主婦Aさん店舗を自宅にリフォームってできるの?
どのくらいの費用がかかるのかな?
長年店舗として使用していた場所を自宅にして、働き慣れた場所で生活をしたいと感じる方もいるでしょう。働き慣れた場所は、近隣住民との付き合いが良好だったり、買い物等が楽だったりとさまざまな魅力があるはずです。
結論、店舗をリフォームして自宅にすることは可能です。前向きに検討したいからこそ、そもそも店舗を自宅にできるのかや、かかる費用の目安を知りたい方もいるはず。
そこで、本記事では店舗を自宅にリフォームできるのかを、かかる費用や注意点を交えて紹介します。あわせて、店舗を自宅にするリフォームのメリット・デメリット、費用を抑える方法も解説するので、ぜひ参考にしてください。
なお、店舗リフォームについてより詳しく知りたいという方は、次の記事もあわせてご覧ください。


店舗をリフォームして自宅にできる?
先述したように、店舗をリフォームして自宅にすることは可能です。店舗の間取りを変更して設備などを撤去するといったリフォームをすれば、住みやすい自宅にできます。
ただし、店舗を自宅にする場合には「用途変更」を行い「消防法の規定」を満たさなければなりません。なぜなら、店舗と自宅では消防法上の法規制が異なり、店舗のほうが規制が厳しいからです。
また、店舗を自宅にリフォームするなら、自宅用火災報知器の設置義務があります。万が一、設置を忘れても罰則は設けられていないものの、火災保険の契約内容次第では補償の対象外になることもあるのです。
店舗から自宅へのリフォームで後悔しないためにも責務を把握したうえで、リフォームにかかる費用を確認しましょう。次の見出しでは、工事内容別に店舗を自宅にするリフォーム費用を紹介します。
店舗を自宅にするリフォームの費用
店舗を自宅にリフォームすることを検討するなら、かかる費用を把握して予算を決めるのが賢明です。そこで、ここでは店舗を自宅にするリフォーム費用を、工事内容別に紹介します。
設備交換のみのリフォーム


店舗を自宅にリフォームする際に設備交換のみを行うなら、次のような費用で工事ができます。
| リフォーム内容 | 費用相場 |
|---|---|
| キッチンの交換 | 100~200万円程度 |
| トイレの交換 | 20~100万円程度 |
| 洗面台の交換 | 10~30万円程度 |
| 壁紙の交換 | 5~8万円程度(6畳) |
| フローリングの交換 | 4~6万円程度(6畳) |
設備の交換のみであれば店舗の大きさによるものの、200〜500万円程度でのリフォームが可能です。ただし、配線や配管に劣化があり追加工事が必要な場合には費用がかさむことを覚えておきましょう。
部分的な間取り変更を伴うリフォーム


部分的な間取り変更を伴うリフォームにかかる費用は、次のとおりです。
| リフォーム内容 | 費用相場 |
|---|---|
| 間仕切り壁の撤去 | ・撤去のみ:6万円程度 ・電気工事・天井や壁の補修込み:20万円以上 |
| 間仕切り壁の設置 | ・追加のみ:15万円程度 ・電気工事を含む:30万円程度 |
間仕切り壁の撤去・設置の数によるものの、部分的な間取り変更を伴うリフォームでは設備交換とあわせて300〜600万円程度かかります。
美容関係の店舗では間仕切り壁の設置数が多く、リフォーム費用がかさむ可能性が高いことを念頭におきましょう。
大規模な改修のスケルトンリフォーム


スケルトンリフォームといった大規模な改修を行う場合には、次のような費用が欠かせません。
| 建物の種類 | 費用相場 |
|---|---|
| 約30坪の戸建て | 1,300~2,200万円程度 |
| 約100㎡のマンション | 1,100~1,700万円程度 |
スケルトンリフォームとは、柱や梁などの構造部のみを残して、内装や設備などを自由に作り上げるリフォーム方法です。スケルトンリフォームなら自由な間取りにできるうえに、内装や設備を一新できます。
費用はかかるものの、大規模なリフォームを行えば希望にあう自宅を作り上げられるのです。
店舗を自宅にするリフォームのメリット


店舗を自宅にするリフォームをすべきかの判断をしやすくするには、メリットを明確に把握することが賢明です。そこで、ここでは店舗を自宅にするリフォームのメリットを、3つにまとめて紹介します。
働き慣れた場所で生活ができる
店舗を自宅にリフォームすると、働き慣れた場所で生活ができます。働き慣れた場所であれば、引き続き近所付き合いがしやすいといったメリットがあるのです。
多くの場合、店舗の近隣は顔なじみであることが多く、急病や災害などの緊急時に助け合いができる安心感や防犯性を高めやすくなります。
もし、他の場所に住む場合には助け合いがしづらいうえに、不審者がいても判断が難しいでしょう。また、働き慣れた場所ではスーパーといった周辺環境も熟知しており、生活しやすい環境が整えられています。
初期費用を抑えられる
初期費用を抑えられる点も、店舗を自宅にするリフォームのメリットです。他の場所に家を建て直すのではなく、既存の店舗をリフォームすれば費用をおさえられます。
他の場所に住む場合には、建物付きの土地やマンションの購入に高額な費用がかかることは避けられません。場所によるものの、4,000〜8,000万円程度かかる可能性があります。
だからこそ、店舗をリフォームして自宅にすれば、リフォーム費用のみで済むのです。スケルトンリフォームをすると2,000万円程度の費用がかかります。ただし、新規購入よりは費用をおさえられるのです。
固定資産税が減額になる可能性がある
店舗を自宅にリフォームすると、固定資産税が減額になる可能性があります。固定資産税が減額になれば、固定費を低く抑えられるのです。
国土交通省によると、店舗から自宅へ用途変更すると減税措置が適用されます。自宅には住宅用地特例があり、土地200㎡以下の部分は6分の1へ、200㎡を超える部分は3分の1に減額されるのです。
店舗のまま維持するよりも自宅へリフォームして住めば、固定資産税を低くできる利点があります。
店舗を自宅にするリフォームのデメリット


メリットとあわせてデメリットもおさえると、総合的な判断がしやすくなります。そこで、ここからは店舗を自宅にするリフォームのデメリットを、2つにまとめて紹介します。
補強工事や断熱改修が必要になりやすい
店舗を自宅にするリフォームをすると、補強工事や断熱改修が必要になりやすい側面があります。補強工事や断熱改修が必要になれば、工期は延びて費用がかさみます。
とくに、築年数の古い建物は断熱材の劣化や耐震性の確保に懸念があり、追加工事が欠かせないこともあるのです。断熱材の耐用年数は約30年であるうえに、以前の耐震基準で建てられた建物は大地震で倒壊や破損の可能性もあります。
そのため、リフォーム時に断熱工事や耐震補強が推奨され、費用がかさみやすいのです。
店舗設備の撤去が高額になる可能性がある
店舗設備の撤去が高額になる可能性があることも、店舗を自宅にするリフォームのデメリットです。店舗設備の撤去が高額になると、予算オーバーになる可能性があります。
たとえば、美容院のシャンプー台などは配管設備の撤去や処理が欠かせません。また、居酒屋の厨房機器やダクトには廃棄物処理が必要です。
設備の廃棄や撤去に高額な費用が必要になれば、自宅へのリフォームにお金を使えない可能性もあります。自宅のリフォーム内容を検討する前に、店舗設備の廃棄や撤去にかかる費用を確認するのが賢明です。
店舗を自宅にするリフォームの注意点


店舗を自宅にするリフォームをするからには、失敗や後悔を避けるべきです。そこで、ここからは店舗を自宅にするリフォームの注意点を、3つにまとめて紹介します。
用途地域の確認を行う
店舗を自宅にリフォームする際には、用途地域の確認が欠かせません。用途地域を確認しなければ、希望する自宅にリフォームできない可能性があります。
用途地域とは、建物の大きさや種類を制限する地域区分のことです。「住居系」「商業系」「工業系」の3種類に分けられており「住居系」のなかでも8つに細分化されています。
どの地域区分に該当するのかで、建設できる建物の種類や大きさが異なります。そのため、事前に地域区分を把握しなければ自宅へのリフォーム内容を決められないのです。
自宅へのリフォームで後悔を残さないためにも、用途地域の確認が必要になります。
法的手続きが必要になる
法的手続きが必要になることも、店舗を自宅にするリフォームの注意点です。法的な手続きを怠ると、行政指導や罰則を受けることになります。
店舗を自宅にすると建物の用途が変わるため、自治体で用途変更の手続きが欠かせません。また、リフォームをする際にスケルトンリフォームや増改築をする場合には、建築確認が必要です。
建築確認とは、工事開始前に工事内容が建築基準法などの法令に適合するのかを確認や審査をする手続きのことを指します。建築確認をしなければ建物の安全性を確保できず、違法建築物になりかねません。
用途変更の手続きや建築確認をしなければ、指導や罰則の対象になるため注意しましょう。
近隣住民にリフォームを周知する
店舗を自宅にリフォームするなら、近隣住民へ周知することが不可欠です。近隣住民にリフォームを周知しなければ、トラブルが生じる可能性があります。
リフォームでは、必ず騒音や振動が発生します。リフォームの時期や作業時間帯を知ると、近隣住民は生活への影響を予想でき、スケジュールの調整ができるのです。
通行止めがあれば予定を変更し、騒音が大きければ帰宅時間を遅くするといった行動ができます。近隣住民はいつまで工事が続くのか、どのような工事なのかといった内容が分かれば安心感も抱けます。
店舗を自宅にするリフォーム実施者の体験談


ここでは、店舗を自宅にするリフォームを実施した人の体験談を紹介します。
店舗を自宅に移転し庭をリフォームしてから初めてタイルデッキでBBQをしました
ライトアップがいい感じで、スムーズジャズを聴きながらのんびりとBBQを楽しむことができました😄
一日一回は何かこぼして奥さんから怒られるのですが、タイルデッキなので大丈夫でした😆
引用:X
上記のように、店舗を自宅にリフォームして快適な生活を送る方もいます。自宅でどのような生活がしたいのかといった理想を膨らませて、リフォーム内容を検討するといいでしょう。
予算内で可能な限り理想にそう自宅を作り上げられると、快適で楽しく生活できます。
店舗を自宅にするリフォームで費用を抑える方法
ここからは、店舗を自宅にするリフォームで費用を抑える方法を、3つにまとめて紹介します。
補助金を活用する


補助金を活用すると、店舗を自宅にするリフォームで費用を抑えられます。自宅へリフォームする際、同時に断熱性を高めると次のような補助金が利用できます。
店舗リフォームでは、断熱窓の設置や断熱材の充填などで補助金の利用が可能です。また、長期優良住宅化リフォーム推進事業では玄関ドアの交換やバリアフリーリフォームにも補助を受けられます。
補助金を最大限利用すれば、費用を抑えてリフォームができるのでおすすめです。
税制優遇を受ける


店舗を自宅にするリフォームで費用を抑えるなら、税制優遇を受けましょう。税制優遇を受けると、所得税と固定資産税が減税されます。
税制優遇を受けるには、自宅の耐震性向上やバリアフリー化、省エネリフォームなどのうち、1つは実施しなければなりません。たとえば、耐震性向上のため構造部の強化や屋根の軽量化などを行えば、次のような減税を受けられます。
- 所得税が最大で62.5万円
- 固定資産税がリフォームの翌年のみ前年度の2分の1に減税
リフォーム費用そのものは安くならないものの、減税を受けられると控除額が大きいため有効活用するのが賢明です。
住宅ローン控除を利用する


店舗を自宅にリフォームする際に、融資を受けるなら住宅ローン控除を利用しましょう。住宅ローン控除を受ければ、納税額を低く抑えられます。
住宅ローン減税は、控除期間10年で最大140万円の所得税が減税できる制度です。金融機関などから10年以上の融資を受けてリフォームを行う場合、毎年のローン残高の0.7%を所得税から控除されます。
もし、所得税から控除しきれなければ翌年の住民税からも一部控除が可能です。リフォームをローンを組み実施する場合には活用しましょう。
店舗を自宅にするリフォームならリノベーションハイムにご相談ください!


店舗を自宅にリフォームするなら、リノベーションハイムにおまかせください。
リノベーションハイムは、リフォーム実績が豊富です。自宅だけでなく、店舗や自宅兼店舗などさまざまなリフォームを行っており、経験と知見があります。
まず、現地調査を行い、立地条件や間取りなどを確認をします。加えて、お客様のご要望を聞き、予算内で最適なプランをご提案するのです。
店舗を自宅にするリフォームを実施する際の疑問点や不明点などがあれば、お気軽にご相談ください。
リノベーションハイムの店舗リフォーム事例
外国人向けの民泊を部分的にリフォームした事例です。
外国人観光客の増加に増加に対応しつつ、日本の魅力や和の癒しを伝える空間作りをしました。今回は部分リフォームであるため、既存部分との調和を意識して違和感のない仕上がりを重視しています。
また、日本伝統の茶室を残して、外国人に和の良さが伝わるように工夫しました。
まとめ
本記事では、店舗を自宅にリフォームできるのかを、かかる費用や注意点を交えて紹介しました。店舗を自宅にリフォームできるものの、法的な手続きが欠かせません。
万が一怠ると、処分や罰則の対象になります。また、リフォーム内容により費用は異なり、約200〜2,000万円程度かかることを覚えておきましょう。
本記事があなたのお役に立てることを願っております。









