窓リフォームは断熱性や遮音性、防犯性など、さまざまな性能を向上させられる方法です。家全体のリフォームをしなくても、窓リフォームだけで快適な住まいにできます。
国も2023年から新しい補助金を設けるなどして窓リフォームを推進しており、多くの注目を集めています。費用を抑えて住まいの快適さを向上できるなら、それに越したことはないはずです。
しかし、窓リフォームにはさまざまな工法やガラス・サッシの種類があり、それぞれ費用が異なるため複雑だと感じている人も多いでしょう。
- 性能ごとにかかる費用を知りたい
- 工法によってどれだけ費用が変わるのか知りたい
- 費用を抑えてリフォームするコツが知りたい
など、上記のような情報を求めている人もいるはず。
そこで本記事では、窓リフォームにかかる費用を解説します。断熱・結露対策などの対策ごとにかかる費用や方法についても解説しているため、ぜひ参考にしてください。
窓リフォームのメリット・デメリットや補助金など、窓リフォームについて詳しく知りたい人は以下の記事もあわせてご覧ください。
窓リフォームにかかる費用
さっそく、窓リフォームにかかる費用を見ていきましょう。まずは窓リフォームの方法ごとの費用を紹介します。一般的に窓リフォームをする際の方法は以下の4つです。
- はつり工法
- カバー工法
- 内窓
- ガラス交換
方法によって費用面は異なります。以下に費用の目安を表にまとめてみたので、ぜひ参考にしてください。
項目 | 小窓(高さ60㎝、幅100㎝) | 中窓 (高さ90㎝、幅120㎝) | 大窓(高さ180㎝、幅170㎝) |
---|---|---|---|
はつり工法 | 10〜15万 | 20〜30万 | 40〜50万 |
カバー工法 | 5〜10万 | 10〜15万 | 10〜20万 |
内窓 | 5〜10万 | 8〜20万 | 10〜30万 |
ガラス交換 | 0.8〜3万 | 1〜3万 | 2〜4万 |
4つの工法の中では、はつり工法が最も費用が高くなります。理由は外壁を壊す必要があるためです。他の3つに関しては、外壁を壊さなくてもリフォームが可能なため、費用が比較的安くなっています。
しかし、足場を使用する必要がある場合には、追加の費用がかかるため注意しましょう。
また、交換するサッシや窓ガラスのグレードによって費用が変わることも覚えておくようにしてください。窓リフォームの種類について詳しく知りたい人は以下の記事もあわせてご覧ください。
窓リフォームの5つの対策ごとにかかる費用
次に、5つの対策ごとの費用を見ていきましょう。窓リフォームを行う際に、どの部分の改善を図りたいのかによって費用は変わります。今回は以下の5つの対策において必要な工法と費用を解説するため、ぜひ参考にしてください。
以下で解説する内容を踏まえて、どの対策を行うのかプランを立ててみましょう。
窓リフォームの対策1:結露対策
1つ目は、結露対策をする場合の費用についてです。結露対策をするには以下の方法があります。
- 内窓で二重窓にする
- 断熱性の高い窓ガラスに交換
- はつり工法による窓・サッシ交換
- カバー工法による窓交換
結露対策にはさまざまな方法があります。基本的に断熱性の向上を図ることで結露対策も一緒に行うことが可能です。それぞれにかかる費用は以下になります。
方法 | 費用 |
---|---|
内窓 | 8〜30万前後 |
断熱性の高い窓ガラス交換 | 8〜30万前後 |
はつり工法 | 20〜60万前後 |
カバー工法 | 15〜40万前後 |
採用するガラスの性能にもよりますが、どの方法も断熱性の高い窓ガラスを採用すると30万前後はかかってきます。断熱対策と結露対策の両方行えると考えるなら、少し高くても良い投資になるといえるでしょう。
安く抑えることを優先しすぎると中途半端な効果しか得られないことがあるため注意が必要です。また、窓ガラスを変えてもサッシの状態が悪い場合には、効果が薄い可能性もあります。ガラス交換の際は注意しましょう。
窓リフォームの対策2:断熱対策
2つ目は、断熱対策をする場合の費用についてです。断熱対策をするには以下の方法があります。
- 内窓で二重窓にする
- 断熱性の高い窓ガラスに交換
- はつり工法による窓・サッシ交換
- カバー工法による窓交換
- アタッチメント付き複層ガラスに変更
断熱対策にはサッシとガラスを断熱性の高いものに変えることがおすすめです。サッシは樹脂か木製にするといいでしょう。それぞれにかかる費用は以下になります。
方法 | 費用 |
---|---|
内窓 | 8〜30万前後 |
断熱性の高い窓ガラス交換 | 8〜30万前後 |
はつり工法 | 20〜60万前後 |
カバー工法 | 15〜40万前後 |
アタッチメント付き複層ガラスに変更 | 7〜13.5万前後 |
断熱性の高いガラスには、複層ガラスやより断熱性の高いLow-E複層ガラスというものがあります。高性能のガラスを採用すると30万はかかると思っておきましょう。
また、アタッチメント付き複層ガラスはサッシを残してシングルガラスを複層ガラスに変更できます。窓ガラス変更の中でもかなり費用を抑えてのリフォームが可能です。
しかし、サッシの断熱性が低いと効果が薄くなってしまうため注意してください。
窓リフォームの対策3:日射対策
3つ目は、日射対策をする場合の費用についてです。日射対策をするには以下の方法があります。
- 内窓で二重窓にする
- 遮熱性の高い窓ガラスに交換
- はつり工法による窓・サッシ交換
- カバー工法による窓交換
- 日射シェード・オーニングをつける
日射対策には遮熱性の高いガラス変更や日射シェード・オーニングをつけることがおすすめです。それぞれにかかる費用は以下になります。
方法 | 費用 |
---|---|
内窓 | 8〜30万前後 |
遮熱性の高い窓ガラス交換 | 8〜30万前後 |
はつり工法 | 20〜60万前後 |
カバー工法 | 15〜40万前後 |
日射シェード・オーニングをつける | 5〜50万前後 |
遮熱性の高い窓ガラスでおすすめなのは、Low-E複層ガラスです。太陽の熱線を約60%カットし、紫外線も約76%カットできます。
日射シェードやオーニングは求めるクオリティによって変わりますが、シェードが5万〜15万、オーニングは20万〜50万前後です。費用はかかりますが、光熱費の削減も可能なため予算と相談して取り入れてみましょう。
窓リフォームの対策4:防音・騒音対策
4つ目は、防音・騒音対策をする場合の費用についてです。防音・騒音対策をするには以下の方法があります。
- 内窓で二重窓にする
- 防音性の高い窓ガラスに交換
- はつり工法による窓・サッシ交換
- カバー工法による窓交換
防音性を上げるためには、防音合わせガラスや複層ガラスを取り入れることがおすすめです。それぞれにかかる費用は以下になります。
方法 | 費用 |
---|---|
内窓 | 8〜30万前後 |
防音性の高い窓ガラス交換 | 8〜30万前後 |
はつり工法 | 20〜60万前後 |
カバー工法 | 15〜40万前後 |
防音性を徹底的に高めたい場合は、複層ガラスの窓と内窓に防音合わせガラスを組み合わせる方法があります。費用は上記の表に6〜12万ほど上乗せした価格を見ておきましょう。
また、窓リフォームは屋外からの騒音対策としては有効的な方法です。しかし、防音したい理由によっては、窓リフォーム以外に適切なリフォームが考えられます。そのため、防音性を高めたい場合には、一度リフォーム会社に相談してみましょう。
窓リフォームの対策5:防犯対策
5つ目は、防犯対策をする場合の費用についてです。防犯対策をするには以下の方法があります。
- 内窓で二重窓にする
- 防犯合わせガラスに交換
- はつり工法による窓・サッシ交換
- カバー工法による窓交換
- シャッター・雨戸をつける
防犯性を高めるには、2枚のガラスの間に特殊なフィルムを挟み込んだ防犯合わせガラスがおすすめです。空き巣の手口は窓ガラスを割っての侵入が多いため、破壊に時間がかかる防犯合わせガラスによって対策できます。
それぞれの方法にかかる費用は以下になります。
方法 | 費用 |
---|---|
内窓 | 8〜30万前後 |
防犯合わせガラスに交換 | 10〜25万前後 |
はつり工法 | 20〜60万前後 |
カバー工法 | 15〜40万前後 |
シャッター・雨戸をつける | 18〜50万前後 |
シャッターには、手動式・電動式・採風式があり、どれを選ぶかによって費用が変わります。採風式はルーバーのようにして防犯性を高めつつ、光や風を通すことができ、夏場にとても便利です。
しかし、費用が嵩むため予算と相談して導入するか決めましょう。
窓リフォームでかかる費用【番外編】
上記で解説した5つの対策以外の窓リフォームにかかる費用を見ていきましょう。今回紹介するのは以下の2つです。
以下で詳しく解説するので、ぜひ参考にしてください。
耐震対策
1つ目は、耐震対策にかかる費用についてです。窓リフォームでは、耐震補強フレームをつけることで耐震性の向上ができます。費用としては、最低でも100万ほどかかると見ておきましょう。
耐震補強する窓の大きさによっては250〜300万ほどかかることもあります。窓やサッシの状況によっても費用は変わるため、見積もりをしてもらった上で耐震対策をするか決めましょう。
さらに、足場を必要とする工事の場合は、足場代も別途かかります。想像よりも費用がかかる可能性があると覚えておきましょう。
また、窓をなくすことも耐震補強のひとつです。適切なリフォームを行うためにも、耐震対策をしたい場合は、リフォーム会社に相談しながらプランを立てることがおすすめです。
窓の増設
2つ目は、窓の増設にかかる費用についてです。窓の増設にはおよそ10〜30万前後の費用がかかります。増設する場所によっては、足場を組む必要があり、足場を組むと50万以上かかる可能性があるため注意しましょう。
窓の増設に関しては、耐震上の理由で増設できない場合もあります。本当に窓を増設する必要があるのか、改善したい性能を明確にした上で判断することがおすすめです。
また、窓を増やすと住まいの断熱性が低くなる危険性もあるため注意しましょう。なるべく実績が豊富で施工力のある会社に依頼することがおすすめです。
窓リフォームの費用を抑えるための2つのポイント
窓リフォームの費用を抑えるためのポイントを見ていきましょう。ポイントは以下の2つです。
以下で詳しく解説していきます。うまく活用してお得にリフォームを行いましょう。
窓リフォーム費用を抑えるポイント1:補助金を利用する
1つ目のポイントは、補助金を利用することです。窓リフォームには、国や自治体が用意している補助金を利用できます。補助金ごとに対象の工事や期間、上限金額は異なるものの、最大で200万の補助金を受けることが可能です。
また、補助金によっては併用も可能なため、よりお得に窓リフォームができます。特に2023年に新設された補助金制度は今まで併用できなかったものが併用可能になっており、とてもお得です。
事前に情報収集し補助金を利用してお得にリフォームしましょう。補助金について詳しく知りたい人は以下の記事もあわせてご覧ください。
窓リフォーム費用を抑えるポイント2:複数の会社を比較する
2つ目のポイントは、複数の会社を比較することです。リフォーム会社によってかかる費用は異なります。複数の会社を比較することで、リフォームにかかる相場が明確になるため適正価格でのリフォームが可能です。
最低でも3〜5社には見積もりを依頼して比較するようにしましょう。
また、費用とリフォーム内容を比較できることで、どの会社が最適なリフォームプランなのか選別も可能です。のちに後悔するリスクをなくせるため、比較は忘れずに行いましょう。
窓リフォームをするならリノベーションハイムがおすすめ
窓リフォームをするならリノベーションハイムがおすすめです。
リノベーションハイムは45年以上の歴史を持つ、セキスイハイムグループの会社になります。セキスイハイムの新築事業で培ったノウハウを活かし、顧客に最適なリフォームプランを提案していることが特徴のひとつです。
リフォームの際には、知識・経験が豊富な専任のリフォームコーディネーターがつき、打ち合わせから丁寧にサポートしてくれます。リフォームコーディネーターは全員が建築関係の有資格者であるため、初めてのリフォームで不安な人でも安心して依頼が可能です。
窓リフォームを検討している人は気軽に問い合わせてみましょう。
まとめ
本記事では、窓リフォームにかかる費用をさまざまな視点から解説しました。
窓リフォームにかかる費用は、導入するサッシやガラスのグレード、現状の窓・サッシの状態によって変化します。本記事で紹介した費用を目安にして、どの性能を高めるのかリフォームの目的を明確にしてみましょう。
また、窓リフォームをうまくいかせるコツとしては、安さだけ見るのではなく、リフォーム後に期待できる効果まで見ることです。安さを優先しすぎて中途半端な効果しか得られないという結果になってしまっては意味がありません。
リフォーム費用が高くても、長期的にみてリフォームすべきなのか考えてみてください。
あなたが後悔しないリフォームを行えることを願っております。