
マンションの暑さ対策には何が有効?
マンションが暑すぎて耐えられない…
立地や日当たり、コンパクトな間取りなどの魅力が多くあるマンションですが、夏の暑さに耐えきれず頭を抱えている方もいるでしょう。マンションは集合住宅ということもあり、戸建てに比べると部屋が暑くなりやすい特徴があります。
とくに、夏は室内熱中症の危険性もあるため注意しなくてはなりません。熱中症の約4割が室内で起きているということもあり、なるべく早急に対処することが重要です。
そこで本記事では、マンションの暑さ対策を紹介します。あわせて、マンションが暑い理由や部屋別に暑さ対策を成功させるコツも解説するので、ぜひ参考にしてください。
- マンションが暑いのは窓が少ないことや断熱材が充填されていないこと、直射日光の影響などが原因
- マンションの暑さ対策には断熱材の充填や内窓の設置などが効果的
- マンションの暑さ対策をする際にはマンションの管理規約を確認したり、近隣への周知を行うことが大切


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マンションが暑い5つの原因
マンションの暑さ対策を効果的に行うには、暑くなる原因を知る必要があります。そこで、ここからはマンションが暑い原因を、5つにまとめて紹介します。
直射日光の影響


直射日光の影響は、マンションが暑い原因の1つです。マンションに日光が当たると、建物が熱を吸収し、外壁や窓を通じて室内へ伝わり部屋が暑くなります。
とくに高層マンションの上層階や周辺に建物がないマンションでは、直射日光を遮るものがほとんどありません。日当たりが良いマンションほど建物が日光からの熱を吸収し、室内が暑くなります。
マンションは上層階ほど直射日光の影響を受けやすく、室内が暑くなりがちなのです。
窓が少ない


マンションには窓が少ないことも、暑さの原因です。マンションは集合住宅であり、一室に全方角の窓を設置できません。
一般的に、窓が多いほど換気の効率は上がり、室内の熱を外へ逃がしやすくなります。ただし、マンションの場合は2方向のみに窓がある場合がほとんどであり、角部屋だけが3方向に窓を設置できる構造です。
戸建てとは違い、マンションでは2または3方向の窓を開けて時間をかけつつ室内の熱を外へ逃がすことになり、室内が暑くなるのです。
構造材が熱を蓄えやすい


マンションが暑いのは構造材が熱を蓄えやすいことも、原因のひとつです。マンションは鉄筋コンクリートで建設されていることが多く、コンクリートには熱を蓄えやすい性質があります。
マンションでは、日中の直射日光で熱せられたコンクリートが夜になっても、それほど冷めません。マンションの外壁や屋上から室内へ熱が伝わり続けることになり、暑く感じます。
マンションは構造材の性質により熱を蓄えやすく、室内が暑くなりがちなのです。
断熱材が充填されていない


断熱材が充填されていないことも、マンションが暑い原因の1つです。断熱材が充填されていないマンションであれば、外壁や屋上からの熱が直接室内へ伝わり、暑く感じます。
断熱材には外気の熱を伝えづらくして、室温を一定にしやすくする役割があります。そもそも、断熱材は熱を伝えづらい素材で作られており、室内外への熱の出入りがしづらいのです。
マンションの場合、壁や天井、床に断熱材が充填されていると断熱効果が期待できます。断熱材が充填されていないマンションでは、室内が暑くなることを避けられません。
都市型立地にある


都市型立地にあることも、マンションが暑い原因です。都市型立地はヒートアイランド現象により、室内も暑くなります。ヒートアイランド現象とは、都市部の気温が郊外よりも高くなる現象のことです。
都市部は緑が少なく、アスファルトに覆われています。アスファルトに熱がこもるため、夜になっても街のなかが暑い状態なのです。外が暑ければ室内も影響を受けて、暑くなりがちです。
マンションが都心や駅近といった都市型の立地にあると、暑く感じやすくなります。
マンションの暑さ対策5選
ここからは、マンションの暑さ対策を、5つにまとめて紹介します。
天井・壁に断熱材を充填する


天井・壁に断熱材を充填することは、マンションの暑さ対策の1つです。天井や壁に断熱材を充填させると外気からの熱を室内へ伝えづらくなり、マンションの暑さ解消になります。
家の屋根や壁には、よく日光が当たります。屋根に熱が溜まると室内側に熱を放出して、屋根に近い天井を通じて部屋が暑くなるのです。同様に、壁も次第に熱が室内側に伝わり、室温が上がります。
そこで、天井・壁に断熱材を充填することで、熱が室内側に伝わることを防げます。マンションの天井や壁に断熱材を充填するには、一度天井や壁の解体が必要です。解体後、すき間なく断熱材を充填したのちに天井や壁を張り替えます。
マンションで天井や壁に断熱材を充填するのにかかる費用は、約2万円/㎡です。断熱材の充填に加えて天井や壁の貼り替え費用は、6畳で20〜25万円程度かかります。
内窓を設置する


マンションの暑さ対策では、内窓を設置することも効果的です。内窓を設置すると既存窓と内窓の間に空気層ができ、外気からの熱が室内へ伝わりづらくなり暑さが和らぎます。
内窓は既存窓の室内側に窓を設けて、二重窓にします。既存窓と内窓の間には空気層ができ、空気の熱を伝えづらい性質を利用しているのです。
空気層が断熱材の役割を果たして、窓から入る熱を室内へ伝えづらくする結果、暑さを解消しやすくなります。内窓の設置にかかる費用は、約10万円/枚です。
内窓の設置には、取り付けるためのスペースが欠かせません。内窓を設置できるだけの窓枠があるかを確認しましょう。
グリーンカーテン・サンシェードで日よけする


グリーンカーテン・サンシェードで日よけすることも、マンションの暑さ対策では重要です。グリーンカーテン・サンシェードを設置すると、窓の外側から日光の熱を反射させたり葉の蒸散作用で暑さが和らぎます。
グリーンカーテンには、初心者でも育てやすいゴーヤやアサガオといったツル性植物がおすすめです。植物は根から水分を吸い上げて、葉で蒸発させる際に周辺から熱を奪うといった蒸散作用があります。周りから熱を奪う結果、窓付近が涼しくなるのです。
グリーンカーテンの設置が困難な場合には、ホームセンターでサンシェードを購入し取り付けると日よけになります。紫外線を反射するサンシェードも販売されているため、紫外線対策にも効果的です。
遮熱カーテンを取り付ける


マンションの暑さ対策では、遮熱カーテンを取り付けることも有効です。遮熱カーテンを取り付けると熱を反射するため、室温が上昇しづらくなります。
遮熱カーテンは、一般的なカーテンよりも生地が厚く高密度なため、重いのが特徴です。遮熱カーテンを取り付けるなら安全面を考慮して、カーテンレールが重さに耐えられるのかを確認しましょう。
取り付けに問題がなければ柄や色が好みの遮熱カーテンを購入し、マンションの暑さ対策を行うことをおすすめします。
サーキュレーターで室内の空気を循環させる


サーキュレーターで室内の空気を循環させることも、マンションの暑さ対策として挙げられます。窓の少ないマンションでは、サーキュレーターを活用すると、室内の空気を効率良く循環させられるため暑さを緩和できます。
室内の熱を窓から逃がすようにサーキュレーターを配置し、換気すると効果的です。窓の位置を考慮してサーキュレーターを置くべき場所を検討しましょう。
サーキュレーターは自動で360度首を振り、全方向へ送風可能なタイプもあります。効率良く換気ができるサーキュレーターを選ぶのが賢明です。
【部屋別】マンションの暑さ対策を成功させるコツ
マンションは部屋別に暑さの原因が異なるため、優先すべき暑さ対策も違います。そこで、ここからは部屋別にマンションの暑さ対策を成功させるコツを紹介します。
1階
マンション1階での暑さ対策は、換気と湿度対策に重点を置くと成功しやすいです。マンション1階は他の部屋と比べて風通しが悪く、地面に近いことから湿度が高い側面があります。
そのため、サーキュレーターを用いた換気、アロエベラやヤシの木といった湿気を吸収する観葉植物を置くのが効果的です。観葉植物にはリラックス効果もあるため、慌ただしい日々でも心穏やかな生活がしやすくなる利点もあります。
角部屋
マンションの角部屋では、窓の暑さ対策を優先的に行うのが賢明です。角部屋は3方向に窓が設けられていることが多く、窓から外気の熱が室内へ入り込みやすい特徴があります。
窓の暑さ対策には、内窓の設置や遮熱カーテンの取り付け、グリーンカーテン・サンシェードの使用などが効果的です。グリーンカーテンは日の当たる時間が長い南側の窓に設置すると、効果を得やすくなります。
また、室内が暑いと感じたら3方向の窓を開けて効率よく換気を行い、熱を外へ逃がしましょう。
中階層
中階層の暑さ対策では、サーキュレーターを活用した換気を行うと成功しやすくなります。中階層では2方向しか窓がなく、換気が不十分になりがちです。
サーキュレーターを上手に活用し、外へ熱を逃がすように換気を行いましょう。また、24時間換気システムが設置されているマンションでは利用するのが賢明です。
一般的に24時間換気システムは、お風呂の換気や浴室乾燥などができるリモコンで運転ができます。フィルターが目詰まりすると停止するものもあるため、利用中は定期的に運転の有無を確認するのが賢明です。
最上階
マンション最上階の暑さ対策では、窓の対策と断熱材の充填を優先的に実施すると成功しやすくなります。最上階は日当たりが良いうえに屋上に近く、室内が暑くなりがちです。
そのため、内窓の設置と天井への断熱材の充填を実施すると、効果を得やすくなります。とくに天井に断熱材を充填させることがおすすめです。
マンションは強い日差しからの熱が屋上を温めて、天井を通じて最上階の部屋へ伝わります。天井への断熱材は10㎜程度の厚さで、すき間なく充填すると熱を伝えづらくなり効果的です。
実際の断熱リフォーム事例
ここからは、実際の断熱リフォーム事例を、2つ紹介します。
【築42年・戸建て】






断熱等級5相当へ住宅の断熱性を高めた事例です。
窓を小さくしつつ、床・壁・天井に高性能断熱材を充填しています。夏の暑さはもちろん、冬は耐えられないほどの寒さが家の断熱性を高めることで快適に過ごせるようになりました。
断熱リフォームと同時に耐震補強もしており、安全で暮せる環境を整えています。
【築36年・戸建て】






完全分離型の二世帯住宅の間取りに変更しつつ、断熱性を高めた事例です。
1階を親世帯に2階を子世帯にして、生活しやすいよう間取り変更と設備を新調しています。また、床下と壁に断熱材が充填されておらず寒さを感じる住宅を気密性を高めつつ、床・壁・天井に断熱材を充填しました。
スケルトンリフォームで実施しており断熱性能の向上と耐震補強を行い、住み心地のよい家を作り上げています。
マンションの暑さ対策をする際の注意点
マンションでリフォームを行う場合には、ルールを守り近隣住民に配慮しなければ、トラブルや問題が生じかねません。そこで、ここでは、マンションの暑さ対策をする際の注意点を、2つ紹介します。
マンションの管理規約を確認する
マンションの管理規約を確認することは、暑さ対策をする際の注意点の1つです。マンションのルールに従い暑さ対策をしなければ、のちにトラブルが生じる可能性があります。
マンションの規約には、ルールが記載されています。規約に従い、リフォーム可能な場所や工事ができる時間帯などマンションの決まり事を守らなければなりません。
加えて、マンションの景観を保つため、窓にグリーンカーテンやサンシェードの設置を禁止するところもあります。問題を起こさないためにも管理規約に目を通して、実施を検討中の暑さ対策ができるのか確認するのが賢明です。
近隣住民に工事の周知を行う
マンションの断熱リフォームでは近隣住民に工事の周知を行うことも重要です。マンションのリフォームでは、騒音や振動が響きやすくなります。
戸建てと違いマンションは集合住宅であり、より近隣住民へ迷惑がかかりやすい住宅です。また、マンション内へ業者が出入りすることになり、心配や迷惑をかける可能性もあります。
そのため、断熱リフォーム実施の前にリフォーム内容の説明やスケジュールなどを周知しましょう。マンションの近隣住民へ騒音や振動で迷惑をかける旨を伝えるのが賢明です。
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まとめ
本記事では、マンションの暑さ対策について紹介しました。マンションでは、部屋の場所により優先的にすべき暑さ対策が異なります。
角部屋や最上階といった場所の違いで、風通しや日当たりの良さに違いがあるからです。マンションの暑さ対策をより成功させるなら、自分の家に適したものを重点的に行いましょう。
とはいえ、より確実にマンションの暑さ対策を行うには断熱リフォームを実施するのが賢明です。天井・床・壁へ断熱材を充填したり、内窓の設置で効果的にマンションの暑さ対策ができます。
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