をはじめ、関東で増えている3階建ての住宅。需要の増加している3階建ての住宅ですが、リフォームの際にはいくつか注意点があります。
なぜなら、一般的な2階建ての住宅とは、費用が変動する仕組みや必要な手続きが異なるためです。想定外の出費やトラブルに巻き込まれないよう事前に情報を把握することが大切です。
そこで本記事では、3階建て住宅のリフォームにかかる費用や注意点を紹介します。あわせて、3階建てのリフォームをするメリット・デメリット、費用を抑えるコツも解説するので、ぜひ参考にしてください。
3階建てのリフォームは高額?


3階建てのリフォームは、2階建てよりも高額になる傾向があります。なぜなら、高所作業になることに加えて、丈夫で頑丈な建材選びが欠かせないからです。
3階建てのリフォームは、2階建てと比較すると足場を高い位置に組む必要があります。そのため、安全性を考慮した作業が不可欠であり、工期が長くなりがちです。
また、3階建ては建物自体に重く、重量に耐える建材選びが必要になります。2階建てよりも高価な資材や建材の選定が欠かせず、費用がかさむ側面があります。
3階建てのリフォームは、2階建てよりも手間や時間がかかり、高価な資材や建材で工事を行うことが多いのです。
上記の理由から、3階建てのリフォームは、2階建てよりも高額になる傾向があります。
3階建てのリフォームにかかる費用


3階建てのリフォームは工事内容別に費用が異なります。そこで、ここからは工事内容別に3階建てのリフォームにかかる費用を、紹介します。
3階建ての屋根材交換にかかる費用
3階建ての屋根材交換には、150〜250万円程度がかかります。屋根材の交換には次の2通りがあり、かかる費用は次のとおりです。
| 屋根材交換の種類 | 方法 | 費用 |
|---|---|---|
| カバー工法 | 既存屋根の上に新しい屋根材を被せる | 150~180万円 |
| はき替え工法 | 既存屋根を撤去して新しい屋根材を設置する | 200~250万円 |
カバー工法は費用を抑えられるものの、建物の重量が増えるため耐震性が確保しづらくなります。一方、はき替え工法では既存屋根の撤去と処分費がかかり、費用がかさみがちです。
3階建ての外壁材交換にかかる費用
3階建ての外壁材交換にかかる費用は、150〜300万円程度です。外壁材の交換には2通りの方法があり、施工方法によりかかる費用が異なります。
| 外壁材交換の種類 | 方法 | 費用 |
|---|---|---|
| 重ね張り工法 | 既存の外壁の上から重ねる | 150~250万円 |
| 張り替え工法 | 既存の外壁を撤去したのちに新しい外壁を張る | 200~300万円 |
重ね張り工法は、費用が抑えられるものの、軽い外壁材に限られるため施工可能な外壁材が限られます。また、張り替え工法は、外壁材を自由に選択できることに加えて、耐久性が高いことが特徴です。
3階建ての外壁塗装にかかる費用
3階建ての外装塗装には塗装の種類によるものの、100〜150万円程度の費用がかかります。
外壁塗装の種類にはシリコンやアクリル、ウレタンなどがあり、耐用年数や耐久性・機能面などを考慮して選択するのが賢明です。外壁塗装選びに悩む場合には、予算を決めたうえで業者に相談しましょう。
また、外壁がヒビ割れており補修を伴う際には、ひび割れ箇所をシーリング材などで埋めてから塗装剤を塗ります。ひび割れ補修があれば、工程が長く、追加費用がかかることが避けられません。
3階建てのフルリフォームにかかる費用
3階建てのフルリフォームにかかる費用はリフォーム内容によるものの、1,000〜3,000万円程度が必要です。
間取り変更や屋根材・外壁材の変更、スケルトンリフォームなど、選択するリフォーム次第では3,000万円を超えることもあります。大きな金額がかかってくるため、予算に合わせてリフォーム業者とプランの調整が必要です。
また、3階建てをフルリフォームするなら、同時にキッチンやお風呂といった設備の一新がおすすめです。フルリフォーム後、経年劣化や老朽化により設備の交換が必要になれば、費用がかさみます。
フルリフォーム時に設備を一新することで業者の作業を一度で済ませられるため、費用の削減が可能です。
3階建てをリフォームするメリット


3階建てをリフォームする利点を明確にすれば、実施の判断がしやすくなります。そこで、ここからは3階建てをリフォームするメリットを、3つにまとめて紹介します。
快適な間取りにしやすくなる


快適な間取りにしやすくなる点は、3階建てをリフォームするメリットの1つです。リフォームをすれば、間取り変更も可能になります。
室内の快適性や利便性を考慮した間取りにすると効率良く家事ができるため、生活がしやすくなるのです。たとえば、日当たりの良い窓にサンルームを設置すれば、共働きでも天候を気にせずに洗濯物を干したままにできます。
間取り変更により、生活動線や家事動線が良くできる点は3階建てをリフォームする利点なのです。
耐震性を確保しやすくなる


3階建てをリフォームすると、耐震性を確保しやすくなります。なぜなら、リフォームと同時に耐震補強の工事も可能だからです。たとえば、耐震補強として屋根材の軽量化や接合部・壁の補強と増設が可能です。
3階建ての建物は高さがあるため重心が高い位置にあり、揺れやすい懸念があります。加えて、経年劣化により建材の耐久性が弱まっていることも少なくありません。
一般的に、補強工事は見た目の変化がないリフォームであり後回しにしがちです。ただし、3階建てのリフォームにあわせて耐震補強工事も実施すれば、耐震性の確保もでき安心・安全に生活がしやすくなります。
プライバシーを確保しやすくなる


3階建てのリフォームをすることで、プライバシーの確保が可能です。なぜなら、間取りの変更や部屋の移動によって、家族の人数にあわせたスペースを設けやすくなるからです。
一人部屋がないとリビングで過ごすことになり、家族の視線を感じたり電話の音漏れなどが避けられません。リビングで家族過ごす時間にも安らぎがあるものの、一人の空間で勉強や電話、趣味に没頭することへの憧れもあるはずです。
3階建てのリフォームにより各部屋を作れば自分だけの空間もできて、リラックスや安心感を抱きやすくなります。
3階建てのリフォームをするデメリット


ここからは、3階建てのリフォームをするデメリットを、3つにまとめて紹介します。
費用が高額になりやすい
先述したように、3階建てのリフォームでは、費用が高額になりやすい側面があります。3階建ては2階建てよりも人件費や材料費がかさむからです。
3階建てのリフォームでは、安全性確保や資材の運搬時間などを考慮した工事スケジュールを組みます。工期が長くなると、工事担当者を確保するための人件費が高くなるのです。
加えて、3階建ての重量に耐える建材が必要であり、材料費も高くなります。3階建てのリフォームでは2階建てよりも手間と時間がかかり、費用が高額になることを覚えておきましょう。
地盤改良をする可能性がある
3階建てのリフォームでは、地盤改良が欠かせない場合もあります。建物の重量増加やリフォーム内容次第では地盤が耐えられず、建物の沈下や倒壊を招く可能性があるのです。
とくに、スケルトンリフォームでは壁や天井などの躯体を取り除き、リフォームを行うため建物の重量が増加することもあります。
地盤改良が必要になれば追加工事になり工期が伸び、200〜300万円程度リフォーム費用が増額になるのです。3階建てのリフォームを実施しても建物の重量に耐えるような地盤にしなければ、住宅の安全性が保てません。
建築確認が必要な場合もある
建築確認が必要な場合があることも、3階建てのリフォームをするデメリットの1つです。建築確認が必要になると、申請の手間や費用がかかります。
建築確認とは、建物を新築または増改築する際に建築基準法などの法令に適合するのかを審査する手続きです。リフォームでは、大規模な間取りの変更やスケルトンリフォームをする場合に建築確認が必要になります。
建築確認の申請を行い、審査に通過しなければリフォームが実施できせん。そのため、3階建てのリフォームで建築確認が必要な場合には、工事を実施するまでに期間が必要なことを覚えておきましょう。
加えて、建築確認後は間取りや設備の変更ができないため、慎重に検討するのが賢明です。
3階建てのリフォームをする際の注意点


ここでは、3階建てのリフォームをする際の注意点を、3つにまとめて紹介します。
法規制を確認する
3階建てのリフォームでは、法規制を確認するのが重要です。法規制を確認しないと、リフォームプランを立てられません。3階建ての建物には、構造的な規制と法的な規制があります。
構造的な規制では、耐震と防火の基準を満たさなければなりません。耐震性を保つには専門家が構造計算を行い、確認申請に添付して提出します。
防火では建物が防火地域や準防火地域にあれば、外壁や屋根材を防火構造にしたうえで、防火口の設置が必要です。
また、法的な規制では容積率と高さ制限に気を付けましょう。容積率とは、敷地面積に対する延床面積の割合であり、上限を超えた建物にはできません。
高さ制限では近隣住宅への日照を確保するため、日影規制に抵触しない高さにする必要があります。3階建てのリフォームでは期待するリフォームができるように法規制を把握するのが賢明です。
生活動線を考えた間取りにする
生活動線を考えた間取りにすることも、3階建てのリフォームをする際の注意点です。生活動線を考えた間取りにすると、快適な生活が送りやすくなります。
3階建ては室内に階段が多く、移動が大変になる場合が多いです。そのため、可能な限り移動の少ない間取りに変更することも大切です。
たとえば、洗濯機と洗濯物を干す場所を同じ階にすると、家事効率がアップします。階段の昇降は体力と時間を消費しやすく、手間がかかるのを避けられません。
3階建てのリフォームで間取り変更をするなら、朝の支度や家事の動線を考えた間取りにするのが賢明です。
空気の循環・断熱を意識する
3階建てのリフォームでは、空気の循環・断熱を意識しましょう。3階建ての場合、1階と3階で温度差が生じやすいからです。
暖かい空気は上へ移動するうえに、上階ほど日当たりが良いため暑くなります。一方、1階は冷たい空気が留まりやすく、それほど日が当たらないため寒くなりがちです。
そこで、室内の温度差を解消させるためにも、3階建てのリフォームと同時に断熱リフォームをすることをおすすめします。加えて、1階から3階まで吹き抜けであればシーリングファンを設置して、空気の循環を良くするのも効果的です。
3階建てのリフォームでは室内の空気を循環させる設備や窓・天井などの断熱性向上を意識しましょう。
3階建てのリフォーム費用を抑えるコツ


3階建てをリフォームするなら可能な限り費用を抑えられると満足感を得やすくなります。そこで、ここからは3階建てのリフォーム費用を抑えるコツを、4つにまとめて紹介します。
水回りの移動は避ける


水回りの移動は避けると、3階建てのリフォーム費用を抑えられます。水回りを移動させなければ、追加工事が必要ありません。
水回りを上階に移動させると、給排管の延長や電気・ガスの工事などが必要な場合もあります。水回りの移動に伴う追加工事が生じれば、20〜180万円程度の費用が追加でかかる可能性があるのです。
そのため、既存の水回りは移動せずに間取りの変更を行うと、リフォーム費用を抑えやすくなります。
足場を組む工事はまとめて行う
足場を組む工事はまとめて行うと、3階建てのリフォーム費用を抑えられます。外壁や屋根材の交換時に必要な足場は工事のたびに欠かせず、費用がかかるからです。
足場を組むには、足場代や飛散防止ネット代が必要です。具体的な費用は、30坪の3階建てで足場を組むと25〜30万円程度かかります。
外壁と屋根材の交換を同時に行えば、足場の設置が1回で済むため、リフォーム費用を抑えられるのです。足場が必要なリフォームはまとめて工事を実施すると、安い費用で実施できます。
補助金を活用する


3階建てのリフォーム費用を抑えるなら、補助金を活用しましょう。リフォームにあわせて耐震補強や断熱のリフォームを実施するなら、次のような補助金の活用が可能です。
| 補助金の種類 | リフォーム内容 | 補助の上限額 |
|---|---|---|
| 先進的窓リノベ2025事業 | 断熱 | 200万円 |
| 子育てグリーン住宅支援事業 | 断熱、高効率給湯器の設置 | 60万円 |
| 長期優良住宅化リフォーム推進事業 | 耐震補強、断熱、二世帯住宅化、バリアフリー化 | 210万円(※) ※長期優良住宅に認定した場合 |
| 既存住宅の断熱リフォーム支援事業 | 断熱 | 120万円 |
| 各自治体が実施する補助金 | 補助金による | 補助金による |
自治体が実施する補助金の詳細は、各公式サイトで確認しましょう。国が実施する補助金と自治体が実施する補助金は併用可能な場合も多く、最大限活用するのがおすすめです。
実績の豊富なリフォーム会社に依頼する
実績豊富なリフォーム会社に依頼することも、3階建てのリフォーム費用を抑えるコツの1つです。実績豊富なリフォーム会社には経験やノウハウがあり、低価格帯で希望に合った住宅を作りやすくなります。
たとえば、実績の豊富なリフォーム会社では補助金を活用したプランや費用を抑えたプランの提案などが可能です。そのため、予算内で期待通りのリフォームが実施しやすくなります。
実績の豊富なリフォーム会社を探すには、公式サイトで施工実績を確認したり、Xなどで口コミを調べるのが賢明です。インターネットを活用して実績豊富なリフォーム会社を探し、工事の依頼をすると3階建てのリフォーム費用を抑えられます。
3階建てのリフォームならリノベーションハイムにお任せください


3階建てのリフォームなら、リノベーションハイムにお任せください。
リノベーションハイムはリフォームの専門会社であり、50年以上の実績があります。リフォーム経験はもちろん、ノウハウや知見も豊富です。
加えて、リノベーションハイムなら補助金を活用したプランをご提案できるため、低価格帯でご希望に合ったリフォームができます。アフターサポートも充実しており、万が一不具合があれば保証の範囲内で迅速な対応が可能です。
リノベーションハイムなら、安心してリフォームの依頼ができます。3階建てのリフォームに関して疑問や不安点などがあれば、お気軽にご相談ください。
リノベーションハイムの3階建てのリフォーム事例
3階建ての建物を全面的にリフォームした事例です。2階にリビングがある住宅でキッチンをL型から対面式にしたことにより、家事効率がアップしています。
また、3階の子ども部屋には断熱材を充填し、夏の暑さや冬の寒さが解消されました。使い勝手を考えて、和室から洋室への変更もしています。
3階建てをリフォームして、リビング階段を採用したことで家族のコミュニケーションが増えて大満足の結果が得られています。
まとめ
本記事では3階建てのリフォームに関して解説しました。
3階建ては2階建てと比べると建物に高さがあるため、安全性の確保や丈夫な建材の選定により費用がかさみがちです。可能な限り費用を抑えて3階建てをリフォームするなら、補助金の活用やリフォーム会社選びが欠かせません。
そこで、3階建てのリフォームを検討する場合にはリノベーションハイムにお問い合わせください。リノベーションハイムならセキスイのグループ会社であり、実績と経験が豊富です。
補助金を活用したプランの提案も可能であるため、ぜひご相談ください。本記事があなたのお役に立てることを願っております。














