主婦Aさん外壁の寿命は何年なの?
長持ちさせるためのコツはある?
外壁の傷や汚れを放置しても大丈夫かな?
家の外壁が黒ずんできたり、ひび割れが発生したりと外壁の劣化が気になる方もいるでしょう。外壁は、素材によって劣化の症状や寿命は異なります。どの外壁材も長持ちさせるためにできることが多くあります。
そこで、本記事では外壁の寿命は何年なのかを、長持ちさせるためのコツや傷と汚れを放置する危険性を交えて紹介します。あわせて、外壁の素材別に劣化のサインを解説するので、ぜひ参考にしてください。
これから新築を建てられる方やまだ外壁に傷や汚れがない方でも、将来を見越して本記事を読んで確認しておきましょう。
- 家の外壁は、何もメンテナンスをせずに放置していると10年が寿命
 - 家の外壁で劣化を判断するには、チョーキングや塗装の剥がれ、ひび割れをチェックする
 - 外壁は素材ごとに劣化のサインや寿命が異なる
 - 寿命が長い素材に変更する、メンテナンスを実施することが家の外壁を長持ちさせるコツ
 
※なお、本記事では一般社団法人日本窯業外装材協会「窯業系サイディングについて」や一般社団法人ALC協会の情報を参考に記事を制作しています。
家の外壁の寿命は最大何年?
家の外壁は、何もメンテナンスをせずに放置していると10年が寿命です。また、外壁のメンテナンスをしないと建物の内外に影響が出て、快適な居住空間までおびやかされてしまう危険性もあります。
メンテナンスを怠り放置してしまうと、外壁の全てを張り替えなければいけない状況になります。外壁のメンテナンスは、コーキングの打ち直しやひび割れ補修で約10万円です。
ただし、張替えの際は足場を組む必要があり工期が30日ほどかかるうえに、費用が約180~280万円と多額の金額になります。そのため、費用を安く済ませるためにも外壁のメンテナンスが重要なのです。
家の外壁で劣化を判断する方法
家の外壁で劣化を判断できれば、メンテナンスの段取りがしやすくなります。そこで、ここからは家の外壁で劣化を判断する方法を、3つにまとめて紹介します。
チョーキング


チョーキングは、家の外壁の劣化を判断する方法の1つです。チョーキングとは、外壁を手で触った際に白い粉が付く状態を指します。
外壁には塗膜があり、太陽光や雨風などにより自然と劣化します。塗膜が劣化すると、顔料が粉状になり外壁表面に現れ、触れると白い粉が付着するのです。
塗膜の劣化が起これば、塗装効果が低下します。塗装効果により守られていた防水機能がなくなると、建物の構造部に水が染み込み腐食や雨漏りが生じることが避けられません。
そのため、外壁に触れてみて白い粉が手に付着するようであれば、早めに塗装を行うことがおすすめの状態ととらえましょう。
塗装の剥がれ


家の外壁で劣化を判断する方法に、塗装の剥がれを確認することがあります。外壁を確認して、次のような状態が見つかれば塗装の剥がれがあると判断しましょう。
- 細かくひび割れており、触れた際にパリパリと剥がれ落ちる
 - 水ぶくれのように腫れて浮いている
 - 色あせや斑点状の跡がある
 
塗装が剥がると外壁の下地や外壁材がむき出しの状態であり、外壁材の劣化を早めることにつながります。塗装の剥がれが多く見受けられる際には、塗装を行う時期と判断しましょう。
ひび割れ


外壁の劣化を判断するには、ひび割れがないかを確認しましょう。外壁の浅いひびをチェッキング、深いものをクラッキングと呼びます。
チェッキングであれば塗膜のひび割れであるものの、クラッキングはひびが外壁材に達している状態です。クラッキングの状態で放置すると、雨漏りの原因になりえるため、早急な対応が必要になります。
また、チェッキングの場合はそれほど急ぐ必要はないものの、状態が悪くならないうちに対処するのが賢明です。
【外壁素材別】劣化サインと寿命
外壁は素材ごとに劣化のサインや寿命が異なります。そこで、ここからは外壁の素材別に劣化のサインと寿命を紹介します。
窯業系サイディング


窯業系サイディングは、新築戸建ての約75%に使用されている一般的な外壁です。主な素材はセメントと繊維質の原料であり、混ぜ合わせて板状に成型します。
窯業系サイディングは耐久性や防水性に優れており、材料と施工費用を含めて約4,000〜8,000円/㎡と他の外壁材よりも比較的安いことが特徴です。
窯業系サイディングの寿命は約20〜40年程度であるものの、約10年ごとに塗装のメンテナンスが欠かせません。外壁を確認し、チョーキングや色あせ、ひび割れなどが生じていれば劣化のサインであるため、早めに対応しましょう。
金属系サイディング


金属系サイディングは、ガルバリウム鋼板が主流であり、他にもアルミニウム鋼板やステンレス鋼板などがあります。主な素材は、ガルバリウムやアルミニウムといった金属板です。金属板に断熱材を裏打ちしているため、軽量で高断熱といった特徴があります。
金属系サイディングは軽量性や断熱性が高く、費用相場は5,000〜15,000円/㎡程度です。寿命は30〜40年であるものの、金属のためサビに弱く、定期的な塗り替えが欠かせません。
金属系サイディングの劣化を見極めるには、表面のサビに注目しましょう。加えて、塗装の剥がれやひびにも注視するのが賢明です。
樹脂系サイディング


樹脂系サイディングは、塩化ビニル樹脂が主な素材の外壁材です。非常に軽く、メンテナンスの頻度が低いことが特徴になります。素材に顔料が含まれており色あせしにくいことや、塩害や凍害に強く、海沿いや寒冷地に適しています。
樹脂系サイディングの費用相場は、3,000〜10,000円/㎡ほどであり、寿命は20〜50年程度です。メンテナンス頻度が低いものの、チョーキングや塗装の剥がれなどが見受けられる場合には劣化のサインとして受け取りましょう。
木質系サイディング


木質系サイディングは、天然木や木材チップなどを加工して作られた外壁材です。木の温かみを感じられるものの、水や火に弱いため耐火性や耐水性を高める処理が行われています。
費用は、約6,000〜13,000円/㎡であり、天然木を使用するため比較的高い側面があります。寿命は15〜40年程度であるものの、天然木のため湿気やカビに弱く約10年ごとの塗り直しが欠かせません。
劣化を確認するには、外壁を手で触りボコボコとした感覚や白い粉が付着するかを見ましょう。
モルタル


モルタルは、職人が手作業で仕上げる外壁材です。主な素材は、セメントや砂、水であり、自由なデザインで仕上げられる特徴があります。
モルタルは耐火性に優れ、壁の表面が熱くなりづらいのです。費用相場は、5,000〜7,000円/㎡程度であり、手作業のため比較的費用がかかります。
モルタルの寿命は約30年であるものの、ひび割れが生じた際に自分で補修が可能です。ただし、チョーキングや色あせが広範囲で見受けられた場合には塗り直しをしましょう。
ALC


ALCとは軽量気泡コンクリートのことであり、セメントや砂、アルミなどの原料から作られます。無数の気泡を含んだパネルで、軽量性や断熱性、耐火性に優れているのが特徴です。
費用は、約8,000〜20,000万円/㎡で、サイディングと比較して接合部が多いため比較的費用がかかる側面があります。ALCの寿命は、適切なメンテナンスを行えば50年以上です。
ALCは吸水性が高いため、10年ごとに塗装をし直す必要があります。加えて、外壁にカビやコケの発生、チョーキングなどが見受けられたらALC外壁は劣化しており、メンテナンス時期ととらえましょう。
タイル


タイルを外壁に使うには、接着剤で貼り付ける方法とモルタルを下地にして貼り付ける方法があります。耐久性や耐候性に優れるうえに、デザイン性が高く高級感があります。
タイルなら外壁塗装が不要であり、メンテナンス頻度は低いことが特徴です。費用は、約15,000〜50,000万円/㎡と高いことが懸念されています。
タイルの寿命は30〜40年です。タイル自体のメンテナンスは不要であるものの、貼り付けている接着剤やモルタルは劣化します。タイルが剥がれないように10年ごとにメンテナンスをするのが賢明です。
家の外壁を長持ちさせるコツ
ここからは、家の外壁を長持ちさせるコツを紹介します。今回紹介するのは、以下3つです。
それぞれ違ったアプローチで外壁を長持ちさせるためのコツになります。すぐに実行できる方法を見つけて、外壁を長持ちさせましょう。
コツ1:寿命が長い素材に変更する
家に住みはじめてから年月が経ち、まだ外壁をメンテナンスしたことが無い方は、外壁を全て張り替えるリフォームが必要な場合もあります。
また、外壁の適切なメンテナンス時期を逃すと、修復ができないこともあるのです。たとえば、ひび割れが進行し外壁の剥がれにつながることもあります。
上記の場合は、リフォームが必要です。もし、リフォームする際は今の素材よりも高寿命なものに変更しましょう。
しかし、現時点でどんなに寿命が長くともメンテナンスしなくても長持ちをするような外壁素材は存在しません。どんな外壁素材でも、必ず数年に1度は専門業者にメンテナンスを依頼するのが賢明です。
コツ2:優良業者に相談する
外壁の劣化進行度合は、見ただけでは確認できないものもあります。そのため、必ず優良業者に相談するのが賢明です。適切なタイミングでメンテナンスができるのは、専門の知識と技術をもった優良業者です。
DIYでの掃除や格安の業者、実績がない業者などにメンテナンスを依頼するのは避けましょう。自分での掃除は洗浄が不十分であり、実績がない業者では高圧洗浄機の掃除のみの対応で外壁の劣化を早める危険性があります。
コツ3:メンテナンスする
家の外壁を長持ちさせるためには、メンテナンスすることが一番のコツです。定期的なメンテナンスは、寿命を伸ばすだけでなく快適な住空間を維持することにも直結します。
外壁全てを張替えすることになる前に、メンテナンスで対策しておきましょう。総合的な出費を抑えて結果的に、家族の健康と家計を守ることにもつながります。
家の外壁をメンテナンスしない危険性
最後に家の外壁をメンテナンスしなかった場合どんな危険性が発生するのかについて紹介します。
メンテナンスを怠り放置してしまうと、あなたが想像しているよりも悪い影響が出てしまいます。そのため、メンテナンスしない危険性を理解し、適切なタイミングでメンテナンスしてリスクを回避しましょう。
住空間への悪影響
まずは、住空間への悪影響を及ぼす内容を紹介します。メンテナンスしていないと起こる可能性のある悪影響は次の4つです。
- 雨漏被害や気密性能・断熱性能の低下にもつながる
 - 害虫被害が発生する
 - 光熱費の高騰
 - 防犯性の低下
 
外壁の傷や穴などから、雨水や冷気の侵入、害虫などの通り道になる恐れがあります。また、気密性や断熱性が低下するため、冷暖房を使用しても物足りないような感覚になり、光熱費が高騰する恐れもあります。
一番の危険性は、防犯性の低下です。外観が汚く、手入れが行き届いていない外壁の場合、泥棒や空き巣に狙われやすい傾向にあります。
なぜなら、外壁が汚く、手入れが行き届いていないということは防犯対策への意識も弱いという見え方になってしまうからです。
上記のような悪影響を受けないためにも、定期的なメンテナンスを施し快適な住空間を守りましょう。
寿命の低下
どんな外壁であっても必ず定期的なメンテナンスは必要になります。寿命を早めてしまわないためにも、寿命を長く保ち続けるためにもメンテナンスしましょう。
たとえば、外壁のコケを放置すると、塗装の剥がれにつながます。剥がれた箇所から水が侵入してしまうなど外壁だけでなく、住宅全体の寿命を縮めてしまう危険性もあります。
家の外側だからといって、甘く見てはいけません。日々、雨や風などから住宅と家族を守ってくれている外壁を手入れしてあげましょう。
外壁のメンテナンスは自分でできる?
外壁メンテナンスは水洗いであれば自分でもできるものの、業者に依頼することをおすすめします。
駐車場や庭などから高圧洗浄機で部分的な掃除は可能です。ただし、2階といった高所では足場が必要であるうえに、コーキングなど専門的な知識や技術が必要になります。
安全面を考慮すると、業者に任せるのが賢明です。ただし、外壁の劣化を早期に発見するためにも目視の確認や自分でできるメンテナンスは自ら行いましょう。
外壁に関するお悩みはリノベーションハイムにおまかせ
外壁のメンテナンスや傷、汚れのお悩みはリノベーションハイムにおまかせください。リノベーションハイムは、外壁メンテナンスから住宅のリフォームまで幅広く対応できる会社になります。実際の施工事例を1つ紹介します。




上記は住宅全てをリフォームされた事例になります。元々、生い茂っていた木々や不要なフェンスを取り除き外壁を塗り替えることで、全く別の住宅に変化させています。
こちらの施工事例のように、リノベーションハイムでは、住宅の外だけでなく内側までも同時にリフォームができます。そのため、もし、住み始めてから室内のメンテナンスもしたことがない方は、同時に室内もリフォームしてみるのも1つの手段かもしれません。
リノベーションハイムは一度依頼したら、住宅カルテを発行してくれるため、いつでもメンテナンス履歴を振り返れます。また、適切なタイミングでメンテナンスのお知らせをしてくれるため、今後安心して住み続けることにつながります。
オンラインで相談もできるため、お気軽にご相談ください。
まとめ
ここまで、家の外壁寿命やメンテナンスしなかった場合の危険性について解説してきました。住宅に住みはじめてから数十年が経ち、まだ外壁のメンテナンスされていない方は、まずリノベーションハイムに相談して、快適な住空間を維持しましょう。
定期的なメンテナンスは費用を抑えるだけでなく、快適な住空間を維持しつづけるためにも重要になります。まずは、今の外壁の状態を確かめるところからスタートしてみましょう。
本記事があなたのお役に立てることを願っております。









