
住みながら耐震リフォームってできるの?
住みながら実施できる耐震リフォームの場所と費用が知りたい
いつ起こるかわからない大地震に備えるには、耐震リフォームが欠かせません。とはいえ、仮住まい先への引っ越しには手間がかかるうえに、住み慣れない環境で生活するのは避けたいと感じる方もいるでしょう。
結論から述べると、住みながらの耐震リフォームは可能です。ただし、住みながらの耐震リフォームが必ずしも快適とは言えません。
騒音や振動に加えて、生活する部屋や設備に制限がかかるためです。したがって、事前に住みながら耐震リフォームを実施するメリット・デメリットを把握しておくことが大切です。
そこで本記事では、住みながらの耐震リフォームについて、実施可能な場所や費用、注意点を交えて紹介します。あわせて、住みながら実施する耐震リフォームのメリットとデメリットも解説するので、ぜひ参考にしてください。
- 耐震リフォームは住みながらできる
- 住みながら耐震リフォームを実施することで引っ越しにかかる手間をなくせるメリットがある
- 住みながら耐震リフォームを実施することで生活に支障が出るデメリットがある
- 住みながらの耐震リフォームでは生活動線を確保しておくことが重要


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住みながらの耐震リフォームは実施可能
結論、住みながらの耐震リフォームの実施は可能です。ただし、基礎のヒビ割れ補修、柱と梁といった構造部を耐震金物で補強するような部分的な耐震リフォームに限られます。
壁や屋根などを撤去し構造部のみを残した状態の大規模な耐震リフォームでは、住みながらの実施は困難であり、仮住まいが欠かせません。
一方、耐震リフォームの実施場所が複数であっても、場所別に実施したり、荷物の移動が困難でなければ住みながらの実施も可能です。注意点としては、通常よりも工期が長くなる可能性があることやお風呂などの設備・特定の部屋が使えなくなることです。
住みながらの耐震リフォームは多少不便であるものの、仮住まいが難しい家庭では有効的な方法といえます。
住みながら実施できる耐震リフォームの場所と費用
ここからは、住みながら実施できる耐震リフォームの場所と費用を、次のトピック別に紹介します。
基礎
基礎は住みながら実施できる耐震リフォームであり、施工方法とかかる費用は次のとおりです。
耐震リフォームの種類 | 詳細 | 費用相場 |
---|---|---|
基礎のひび割れ補修 | ・ヒビに樹脂を注入 ・ひび割れ部分をカットしたのちに樹脂を充填してモルタルで表面を塗布 ・強素材のシートを基礎に張り付けたのちモルタルで表面を塗布 | 1~2万円程度/箇所 |
基礎の補強 | 強高度なシートを基礎の表面に貼り付けたり、樹脂を接着した補強 | 40~80万円程度 |
基礎の増打ち | 既存の基礎に鉄筋コンクリートを追加して基礎を強化 | 60万円程度 |
ただし、基礎の状況や実施範囲を考慮して住宅の安全性が確保できない場合は、住みながらの基礎補強リフォームが困難なこともあります。
壁
壁も住みながら実施できる耐震リフォームであり、施工方法とかかる費用は次のとおりです。
耐震リフォームの種類 | 詳細 | 費用相場 |
---|---|---|
筋交いの設置 | 柱と柱の間に斜めに補強材を設置し既存壁を補強 | 5~20万円程度/箇所 |
耐震壁の増設 | 既存の壁に加えて、耐震性の高い壁を追加 | 30~70万円程度/箇所 |
壁の耐震リフォームは部分的工事であれば住みながらの実施が可能です。ただし、耐震性能向上のため壁の補強を広範囲で行うなら、住みながらの実施が困難な場合もあります。
屋根
屋根も住みながら実施できる耐震リフォームであり、屋根を軽量化する方法があります。かかる費用は、屋根材の種類によるものの、100〜250万円程度が一般的です。
屋根の耐震リフォームでは既存の屋根材を撤去し、軽いものへ交換します。ほとんどの場合、住みながらリフォームを実施することが可能です。
しかし、住宅の状況次第では仮住まいが必要になることもあります。屋根の耐震リフォームでは、足場の設置が欠かせない点にも注意が必要です。
接合部
接合部も住みながら実施できる耐震リフォームであり、柱・壁・梁といった接合部を耐震金物で補強します。かかる費用は、1箇所あたり4〜5万円程度です。
耐震診断によって耐震性能を向上させるべき構造部の必要な箇所へ耐震金物を用いてつなぎ合わせます。
部分的な接合部の補強であれば、住みながらの耐震リフォームの実施は可能です。ただし、接合部の補強が広範囲になると住みながらの実施が難しいこともあるため、業者との相談が欠かせません。
住みながら耐震リフォームを実施するメリット
ここからは、住みながら耐震リフォームを実施するメリットを、3つにまとめて紹介します
仮住まい費用がかからない
仮住まい費用がかからないことは、住みながら耐震リフォームを実施するメリットの1つです。仮住まい費用がかからなければ、耐震リフォームにかかる全体の費用を抑えられます。
もし、仮住まいが必要なら、仮住まい先の家賃や2回分の引っ越し費用が必要です。仮住まい期間によるものの、仮住まい費用のみでも100万円以上かかることもあります。
仮住まいにかかる費用を耐震リフォームに使えれば、さらなる耐震性能の向上が期待でき、安心で安全な生活をしやすくなるのです。
引っ越しにかかる手間をなくせる
引っ越しにかかる手間をなくせることも、住みながら耐震リフォームを実施するメリットの1つです。引っ越しをしないと、荷造りと荷ほどきをする必要はありません。
日常生活を送りながら服をハンガーから外して段ボールに詰めたり、食器は新聞紙に包みながら荷造りするのは時間と手間がかかります。とはいえ、荷造りを乱雑に行うと陶器が破損する可能性や必要なものをすぐに段ボールから取り出せなくなり不便です。
引っ越しにかかる手間をなくせることは、住みながら耐震リフォームを実施する大きなメリットです。
住み慣れた家での生活を続けられる
住み慣れた家での生活を続けられることも、住みながら耐震リフォームを実施するメリットの1つです。仮住まいをしなければ生活スタイルを変えずに暮らせるため、安心感があります。
仮住まいをすると、ご近所への挨拶や慣れない家での生活にストレスを抱えやすいのです。加えて、買い物する場所が変わることや通勤時間が長くなる可能性もあり、生活が不便になりかねません。
住みながらの耐震リフォームを実施すれば、生活環境を変えることなく暮らせる点でメリットがあります。
住みながら耐震リフォームを実施するデメリット
ここからは、住みながら耐震リフォームを実施するデメリットを、3つにまとめて解説します。
騒音や振動によって生活に支障が出る
騒音や振動によって生活に支障が出ることは、住みながら耐震リフォームを実施するデメリットの1つです。リフォームの騒音や振動により、一時的に使えない部屋や設備が出る可能性があります。
そもそも、普段の生活で経験しない騒音や振動はストレスを感じやすいものです。実際にマンション内でのリフォーム実施で次のように感じた方もいます。
マンション内、リフォーム工事やら耐震工事とかで毎日毎日ずっとずーっと朝からうるさい。
そろそろ限界だぁよぉ〜。
引用:X
加えて、トイレやキッチンといった設備が使えないと生活に支障が出る点を念頭におかなければなりません。
安全面の不安がある
安全面の不安があることも、住みながら耐震リフォームを実施するデメリットの1つです。耐震リフォーム中は資材や工具が家の中にあり、子どもやペットにケガのリスクがあります。
とくに、小さい子どもは、少しでも目を離すと気になる方向へ動くため注意が必要です。また、ペットも家中を自由に動き回れる状態にするのではなく、ゲージなどに入れて安全性を確保するのが賢明です。
安全で安心な生活をするために、耐震リフォーム中は工事が完了するまでケガに注意しなければなりません。
工期が長くなりやすい
工期が長くなりやすいことも、住みながら耐震リフォームを実施するデメリットの1つです。住みながらの耐震リフォームでは、作業時間や作業効率が制限されます。
業者は居住する生活リズムにあわせて、作業時間を決めなければなりません。朝と夜の時間に注意し、いつも通りの生活ができるよう配慮するからこそ、作業時間が短くなるのです。
加えて、住みながらの耐震リフォームは1箇所ずつ実施され、荷物の移動も伴います。複数箇所を同時に耐震リフォームできれば工期は短いものの、スペースや荷物の問題などで実施できないことがほとんどです。
住みながらの耐震リフォームでは、通常よりも工期が延びやすいことを念頭におきましょう。
住みながら耐震リフォームを実施する際の注意点
ここからは、住みながら耐震リフォームを実施する際の注意点を、4つにまとめて紹介します。
生活動線を確保しておく
生活動線を確保しておくことは、住みながら耐震リフォームを実施する際の注意点の1つです。住みながらの耐震リフォームでは、使えない部屋や通れない場所などが生じる可能性があります。
事前に業者と話し合い、耐震リフォームで使えない部屋や通路などを把握したうえで、日常生活に支障が出ないようにするのが賢明です。
キッチンやトイレといった生活に関わる場所が使えない可能性もあります。災害用といった仮のトイレを用意したり、キッチンを使わずともご飯の準備ができるメニューにするといった工夫が必要です。
具体的には、ガスコンロやホットプレートを活用することをおすすめします。住みながらの耐震リフォームでは業者との事前確認を行い、生活の工夫が欠かせません。
業者との打ち合わせは綿密にする
業者との打ち合わせは綿密にすることも、住みながら耐震リフォームを実施する際の注意点の1つです。打ち合わせを綿密にすれば、生活する上で安全性を確保しやすくなります。
たとえば、リフォームのスケジュールや騒音の有無、工事範囲と生活範囲の分別などを事前に業者と相談するのが賢明です。工事範囲と生活範囲を分けるとペットや子どもが入ることを避けられるため、ケガのリスクを軽減できます。
そのうえで、ビニールシートなどで仕切れば、ホコリやニオイが生活スペースに入りづらくなります。業者のやり方に従うのみでなく、細かいことでも要望を出したり相談することが不可欠です。
一時的な仮住まいも視野に入れる
一時的な仮住まいも視野に入れることは、住みながら耐震リフォームを実施する際の注意点の1つです。騒音や振動などの影響から数日間のみ仮住まいすると、安心で快適な場合もあります。
耐震リフォームの内容次第では騒音や振動が大きく、安全面に不安を抱える可能性もあります。不安や心配事はストレスになるため、とくに騒音や振動が大きい日のみ仮住まいの検討が必要です。
数日間の仮住まいなら、ホテルへの宿泊がおすすめです。ホテルなら賃貸契約が不要であり、部屋が空いていればすぐに滞在ができます。住みながらの耐震リフォームといえども安全で快適な生活をするなら、数日程度の仮住まいも考慮するといいでしょう。
事前の耐震診断を忘れずに行う
事前の耐震診断を忘れずに行うことも、住みながら耐震リフォームを実施する際の注意点の1つです。耐震診断の結果次第では、住みながらの耐震リフォームが難しい場合もあります。
耐震リフォームは、耐震診断の結果をもとに、実施場所や施工方法を決めるのが一般的です。住みながらの耐震リフォームを希望しても、基礎の全面補強や構造部のみを残した大規模な工事などが必要な場合は仮住まいが欠かせません。
住宅の状況により住みながらの耐震リフォームができないこともあるため、耐震診断時に事前確認するのが賢明です。
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耐震リフォームを実施するならリノベーションハイムにご相談ください。リノベーションハイムなら、耐震診断の結果をもとに適切な耐震リフォームのプランをご提案します。
室内は壁や床の劣化具合とともに水回りの状況を、屋外は外壁や基礎のヒビ割れに加えて、塗装の状況を調査します。また、普段なかなか見れない屋根は高所カメラを使い瓦の状況を調べて、床下は実際に調査員がもぐり、目視で湿気の状況や水漏れの有無を詳細に確認します。
耐震診断後は写真付きで報告するため、診断結果や耐震リフォーム内容に納得感と安心感があるのです。耐震診断と共に耐震リフォームを検討中なら、ぜひリノベーションハイムへお問い合わせください。
まとめ
本記事では、耐震リフォームは住みながらできるのかを、実施場所や費用を交えて紹介しました。結論、住みながら耐震リフォームを実施することは可能です。
ただし、部分的な工事や場所別に荷物の移動を伴いながらのリフォームに限ります。構造部のみを残して大規模に耐震リフォームを実施する場合には、仮住まいが必要です。
小さな子どもやペットがいる住宅の耐震リフォームは、安全性を確保しなければなりません。ケガのリスクを軽減し、騒音や振動に配慮しつつ、適切な耐震リフォームを実施するなら、リノベーションハイムにご相談ください。
本記事があなたのお役に立てることを願っております。