
そもそも耐震診断ってなに?
耐震診断にかかる費用はどのくらいなの?
耐震診断といった言葉を聞いたことがあるものの、具体的な内容やかかる費用を知っている方は少ないでしょう。耐震診断には、住宅の状況を把握できるメリットがあります。
ただし、費用がかかるうえに結果が出るまで時間が必要といったデメリットが存在するのも事実です。耐震診断は専門的な知識も多く、難しいと思う方も多いはず。
そこで、本記事では耐震診断に関して、実施方法やかかる費用を交えて紹介します。また、耐震診断を依頼できる場所や信頼できる業者の選び方も解説するので、ぜひ参考にしてください。
- 耐震診断とは住宅が地震の揺れにどれほど耐えられるのかを専門家が調査すること
- 築30年以上の木造住宅や旧耐震基準で建てられた住宅は耐震診断が必要
- 耐震診断は住宅の現状を知り、補強の必要性を判断するために重要
- 木造住宅には診断方法が2つあり費用は異なる
※なお、本記事では豊島区の「木造住宅の耐震診断助成事業」や日本耐震診断協会の情報を参考に記事を制作しています。


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そもそも耐震診断とは
耐震診断とは、住宅が地震の揺れにどれほど耐えられるのかを専門家が調査することです。耐震診断を実施すれば、住宅が現行の耐震基準を満たしているのかがわかります。
現行の耐震基準は2000年に制定されており、震度6〜7の地震で住宅が倒壊しないことが大前提です。そのうえで、接合部の強化なども加わり、さらなる安全性向上を目指した基準へと改められています。
所有する住宅が上記の基準を満たすのかを判断するのが、耐震診断です。もし、耐震基準を満たさなければ、住宅の耐震補強が欠かせません。
いつ起きるかわからない大地震に備えて、住宅の安全性を担保する必要があります。そのため、次に解説する耐震診断が必要な住宅に当てはまるのであれば、実施するのが賢明です。
耐震診断が必要な住宅
耐震診断が必要なのは、次のような住宅です。
- 築30年以上の木造住宅
- 旧耐震基準で建てられた住宅
- 地盤の弱い地域に建つ住宅
築30年以上の住宅と旧耐震基準で建てられた住宅は、現行の耐震基準を満たしていない可能性が高く、地震の際に倒壊する恐れがあります。
加えて、2000年以降から地盤調査が義務化されています。地盤の弱い地域に建つ住宅は、現行の耐震基準を満たしても地震の際に液状化が起こるといった被害が大きくなる可能性が高いのです。
耐震診断を実施すべき3つの理由
ここからは、耐震診断を実施する理由を、3つにまとめて解説します。
家族の命と財産を守るため
家族の命と財産を守れることは、耐震診断を実施すべき理由の1つです。耐震診断を実施すれば、大地震の際に住宅が倒壊するリスクを事前に知ることができます。
住宅の倒壊を防げれば倒壊した天井や壁に挟まれてケガをせずに、安心して避難できる時間の確保が可能です。また、建物自体にも価値があり、車や貴金属といった財産に加えて子どもの写真など成長記録や思い出の品を失わずに済みます。
耐震診断の実施は資産の価値のみならず、かけがえのない家族との思い出や品物を守ることにつながるのです。
住宅の現状を知り、補強の必要性を判断するため
住宅の状況を知り、補強の必要性を判断することも、耐震診断を実施すべき理由の1つです。耐震診断を実施すると、耐震性を向上すべき場所がわかります。
実のところ、住宅を見渡すだけでは、大地震の際にどのくらい耐えられるのかがわかりません。一見キレイに見える住宅でも構造部が頑丈ではなく、劣化していることもあります。
そこで、耐震診断を実施して、まずは住宅の状況を知ることが大切です。もし、耐震性が劣る場所があるなら、大地震の際に倒壊しないためにも耐震リフォームをおすすめします。
リフォームや建て替えを検討する際の判断材料にするため
リフォームや建て替えを検討する際の判断材料にすることも、耐震診断を実施すべき理由の1つです。耐震診断を実施すれば住宅の状態を知れるため、適切な改修工事の方法を選べます。
もし、柱や梁といった構造部に劣化がなければリフォームが適しています。ただし、シロアリ被害や老朽化があると建て替えが難しい可能性が高いのです。
築年数が古いから建て替えといった決めつけをせず、耐震診断を実施すると不要な費用をかけずに済みます。専門家に住宅の屋根から床下までを目視で確認してもらい、住宅の状況に応じた改修工事の方法を選択するのが賢明です。
耐震診断の実施方法と費用
木造住宅には診断法が2つあり、詳細と費用は次のとおりです。
診断法 | 詳細 | 費用相場 |
---|---|---|
一般診断法 | 専門家が目視のみで行う診断方法 | 10~30万円程度 |
精密診断法 | 一般診断法よりも詳細な調査を行うため、一部解体し内部の構造を確認する診断方法 | 20~50万円程度 |
住宅の耐震性を確認するには一般診断法でも可能であるものの、より正確な判断を求めるなら精密診断法がおすすめです。まずは、一般診断法で耐震補強の必要性を確認することから始めましょう。
耐震補強が必要と判断された際には、具体的な耐震リフォームの場所や方法を知るために精密診断を実施するのが賢明です。
耐震診断の際には補助金を活用しよう
耐震診断には、自治体独自が実施する補助金を利用できる場合もあります。耐震診断の補助金を利用すれば、かかる費用を抑えることが可能です。
実のところ、国が実施する耐震診断の補助金はありません。そのため、居住する自治体が耐震診断の補助金を実施するのかを各自治体の公式サイトで確認するのが賢明です。
たとえば、東京都豊島区では耐震診断にかかる費用に上限15万円の補助を実施しています。居住する自治体で耐震リフォームの補助金があるならば、利用条件や申込方法などを調べて利用する準備を始めましょう。
耐震診断の流れ
耐震診断は、次のような流れで行います。
- 増改築などの住宅に関する情報を収集する
- 図面の有無を確認する
- 俊工時に完了検査を取得したかを確認する
- 耐震診断の実施
- 調査内容より構造耐震指標を算出する
- 調査結果より耐震性能を評価する
耐震診断自体は、一般的な住宅で2時間程度かかります。ただし、住宅の大きさや構造、図面の有無などにより3時間程度かかる可能性があることを念頭におきましょう。
構造耐震指標とはIs値やIw値といった耐震診断に必要な数値であり、Is値とIw値は次のことを指すことばです。
- Is値:住宅の強度を考慮し、地震の際の安全性を示す指標
- Iw値:木造住宅を耐震診断する際に用いられ、地震の際に住宅が倒壊する危険性を示す指標




耐震診断の結果より、住宅が倒壊する危険性があれば耐震リフォームを実施して耐震性を向上させるのが賢明です。
耐震診断を依頼できる場所
耐震診断は、次のような場所で依頼が可能です。
- 建設会社・工務店
- リフォーム業者
住宅を建設した建設会社や工務店に耐震リフォームを依頼すると、家の設計図や間取りの図面などが残されており、構造確認が容易です。設計図や図面があれば、耐震診断の実施がスムーズにできます。
一方、耐震診断は耐震リフォーム実施前には欠かせない点検であることから、リフォーム業者にも依頼できます。リフォーム業者に耐震診断を依頼すると、診断結果のもと適切な耐震リフォームの実施が可能です。
もし、耐震診断をリフォーム業者へ依頼する場合は住宅の設計図や図面を持参することをおすすめします。設計図や図面がないと作成費がかかる可能性があり、耐震診断にかかる費用が高額になることを避けられません。
信頼できる耐震診断業者の選び方
ここからは、信頼できる耐震診断の選び方を、3つにまとめて紹介します。
自治体に登録された業者か確認する
自治体に登録された業者か確認することは、信頼できる耐震診断業者の選び方の1つです。自治体は一定の技術を持ち、実績などから信頼できる業者を登録して公表しています。
耐震診断業者のなかには、建築士といった有資格者がいない悪徳業者もあります。悪徳業者に耐震診断を依頼すると費用が高いうえに、十分な診断をせずに耐震性を向上させるべき場所を伝えて耐震リフォームの契約をさせるのです。
悪徳業者に耐震診断を任せると費用や時間をかけたわりに、住宅の耐震性が向上しないことになりかねません。そのため、自治体が調査済みの安心で安全な業者へ耐震診断を依頼することをおすすめします。
見積もり・相談への対応が丁寧か
見積もり・相談への対応が丁寧かどうかも、信頼できる耐震診断業者の選び方の1つです。見積もりや相談への対応が丁寧な業者であれば、トラブルが起きづらくなります。
とくにトラブルが生じやすいのが、見積もりです。業者や図面の有無によるものの、耐震診断には診断費用や調査費用、図面作成費用などさまざまな費用がかかります。
なかには、見積書への記載が診断費用以外を「その他費用」でまとめ、費用の詳細がわかりづらい場合があるのです。費用が詳細にわからなければ、相場程度の費用なのか判断できません。
加えて、相談内容への返答がない場合や連絡が遅い業者には注意が必要です。業者へ不信感を抱きやすく、信頼できない可能性があります。
実績や口コミをチェックする
実績や口コミをチェックすることも、信頼できる耐震診断業者の選び方の1つです。実績が豊富にあれば技術力や知見を有し、利用者の口コミを調べると業者の良し悪しを判断できます。
業者の実績を確認するなら、公式サイトの事例を確認するのが賢明です。業者の口コミはXで検索し、利用者のコメントとともに評判を把握しましょう。
ただし、感じ方は人それぞれであり、もし悪い口コミがあろうとも自分の許容範囲内であれば問題ないといった線引きは必要です。確実な耐震診断を実施するためにも、業者の実績や口コミの確認は欠かせません。
木造住宅の耐震診断を実施するならリノベーションハイムにご相談ください!


木造住宅の耐震診断を実施するならリノベーションハイムにご相談ください。リノベーションハイムでは、耐震診断の報告を写真付きで詳細に伝えます。
診断結果に写真があることで、納得感と安心感を得やすいようにしています。耐震診断の方法では基礎のヒビ割れといった住宅の状況を目視で確認しつつ、屋根の上は高所カメラを用いて点検を行います。
加えて、床下にもぐりシロアリ被害の有無や水回りの水漏れなどの調査も行います。住宅の状況を正確に判断するためにも、リノベーションハイムにご相談ください。
まとめ
本記事では耐震診断に関して解説しました。耐震診断は、耐震リフォームを実施するには欠かせない調査です。
耐震診断の結果をもとに、耐震性を強化するための設計を行い耐震リフォームを実施します。住宅の耐震性を強化し安心で安全な生活を送るためにも、耐震診断は重要です。
そこで、耐震診断の報告を写真付きで行うリノベーションハイムにご相談ください。リノベーションハイムなら、住宅の状況を正確に判断し、納得感の得られる報告をいたします。
本記事があなたのお役に立てることを願っております。