リフォームで部屋をつなげる費用は？コストを抑える方法や注意点も解説

お子さんが独立したご家庭では、余っている部屋がもったいないと感じている方もいるでしょう。せっかくなら使わない部屋を有効活用して、快適な空間を作りたいと感じるはずです。

とはいえ、壁を壊して部屋をつなげるのに躊躇するのは仕方のないことです。また、どれくらい費用がかかるのか、何に注意すれば良いのかなど、不安も多いことでしょう。

そこで今回は、部屋をつなげるリフォームについて解説します。リフォームにかかる費用を表で解説しているので、ぜひ参考にしてください。

部屋をつなげるリフォームの費用

部屋をつなげるリフォームの費用は、次のようになります。

工事内容	費用相場
壁の撤去	5万円～
天井・壁の補修	5万円～
天井の高さ調整	4万円～
床の高さ調整	10万円～
電気工事	3万円～

壁を撤去するだけなら費用は5万円～ですが、壁を壊したら必ず天井や床の補修が必要です。その他の補修や調整にかかる費用を含めて、部屋をつなげるリフォームの合計費用は30万円～と見積もっておきましょう。

ただし、和室と洋室をつなげる場合は、部屋の構造が異なるので、天井と床の高さ調節やフローリングを張るのにさらに費用がかかります。注意しましょう。

壁を壊して部屋をつなげるリフォームの種類

ここでは壁を壊して部屋をつなげるリフォームの種類を、3つ紹介します。

リビングとキッチンをつなげる

壁を壊して部屋をつなげるリフォームには、リビングとキッチンをつなげる方法があります。リビングとキッチンをつなげると、家事動線が良くなり効率アップが期待できます。

リビングとキッチンが独立している間取りでは、キッチンが壁に沿って設置していることが多いです。キッチンに立つとリビングは背中側に配置されており、用がある度に作業を止めて体の向きを変える必要があります。

リビングとキッチンをつなげると、作業を止めなくても顔の向きを変えるだけで済む場合もあるのです。それほど時間をかけなくても、家事がスムーズに進められるようになります。

リビングと和室をつなげる

壁を壊して部屋をつなげるリフォームでは、リビングと和室をつなげることも可能です。リビングと和室をつなげると、空間が広くなり開放感を得やすくなります。

リビングに隣接する独立した和室は、来客スペースや子どもの遊び場として活用している家もあるでしょう。もうそれほど活用していないのなら、リビングと和室を一体化することで、広い空間を作れます。

リビングが広いと、各々の家族が自由に過ごしやすくなるのです。リビングで家族と過ごしたいものの、スペースがなく各部屋で過ごすといった生活なら、リビングと和室をつなげることをおすすめします。

部屋とウォークインクローゼットをつなげる

部屋とウォークインクローゼットも、リフォームでつなげられます。部屋とウォークインクローゼットをつなげると、趣味のスペースでの活用も可能です。

部屋の大きさによるものの、ウォークインクローゼットは1〜3畳程度の広さがあります。子どもが独立し大きな荷物がそれほどないなら部屋と一体化すると、空間を広げられて自由に使えるのです。

たとえば、絵を描いたり読書をするスペースにもできます。使わない空間を有効に活用できるため、おすすめです。

部屋をつなげるリフォーム事例

実際の事例を確認すると、部屋をつなげるリフォームのイメージが湧きやすくなります。そこで、ここでは部屋をつなげるリフォーム事例を、2つ紹介します。

事例①【東京都/2,360万円】

リビング・ダイニングをつなげて大きな空間にした事例です。民泊を部分的にリフォームして外国人観光客にも使いやすい空間に仕上げました。

茶室といった日本の伝統的な魅力を残しつつ、心から安らげる空間にしています。部分的なリフォームであるため、既存部分との調和を意識しています。

事例②【神奈川県/2,396万円】

和室2部屋をつなげてLDKを作った事例です。もともと1階にあったLDKを2階へ移動させました。

2階にはロフトの収納があったものの撤去して、勾配天井にして開放的な吹き抜けにしています。1階はワークスペースと寝室を配置しています。

リフォームで部屋をつなげるメリット

ここからは、リフォームで部屋をつなげるメリットを、3つにまとめて紹介します。

部屋が広くなる

リフォームで部屋をつなげると、部屋が広くなります。部屋が広くなれば、開放感が得られるのです。

部屋が広いとゆとりが生まれて、リラックスできます。たとえば、リビングと隣接する和室をつなげると、食事のあとに空間が広がりくつろぎやすくなるのです。

仕事や家事などでのストレスを解消し、心を穏やかにするためにもリラックスできる空間は欠かせません。リラックスできれば、また明日がんばろうといった意欲も湧いてくるのです。

可能な限り、部屋をつなげて心身ともにリラックスできる空間を作ることをおすすめします。

掃除が楽になる

部屋をつなげるリフォームには、掃除が楽になるという大きなメリットがあります。壁や扉が減ることで掃除機やモップの移動がスムーズになり、段差や仕切りを気にせず一気に掃除が可能です。

また、家具の配置も自由度が増すため、ホコリが溜まりやすい隙間を減らせるのもポイントです。広いワンフロア空間にすることで、掃除機の動きもスムーズになり、日常の掃除時間を短縮できます。

家事の負担を減らしたい人におすすめのリフォームです。

大型の家具・家電が置きやすくなる

大型の家具・家電が置きやすくなることも、リフォームで部屋をつなげるメリットの1つです。大型の家具・家電が置けると、理想的な部屋を作りやすくなります。

近年、テレビは大型になりつつあり、100インチを超えるものもあります。それほど大きくない部屋に大型のテレビを設置するとテレビとの距離が近いため、見づらく感じるのです。

また、狭い部屋に大きなベッドを設置すれば、他の物が置けずに使い勝手が悪くなりかねません。快適な室内にしたいなら大きな部屋が必要であり、部屋をつなげるリフォームは有効なのです。

リフォームで部屋をつなげるデメリット

メリットに加えて、デメリットも把握して適切な判断をするのが賢明です。そこで、ここからはリフォームで部屋をつなげるデメリットを、3つにまとめて紹介します。

生活動線が悪くなることもある

リフォームで部屋をつなげると、生活動線が悪くなることもあります。部屋が広くなり家具や家電の配置を変えることで、移動経路が複雑になることがあるからです。

部屋が広くなれば、大型の家具・家電を配置しやすくなります。ただし、部屋の大きさに対して家具・家電が大きいと、通路に出っ張ることもあります。

部屋をつなげる前はスムーズに通れた通路も、リフォームしたことで移動を妨げられません。部屋が広くなったとしても、生活動線を検討して家具や家電を配置するのが賢明です。

音が響きやすくなる可能性がある

音が響きやすくなる可能性があることも、リフォームで部屋をつなげるデメリットの1つです。部屋をつなげるために壁を撤去すると、遮るものが減ります。

壁の中には防音材が、充填されていることもあります。防音材があれば音を吸収でき、他の部屋に音が響くのを防ぎやすくなるのです。

ただし、壁を壊して部屋をつなげると、防音材もあわせて撤去することになります。音を遮るものが無くなり、他の部屋に音が響きやすくなるのです。

空調の効きに影響がでることもある

リフォームで部屋をつなげると、空調の効きに影響がでることもあります。空調が効きづらくなると、快適な室温を保てません。

部屋をつなげるとエアコンのサイズが合わず、思うような室温を維持できない可能性があります。エアコンは部屋の広さに対して適切なサイズのものを選択しなければ、パワー不足になり効きが悪くなるのです。

また、部屋を広くして家具・家電も大きくした結果、以前まで使用していた灯油ストーブなどの置き場が無くなることもあります。リフォーム前は冷暖房で快適な空間を維持できても、部屋を広げると空調が効きづらくなりかねません。

部屋をつなげるリフォームの注意点

知らなければ想定外の費用がかかることや取り返しのつかないことが生じる場合もあります。そこで、ここからは部屋をつなげるリフォームの注意点を、3つにまとめて紹介します。

床の修繕が必要になる

部屋をつなげるリフォームをすると、床の修繕が必要です。壁に接していた床は、壁の撤去後に跡が残ります。

床の撤去跡を直すには、床の下地を調整して仕上げ材を塗り直す方法もあります。ただし、部屋全体が一体感のある仕上がりにするには、撤去跡が残る床のみならず全面張り替えが有効です。

加えて、つなげた部屋と床材が異なる場合には、床材の張り替えが欠かせません。具体的には、フローリングと畳の部屋をつなげると、全面の張り替えが必要な場合もあります。

部屋をつなげるリフォームでは壁の撤去を想定しがちであるものの、床の補修や張り替えも検討しなけばりません。

DIYはおすすめしない

壁を壊して部屋をつなげる場合、DIYを想定する方もいるでしょう。しかし、DIYで壁を壊して部屋をつなげるのは、おすすめしません。

なぜなら、先ほど解説した壊せる壁と壊せない壁の見分けは、専門家でないと難しいからです。万が一、壊せない壁を工事すると、住宅全体の安全に影響を及ぼします。

また、壊せる壁だと確実にわかったとしても、失敗したときのリスクが非常に大きいのも理由の一つです。壁とつながる構造部分を傷つけると、安全性が損なわれます。

DIYなら費用が抑えられるうえに、経験者なら実施しがちです。しかし、建物が安全性が担保できないため、壁を壊して部屋をつなげる際は門家に依頼しましょう。

壊せる壁と壊せない壁がある

住宅には、壊せる壁と壊せない壁があります。具体的には、次のように分類できます。

内装壁は部屋を仕切るために置かれている壁で、比較的簡単に撤去できます。軽量な素材でつくられているので、叩くとコンコンと響くような音がします。ただし、耐震性確保のために壁の中に柱を入れている場合は、撤去できません。

ただし、耐力壁は住宅の重さを支えている壁なので壊せません。耐力壁を挟んだ部屋を繋げる場合、柱を含む壁の一部分が残ることになります。

壊せる壁か壊せない壁なのかは、建築時の設計図面を見れば調べられます。自分で図面を見て調べることはできるものの、プロに見てもらうほうが確実です。そのため、まずは業者に設計図面や構造図を見てもらいましょう。

部屋をつなげるリフォームの費用を抑える方法

リフォーム費用は可能な限り抑えたいと感じる方も多いでしょう。そこで、ここからは、部屋をつなげるリフォームの費用を抑える方法を、3つにまとめて紹介します。

内装が似ている部屋をつなげる

内装が似ている部屋をつなげれば、費用を抑えられます。壁を撤去した後に天井や床の補修工事が少なくなるからです。

例えば、和室と洋室のどちらかとリビングをつなげたい場合は、洋室をつなげましょう。洋室なら同じ種類の壁紙やフローリングが使われていることが多いので、和室とつなげるよりも費用を抑えられます。

逆に、つなげる部屋の内装が異なる場合は、壁を壊しただけでは違和感が残ります。そのため、クロスの張り替えのような内装工事が必要になり、より費用がかかります。

内装のリフォームについてさらに詳しく知りたい方は、次の記事もあわせてチェックしてみてください。内装をおしゃれにするためのポイントや、リフォーム時の注意点も解説しています。

電気工事・配管工事を避ける

部屋をつなげるリフォーム費用を抑えるなら、電気工事や配管工事を避けることが重要です。電気工事や配線工事を行うと、追加費用がかかります。

コンセントのような電気配線が通る壁を撤去する場合には注意が必要です。必ず、電源の移設といった電気工事や配線工事が避けられません。

加えて、キッチンやトイレといった配管の移動を伴い、部屋をつなげる場合も追加工事になります。部屋をつなげる際には、追加工事の有無を確認して決めると費用を抑えられるのです。

補助金を利用する

補助金を利用すると、部屋をつなげるリフォーム費用を抑えられます。リフォームで補助金を利用すれば、補助を受け取れるのです。

たとえば、バリアフリーリフォームや断熱リフォームをあわせて実施すると、次のような補助金を活用できます。

リフォーム内容により、利用できる補助金や補助の上限額が異なります。気になる補助金を見つけ次第、詳細に調べて最大限活用するのが賢明です。

部屋をつなげるリフォームはリノベーションハイムにおまかせください

部屋をつなげるリフォームなら、リノベーションハイムにお任せください。リノベーションハイムは、長年様々なリフォームを手掛けてきました。

そのため、壁を壊して部屋をつなげるリフォームでも、お客様に満足していただける仕上がりを実現します。リノベーションハイムは、カウンセリングにも自信があります。

あなたの住環境への不満や悩みをもとに、最適なリフォームプランを提案します。無料の相談を実施しているので、少しでもリフォームに関心がある方は、ぜひ一度お問い合わせください。

まとめ

今回は、壁を壊して部屋をつなげるリフォームについて解説しました。部屋をつなげるリフォームでは、壊せる壁と壊せない壁があることを知る必要があります。また、安全性の面から、DIYではなく業者への依頼がおすすめです。

部屋をつなげるリフォームの費用についても解説しました。壁を撤去するだけでなく、天井や床の補修・調整が必要なので、工事費用は30万円以上かかると見積りましょう。

費用を抑える方法も3つ紹介したので、ぜひ活用してみてください。リフォームする前に、必ずチェックしておきましょう。