
和室から洋室へのリフォームにかかる費用ってどれくらい?
和室を洋室にリフォームするメリットとデメリットは?
フローリングには出せない独特の雰囲気や落ち着きを感じられる和室。田舎や実家に帰った時のような安心感もあるものの、和室は使い勝手が悪いと感じる方も多いはずです。
和室を洋室にするリフォームは可能である一方で、工事内容により費用が異なります。費用面のみならず構造上の制約などを詳細に知らなければ、思うような洋室を作れず、やらなければ良かったと後悔しかねません。
そこで、本記事では和室から洋室にするリフォームはいくらなのかを、事例を交えて紹介します。あわせて、和室から洋室にするメリット・デメリット、注意点も解説するので、ぜひ参考にしてください。
- 和室から洋室へフルリフォームするには6畳の広さで40〜180万円程度の費用がかかる
- 和室から洋室にリフォームすると掃除が楽になる、バリアフリーに対応できるといったメリットがある
- 一方、足音や生活音が響きやすくなる、建物構造上の制約があるといったデメリットもある
- 和室から洋室へのリフォームの際には防音対策や冷え対策をすることが大切
※なお、本記事では環境省の「先進的窓リノベ2025事業」や「子育てグリーン住宅支援事業」のほか厚生労働省の情報を参考に記事を制作しています。


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【工事内容別】和室から洋室へのリフォームにかかる費用
さっそく、工事内容別に和室から洋室へのリフォームにかかる費用を紹介します。
和室から洋室へフルリフォームするには、6畳の広さで40〜180万円程度かかります。リフォーム内容によるものの、2週間〜1ヶ月ほどの工事期間で実施が可能です。
畳からフローリングへのリフォーム
畳からフローリングへのリフォームには、6畳で次のような費用がかかります。
工法 | リフォームの詳細 | 費用 | 工期 |
---|---|---|---|
張り替え工法 | 畳を剥がしたのちにフローリングを張る | 10~40万円程度 | 5~7日程度 |
重ね張り工法 | 畳の上からフローリングを張る | 7~15万円程度 | 1日 |
重ね張り工法では、畳の上からフローリングを張ると畳の劣化に気付きづらくなります。フローリングの下でカビやダニが発生し、広がる可能性があることを念頭におかなければなりません。
壁紙・天井の貼り替えリフォーム
壁紙・天井の貼り替えリフォームには、次の費用がかかります。
項目 | 費用 |
---|---|
壁紙の貼り替え(6畳) | 5~7万円程度 |
天井の貼り替え(6畳) | 10~20万円程度 |
壁紙は、下地処理の有無で費用が変わります。下地に問題がなければ壁紙の貼り替えのみを行い、1日で工事完了です。もし、下地処理が必要な場合は、2日程度かかります。
一方、天井の貼り替えでは天井が土壁や砂壁の場合、下地工事が必須になり、費用がかさみます。工期は、下地処理がない場合は2日程度、下地工事が必要な場合は3日程度かかることを念頭におきましょう。
押入れからクローゼットへのリフォーム
押入れからクローゼットへのリフォームには、次のような費用がかかります。
リフォーム方法 | 詳細 | 費用 | 工期 |
---|---|---|---|
簡易クローゼット | 押入れの中棚を撤去して、ポールを設置するクローゼット | 5~10万円程度 | 1~2日程度 |
壁面クローゼット | 天井付近まで高さのある一般的なクローゼット | 10~50万円程度 | 2~4日程度 |
ウォークインクローゼット | 中に入り歩き回れるクローゼット | 30~100万円程度 | 3~7日程度 |
各クローゼットでも下地処理が必要な場合は費用がかさむうえに、工期が長くなります。また、ウォークインクローゼットで棚板の増加や床の補強が必要な場合もあることを念頭におきましょう。
襖から引き戸へのリフォーム
襖から引き戸へのリフォームには5〜35万円程度かかり、次のような方法があります。
リフォーム内容 | 費用 | 工期 |
---|---|---|
既存枠のまま引き戸を設置する | 5~10万円程度 | 2日程度 |
枠ごと引き戸へ交換する | 15~20万円程度 | 5~7日程度 |
枠ごと引き戸を交換すれば、隣接する廊下や部屋との段差も解消できます。バリアフリー対応をする場合に有効な方法です。
戸の枚数は開口部の広さに応じて、枚数を選べます。一般的には2戸であるものの、幅広い場合には3戸も可能です。襖の大きさに合わせて、使い勝手の良い戸数を選びましょう。
和室から洋室へのリフォーム事例4選
ここからは、和室から洋室へのリフォーム事例を、4つ紹介します。
【築32年】和室から洋室へのリフォーム事例1


和室2部屋をLDKへリフォームした事例です。
建物の老朽化と子どもの独立により、リフォームを実施しています。2階にLDKを設置して、1階に寝室といった間取りにしました。共に暮らす2匹の猫が自由に動き回れるよう壁にキャットスペースも設置しています。
【築28年】和室から洋室へのリフォーム事例2


和室をピアノ室へとリフォームした事例です。
グランドピアノの重量に耐えられるよう床補強工事や、防音対策として二重床や防音壁を取り入れました。襖を透明なスライドドアへ変更して、リビングとの一体感を作り上げています。
【築47年】和室から洋室へのリフォーム事例3


和室を寝室へリフォームした事例です。
引き戸を開けるとリビングにつながるものの、閉めれば独立した寝室になります。リビングとの行き来がスムーズであるうえに、段差を無くしてバリアフリー対応もしました。
【築28年】和室から洋室へのリフォーム事例4


和室を採光を意識した洋室へリフォームした事例です。
天井までの引き戸を開けるとLDKとつながる部屋になります。日当たりを考えて作り上げた洋室は、くつろげる空間に変わりました。
和室から洋室にリフォームするメリット
ここからは、和室から洋室にリフォームするメリットを、3つにまとめて紹介します。
掃除が楽になる
掃除が楽になることは、和室から洋室にリフォームするメリットの1つです。和室にある畳は、目に沿って掃除機をかける必要があるうえに、湿気を吸収しやすいといった特徴があります。
畳はい草などの細い繊維で編み込まれており、狭い編み込みの間にホコリや食べかすが溜まるとダニが発生しやすくなるのです。加えて、畳に湿気がこもるとカビを生じやすくなるため、天日干しが欠かせません。
和室を洋室にリフォームした人のなかには、次のように掃除が楽と感じている方もいます。
和室が無くなったから、朝フローリング4部屋にクイックルワイパーをかける。
クイックルワイパーで集めた猫砂とリビングのラグだけ掃除機
5分でお部屋はピッカピカ。
猫毛が気にならないように、夕方も同じ事を5分。
床に物を置かないと掃除ってこんなに楽なのね。和室を洋室にして良かった
引用:X
フローリングなら掃除機をかけずともドライシートやウェットシートでも掃除ができ、掃除方法の選択が可能です。
畳・障子といった定期的なメンテナンスが不要になる
畳・障子といった定期的なメンテナンスが不要になることも、和室から洋室にリフォームするメリットの1つです。畳は3〜4年ごとに裏へ返したり、障子が破れたら張り替えをする必要があります。
畳が傷む原因は、湿気・紫外線・摩擦です。紫外線と摩擦対策として、定期的に裏表の交換が必要になります。一方、障子は障子紙以外にも、次のように木の部分のメンテナンスも欠かせません。
随分前に、清掃業のおっちゃんからひのきオイルを分けてもらったことがあって、それは和室の障子のとことか木部の手入れに最適だと教えてもらった。洋室より和室のほうが湿気に弱いみたいで木の部分が傷みやすいんだが、ああいうのでちゃんとメンテナンスせねばならんのだよなぁ。
引用:X
和室の畳と障子はメンテナンスを怠ると、傷みやすくなります。ただし、洋室のフローリングと窓なら掃除のみでメンテナンスは不要です。
バリアフリーに対応できる
バリアフリーに対応できることも、和室から洋室にリフォームするメリットの1つです。畳は段差が生じやすく、車いすでの移動やベットの設置に向いていません。
年齢を重ねると布団から自力で起き上がれず、介護用のベットを置くこともあります。さらに、車いすでの生活になる場合は段差があると、自由に移動ができません。
そのため、次のように介護をするなら洋室がいいと感じる方もいます。
和室は介護には不向き。自力で立てないから。自分は家建てられないけど、建てるならバリアフリーの洋室だな。和室は若者のノスタルジー。
引用:X
フローリングなら、段差を無くすバリアフリー対応が可能です。年齢を重ねて介護が必要になろうとも、生活しやすい環境を整えやすい側面もあります。
和室から洋室にリフォームするデメリット
ここからは、和室から洋室にリフォームするデメリットを、3つにまとめて紹介します。
足音や生活音が響きやすくなる
足音や生活音が響きやすくなることは、和室から洋室にリフォームするデメリットの1つです。フローリングには、音を伝えやすい特徴があります。
和室の畳には吸音性があるうえに、衝撃を吸収するクッションの役割も果たすのです。そのため、畳とフローリングの上を同等の早さで歩くと、フローリングの方が足音が響きやすくなります。
また、洗濯機や掃除機などの振動や機械音といった生活音も、フローリングの方が伝わりやすい側面があるのです。フローリングは掃除が容易であるものの、音が響きやすくなることを念頭におかなければなりません。
和室ならではの落ち着いた雰囲気を楽しめなくなる
和室ならではの落ち着いた雰囲気を楽しめなくなることも、和室から洋室にリフォームするデメリットの1つです。畳の香りや温かさは、フローリングには出せません。
日本人に馴染みのあるい草の香りには、リラックス効果があると言われています。特徴的な香りであり、落ち着いたり癒される方は多いです。
一方、フローリングは新築時は木の香りを楽しめるものの、年々薄れていきます。加えて、フローリングは断熱性が低く、冷たく感じやすいです。
和の空間で癒される方にとっては、洋室にリフォームすると落ち着いた空間を楽しめなくなる可能性があります。
建物構造上の制約がある
建物構造上の制約があることも、和室から洋室にリフォームするデメリットの1つです。和室は畳の厚さを考慮して、床や天井の高さが設計されています。
加えて、柱や梁も和室の雰囲気に合わせて配置されており、和室を洋室にリフォームすると思うような空間を作れないことがあるのです。
たとえば、大きな柱が残ることや、梁を撤去できず希望するサイズの家具を置けないといった制約が生じやすくなります。和室から洋室へリフォームする際は柱や梁といった構造部を確認したうえで、希望する空間を作れるのか検討するのが賢明です。
和室から洋室のおすすめリフォームアイデア
和室から洋室のおすすめリフォームアイデアは、次の通りです。
リフォームアイデア | 詳細 |
---|---|
大空間LDKを作る | リビングに隣接する和室を洋室へ変更したのちにLDKの一部として使う。 |
押入れごとウォークインクローゼットにする | ポールハンガーを設置し、上に荷物置きの棚を設けると収納力が上がる。 |
子ども部屋として活用する | フローリングにすれば、勉強机やベット、収納などが置きやすくなる。 |
リモートワークスペースとして利用する | 壁付けのデスクや棚を設置して仕事しやすい環境を整えられる。また、リモートワークしない日は子どもの遊びや勉強スペースとしての活用も検討する。 |
シアタールームを作る | 防音対策を行い、プロジェクターやスクリーンを設置して映画鑑賞できる空間を作る。シンプルな作りにすれば、ゲストルームにも使える。 |
和室のままでは利用しづらい空間を洋室に変えることで、有効活用ができます。快適な生活を送るためにも、家族が理想とする家を検討してみましょう。アイデアを参考に、家族と話し合いをすることも大切です。
和室から洋室にリフォームする際の注意点
ここからは、和室から洋室にリフォームする際の注意点を、3つにまとめて紹介します。
マンションの場合は防音対策を行う
マンションの場合は防音対策を行うことも、和室から洋室にリフォームする際の注意点の1つです。マンションでは畳からフローリングへ変えると足音や生活音が響き、下階とトラブルを生じやすくなります。
前述したとおり、畳に比べてフローリングは音が響きやすい特徴があります。リフォーム後、いままでと変わらない速さで歩いても足音が大きく感じられることがあるのです。
そこで、下階の住人とのトラブルを避けるためにも次の対策が欠かせません。
- フローリングをする際は防音性の高いフローリングを選ぶ
- フローリングの下に防音材を敷く
- フローリングの上にカーペットを敷く
近隣住民とトラブルを生じると住みづらくなります。とくに、マンションでは可能な限りの対策を行うのが賢明です。
冷え対策をする
冷え対策をすることも、和室から洋室にリフォームする際の注意点の1つです。フローリングにすると、冷えを感じやすくなります。
畳は空気の層があり、断熱性と保温性に優れているため、素足でも冷たさを感じづらいのです。ただし、フローリングにすると空気の層が少なく、直接的に床下の冷気がフローリングに伝わる影響から冷たさを感じやすくなります。
そのため、冷え対策として次のような方法を検討することがおすすめです。
- 床下に断熱材を充填する
- 毛足の長いカーペットなどを敷く
- 厚手の靴下を履く
足先が冷えると、血行不良や内臓の動きが悪くなるといった健康被害を生じる可能性があるため対策をしましょう。
照明器具は洋室にあうものに変更する
照明器具を洋室にあうものに変更することも、和室から洋室にリフォームする際の注意点の1つです。照明器具を洋室にあうタイプへ変更すると、室内の違和感がなくなります。
和室から洋室へフローリングする際に、床や扉、天井について検討するものの、照明器具は意外と忘れがちです。
とくに木製枠の照明器具は和室を連想させるため、部屋に合わせて選び直すことをおすすめします。加えて、リモコン付の照明を選ぶと調光や色などを自由に変えられ便利です。
和室から洋室へのリフォームにかかる費用を抑える方法
ここからは、和室から洋室へのリフォームにかかる費用を抑える方法を、3つにまとめて紹介します。
補助金を活用する
補助金を活用することは、和室から洋室へのリフォームにかかる費用を抑える方法の1つです。補助金を最大限活用すると、お得にリフォームができます。
和室から洋室へのリフォームでバリアフリー対応をした場合には、次のような補助金が利用できる可能性が高いです。
- 介護保険で住宅改修した場合の補助金
- 自治体が実施するバリアフリー化の補助金
各自治体が実施する補助金は公式サイトを確認して、実施の有無を確認しましょう。一方、断熱性や省エネ性を向上させて各条件を満たすと、次のいずれかの補助金を受けられる可能性があります。
バリアフリー化と断熱性・省エネ性向上は併用できる場合が多いです。利用できる補助金は最大限活用することをおすすめします。
お手頃価格の材料を選ぶ
お手頃価格の材料を選ぶことも、和室から洋室へのリフォームにかかる費用を抑える方法の1つです。リフォームに使う材料は品質や種類により、価格が異なります。
比較的お手頃価格の材料を選ぶと費用を抑えられるためおすすめです。ただし、費用面のみに目を向けると、のちに後悔することもあります。
安さ重視ではなく、機能や質を考慮に入れて材料を選びましょう。たとえば、フローリングを選ぶなら、複合フローリングやクッションフローリングがおすすめです。
業者とも相談のうえ、納得感の得られる材料選びをすることが欠かせません。
実績のある業者にリフォームを依頼する
実績のある業者にリフォームを依頼することも、和室から洋室へのリフォームにかかる費用を抑える方法の1つです。実績豊富な業者であれば、補助金を活用したプランを提案してくれる可能性があります。
補助金を活用したリフォームプランなら、費用を抑えられます。加えて、保証やアフターサービスが充実していることもポイントです。
万が一、不具合が生じた際に、迅速な対応をしてくれるうえに、保証範囲内で無料で修理・修繕も行います。業者を選ぶ際には公式サイトを確認して、施工実績や保証などを確認するのが賢明です。
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まとめ
本記事では、和室から洋室にするリフォームはいくらなのかを、事例を交えて紹介しました。和室には独特の香りや雰囲気があり落ち着くといった特徴があるものの、メンテナンスや掃除に手間がかかる側面もあります。
部屋の使い勝手を上げるため、和室から洋室へリフォームすると、40〜120万円程度の費用がかかるのです。ただし、リフォームと同時に断熱性や省エネ性を向上させると、補助金を利用できる可能性があり、お得に実施できます。
補助金を活用したリフォームを行うなら、ぜひリノベーションハイムにお問い合わせください。本記事があなたのお役に立てることを願っております。