
断熱窓のリフォームにはどんな方法があるの?
リフォームの際に気をつけるべきポイントが知りたい
断熱窓のリフォームは光熱費の削減や快適な室内環境の実現など、さまざまなメリットがあります。補助金制度も充実しており、費用を抑えたリフォームの実施が可能です。
断熱窓のリフォームを行えば、住まいの快適性を大幅に向上できる点で魅力的といえるでしょう。ただし、断熱窓へのリフォーム方法はいくつかあり、間違った方法を選ぶと十分な効果が得られないため注意が必要です。
そこで、本記事では断熱窓のリフォーム方法や注意点を解説します。リフォームにかかる費用や実施者の体験談も解説しているため、ぜひ最後まで読んでみてください。
また、断熱窓の詳しい内容は次の記事で解説しています。あわせてご覧下さい。


- 断熱窓のリフォームには、はつり工法やカバー工法といった方法がある
- 断熱窓のリフォームにかかる費用は、5万〜50万円が相場
- 断熱窓のリフォームでは、住宅性能が向上したり光熱費削減になる効果が得られる
- 断熱窓のリフォームでは、サッシの性能も考慮したり、マンションの管理規約を確認することが大切
断熱窓のリフォーム方法5選
さっそく、断熱窓のリフォーム方法を見ていきましょう。断熱窓のリフォームには次の5つの方法があります。
それぞれの特徴を以下で詳しく解説するので、どの方法にすべきか考えてみてください。
リフォーム方法1:はつり工法
1つ目の方法は、はつり工法です。はつり工法では、窓ガラス・サッシを含めた窓全体を一新します。
外壁を壊す大掛かりな工事になりますが、窓全体を新しくできるため、気密性が上がり大幅な断熱性の向上が可能です。窓の老朽化が進んでいる場合や外壁を含めた大掛かりなリフォームを検討している人におすすめの方法になります。
はつり工法のデメリットとしては、外壁の工事が必要なため費用が高くなることです。予算面を考慮しつつ、行うようにしましょう。
リフォーム方法2:カバー工法
2つ目の方法は、カバー工法です。カバー工法とは、既存の窓フレームの上に新しい窓を取り付ける方法です。はつり工法に比べて、リフォーム費用を抑えられます。費用をなるべく抑えたい人におすすめの方法です。
しかし、既存窓の上に新しい窓をつけるため、5〜10センチほど窓が小さくなる点に注意しましょう。リフォームする窓の場所によっては採光性の低下を招くことがあります。
リフォームの際には、依頼先の会社に相談して行いましょう。
リフォーム方法3:内窓の設置
3つ目の方法は、内窓の設置です。内窓では既存窓の内側に新しい窓を設置して、二重窓にします。
二重窓になるため、断熱性に加えて遮音性や防犯性の向上が可能です。費用を比較的安く抑えられ、工期も1日で終わる手軽さより人気があります。
内窓のデメリットは、掃除のしにくさや窓の開閉に2回の手間がかかることです。内窓なら管理規約で制限がかかるマンションでも、許可がおりやすいため試してみましょう。
リフォーム方法4:ガラス交換
4つ目の方法は、ガラス交換です。ガラス交換では文字通り、窓のガラスのみを交換します。
ガラス交換は費用と工期を抑えられることがポイントです。断熱窓へのリフォームの際には気密性を上げられるため、トリプルガラスやLow-E複層ガラスがおすすめになります。
ガラス交換の注意点は、サッシの老朽化が進んでいると十分な効果が得られないことです。費用はかかるものの、サッシの性能を考慮してガラス交換を検討しましょう。
リフォーム方法5:サッシ交換
5つ目の方法は、サッシ交換です。サッシ交換は、窓のサッシ部分だけを交換する方法です。実のところ、サッシからも熱や音は伝わるため断熱性の向上にはサッシの性能がとても重要と言えます。
日本で窓のサッシは、アルミ製サッシの利用が一般的です。アルミ製サッシは熱を伝えやすい素材であり断熱性が低いため、樹脂製や木製のサッシへ交換すると効果があります。
サッシの性能にこだわると費用がかかるものの、効果を考慮してサッシを選ぶのが賢明です。
断熱窓のリフォームにかかる費用
断熱窓のリフォームにかかる費用を見ていきましょう。次の表に方法ごとの費用をまとめました。採用するサッシやガラスによって費用は変動しますが、目安として参考にしてください。
項目 | 費用 |
---|---|
はつり工法 | 10〜50万前後 |
カバー工法 | 10〜20万前後 |
内窓 | 8〜15万前後 |
断熱ガラスへの交換 | 5〜15万前後 |
サッシのみの交換 | 5万前後 |
上記の費用に加え、2階以上のリフォームを行う際には10〜15万ほど足場代がかかるため注意しましょう。
断熱窓へのリフォームを安く行うには、補助金制度の利用がおすすめです。費用を抑えつつ、希望する断熱窓のリフォームをしやすくなります。
次の記事では断熱窓の費用について更に深掘りし、費用を抑える方法も紹介しています。気になる方はぜひチェックしてみてください。


他にも、断熱窓の種類については以下の記事で詳しく解説していますので、気になる方はどうぞ。


断熱窓のリフォーム事例3選
リフォーム事例を確認すると、断熱窓のイメージが湧きやすく実施の判断もしやすくなるでしょう。そこで、ここからは断熱窓のリフォーム事例を、3つ紹介します。
【東京都/2,570万円】
全ての窓を高性能の樹脂サッシへ交換した事例です。家には窓が多いうえに大きいため、気密性が低下していました。
樹脂サッシへの交換とともに、窓の数を減らしつつ窓を小さくした結果、気密性が上がり断熱性が向上したのです。窓以外にも床などに断熱材を充填し、断熱等級5相当の性能を実現しています。
【東京都/1,463万円】
リビングの窓に内窓を設置して断熱性を高めた事例です。リビングにある3枚の大きな窓に、内窓を設置すると気密性が上がるため防音効果もあり静かに感じるそうです。
窓は大きいほど熱の出入りが大きく、暑さ寒さを感じやすいものの、内窓の設置により熱を伝えづらくなります。結果、窓が外気の影響を受けづらくなるため、断熱性能が向上するのです。
【東京都/3,460万円】
マンション並みの高気密・高断熱性能を確保するため、全ての窓を複層ガラスへ交換した事例です。
複層ガラスにすると窓ガラスが2または3枚になり、ガラス間に空気または不活性なガスの層が作られます。空気や不活性なガスは熱を伝えにくいため、断熱性が向上するのです。
複層ガラスは断熱性の向上のみならず、防犯対策や防音性を高められるメリットもあります。
断熱窓のリフォームで得られる効果
断熱窓の効果がわかれば、実施に悩む場合でも客観的な判断がしやすくなります。そこで、ここからは断熱窓のリフォームで得られる効果を解説します。
住宅性能が向上する
住宅性能が向上することは、断熱窓のリフォームで得られる効果の1つです。住宅性能が向上すれば、快適で安全な生活ができます。
断熱窓へリフォームをすると断熱性の向上はもちろん、結露防止が期待できるのです。内窓・複層ガラス・樹脂サッシへの交換のいずれの断熱窓でも結露を防止でき、健康被害を防げます。
結露を放置するとカビやダニが発生し、喘息やアレルギー症状を生じる恐れがあるのです。断熱窓のリフォームにより断熱性の向上のみならず、健康を維持しやすい住宅を作れます。
内窓の設置は防犯対策になる
断熱窓のリフォームで内窓を設置すると、防犯対策にもなります。内窓の設置により、二重窓になるため、空き巣犯が侵入するまでに時間がかかるのです。
内窓を設置すれば、空き巣犯は侵入するまでに窓を2枚割らなければなりません。家に侵入する際に生じる音や人の目に空き巣犯は敏感であり、時間がかかると侵入を諦める傾向があります。
内窓を設置すると断熱性能を向上できるうえに防犯対策にもなれば、より安全・安心に生活ができるのです。
光熱費削減になる
断熱窓のリフォームをすると、光熱費削減になります。光熱費が削減できると、家計の負担を軽減できるのです。
複層ガラスへの交換や内窓の設置により、室内外へ熱の出入りがしづらくなります。室内外へ熱を伝えづらくなれば、外気の影響を受けずに室温を一定に保ちやすいのです。
それほど冷暖房を使わなくても、快適な室温を維持できるようになり光熱費削減になります。光熱費に費用がかからなければ、貯蓄といった他のことにも使えるようになり、生活の自由度が上がるのです。
断熱窓のリフォームを実施した人の体験談
ここからは、断熱窓のリフォームを実施した人の体験談を紹介します。
本日の東京、最高気温13℃最低気温0℃でしたが、内窓設置した南向きのリビングは室温21℃以上をずっとキープしてた….!
エアコンなしで全然いける。
リビングが18.5畳で割と広めだから光熱費バカにならなそうだったけど、これはマジでありがたい。
引用:X
さいたま市で防犯対策のための内窓設置。
合計6窓取付。
そう、防犯対策なんだよね。
外窓のクレセントはしっかり掛けましょう。
そもそも、そこ大事だから~~~!!!
引用:X
ちきりんさんのエントリを見て、自宅マンションの窓全てに樹脂サッシ+Low-E複層ガラスの内窓を設置してみた。
家中ぽかぽかで昨日みたいに雪が降るような日でもエアコンつけずに過ごせるし、窓が全然結露しなくなって超快適。
補助金もあるし、費用対効果がすごく高い工事だと思う。
引用:X
断熱窓のリフォーム実施者のなかには、冬に暖房をつけなくても室内が快適と感じる方もいます。冬に暖房をつけないで過ごせれば、光熱費の削減になりえるのです。加えて、結露を生じないと掃除の手間が省けるうえに、カビ防止にもなります。
断熱窓のリフォームにより断熱性の向上のみならず、防犯対策を実施する方もいます。断熱窓のリフォームは快適な生活と安全面の両方を実現可能です。
断熱窓のリフォームを行う際の3つの注意点
断熱窓のリフォームを行う際の注意点をみていきましょう。気をつけるべきポイントは次の3つです。
それぞれ以下でわかりやすく解説するため、ぜひ参考にしてください。
注意点1:サッシの性能も考慮する
1つ目は、サッシの性能も考慮することです。窓の断熱性を高めるためには、窓ガラスだけでなくサッシの性能がとても重要になります。なぜなら、サッシからも熱や音は伝わるためです。
費用を抑えるためにサッシはそのままでガラスだけ高性能にするとあまり効果が得られないことがあります。
また、サッシの老朽化が進んでいると高性能なガラスにしても隙間が空いてしまい、意味がないというケースもあるため注意しましょう。断熱性の高い窓にするなら、木製か樹脂のサッシにLow-E複層ガラスなどがおすすめです。
注意点2:マンションの管理規約を確認する
マンションの管理規約を確認することも、断熱窓のリフォームを行う際の注意点の1つです。断熱窓のリフォームでマンションの管理規約を確認しなければ、のちにトラブルが生じることもあります。
マンションでは管理規約により、リフォームに制限がかけられています。マンションには専用部と共用部があり、窓は共用部と見なされることが多いです。そのため、マンションでの窓のリフォームには注意しましょう。
マンションの認められていない場所をリフォームすると、指示や警告を受けることがあります。場合によっては、損害賠償請求される可能性もあるのです。
マンションでトラブルなく生活するためにも、管理規約の確認は欠かせません。
注意点3:複数社を比較する
3つ目の注意点は、複数社を比較することです。最初から1社に絞ってしまうと、後で他の会社が良かったと後悔につながる可能性があります。
複数社に見積もりを依頼することで適正価格でのリフォームが可能です。また、どの会社が良いのか客観的に選べます。高い金額を払って後悔しないためにも、3社ほどは検討するようにしましょう。
会社を選ぶ際には実績が豊富な会社を選ぶことがおすすめです。実績が少ないと施行ミスにつながる恐れがあるため、候補の会社の実績は事前に確認しましょう。
断熱窓のリフォームならリノベーションハイムにご相談ください


窓リフォームをするならリノベーションハイムにご相談ください。リノベーションハイムは約50年の歴史があり、一般住宅のリフォームを行っています。
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まとめ
本記事では、断熱窓のリフォーム方法や費用面を解説しました。断熱窓は住まいの快適性を向上できる効果的な方法です。適切な方法でリフォームができれば、日々の暮らしがより豊かなものになります。
そのため、本記事で紹介したどの方法があなたに最適なのか考えてみてください。難しい場合は、実績のあるリフォーム会社に相談してみましょう。
本記事があなたのお役に立てれば幸いです。