
古民家の断熱リフォームって効果あるの?
そもそも古民家って建て替えと断熱リフォームどっちをすべき?
古民家は、一般的に夏は暑く冬は寒いと感じやすい住宅構造と言われています。その理由は、住まいの熱の行き来を遮る断熱材が充填されていないことが多いためです。
古民家にも断熱材を入れれば、夏は涼しく冬は温かい空間を実現できます。ただし、なかには断熱リフォームではなく、建て替えた方が良い場合があることも事実です。
そこで本記事では、古民家に断熱リフォームが必要なのかを判断する基準や方法・費用を、効果を交えて紹介します。あわせて、古民家の断熱リフォーム費用をおさえる方法も解説するので、ぜひ参考にしてください。
- 古民家の断熱リフォームによって冷え・暑さによる不快感を減らしたり、光熱費を削減できる
- 床が冷たくて歩けない、玄関ドアや窓のすき間が大きい古民家は断熱リフォームがおすすめ
- 古民家の断熱リフォームには結露対策が重要
※なお、本記事は国土交通省の「断熱改修等による居住者への健康への影響調査」や環境省の「先進的窓リノベ2025事業」「子育てグリーン住宅支援事業」、消費者庁の「窓から始める断熱リフォーム」などの情報を参考に制作しています。
なお、そもそも断熱リフォームについてよくわからないという方は次の記事をご覧ください。




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古民家の断熱リフォームで得られる3つの効果
まずは、古民家の断熱リフォームで得られる効果を、3つにまとめて紹介します。
冷え・暑さによる不快感が減る
冷え・暑さによる不快感が減ることは、古民家の断熱リフォームで得られる効果の1つです。床や壁といった必要な場所に断熱材を充填すれば外気の影響を受けづらくなり、夏の暑さや冬の寒さを抑えられます。
実のところ、1980年頃から断熱材が普及し始めたため、ほとんどの古民家には床や壁などに断熱材が充填されていません。断熱材がなければ室内外への熱の出入りが起こりやすく、冷えや暑さを感じやすくなります。
近年は春や秋といった快適に過ごせる季節が短いからこそ、寒さと暑さ対策は重要です。
光熱費の節約になる
光熱費の節約になることも、古民家の断熱リフォームで得られる効果の1つです。古民家に断熱材を充填すると、断熱性や気密性が向上し室温を維持しやすくなります。
たとえば、午前中にエアコンやストーブをつけて部屋を温めれば、午後に暖房を切っても温かい部屋を維持しやすくなるのです。冷房も同様に、外気からの熱が伝わりづらくなるため、涼しい部屋を持続しやすくなります。
実際に株式会社LIXILの調査によると、窓の断熱リフォームを行い30年間で約73万円の冷暖房費の節約が可能といった報告があります。古民家で冷暖房をそれほど使わず光熱費の節約を期待するなら、断熱リフォームが欠かせません。
健康を維持しやすくなる
古民家を断熱リフォームすることで、健康を維持しやすくなる効果も期待できます。古民家の断熱リフォームで室内の温度差が少なくなれば、ヒートショックが起きづらくなります。
ヒートショックとは、温度差により血圧が急激に変動したことにより生じる健康被害のことです。ヒートショックは高齢者に起こると思われがちであるものの、年齢に関係なく30代の人にも起こりえます。
加えて、寒さや暑さは精神的なストレスを与えます。古民家の断熱リフォームをすることで、身体的のみならず精神的な健康も維持しやすくなるのです。
古民家に断熱リフォームが必要なのかを判断する基準
古民家の断熱リフォームは、次のような特徴がみられた場合に実施を検討しましょう。
- 玄関ドアや窓のすき間が大きい
- 床が冷たくて歩けない
- 冷暖房の効きが悪い
そもそも、古民家は床の間や吹き抜けなどで空気の流れを作り、風通しが良くなるよう設計されています。加えて、換気目的で窓や枠にすき間が設けられており、構造上、夏は暑く冬は寒いと感じやすいのです。
そのため、床が冷たくて歩けない、冷暖房の効きが悪いと感じている場合には、断熱リフォームの実施を検討しましょう。一方で、古民家の外観やヒノキ・ケヤキといった自然素材の構造にそれほど魅力を感じない場合は、建て替える選択肢もあります。
また、構造体が腐食していたり、シロアリ被害などがある場合には断熱リフォームではなく、建て替えがおすすめです。古民家を解体すれば、自分の好きな間取りが可能であり、断熱性や気密性を高めた家を建てることが可能です。
古民家で実施すべき断熱リフォームと費用
ここからは、古民家で実施すべき断熱リフォームと費用を、4つにまとめて紹介します。
窓
古民家の窓の断熱リフォームは、施工方法別に次のような費用相場で実施できます。
施工方法 | 詳細 | 費用相場 |
---|---|---|
内窓を設置する | 既存窓の室内側に窓を設置して二重窓にすることで気密性を高める | 10万円程度/枚 |
ガラスをペアガラスに交換する | 2枚のガラスの間に空気層を作り断熱性を高める | 8万円程度/枚 |
窓枠ごと新しい窓に取り換える | アルミサッシは熱が伝わりやすいため樹脂サッシへ窓枠ごと取り換える | 30~70万円程度/枚 |
古民家は築年数が古く、経年劣化の影響から窓にすき間が生じやすくなります。そもそも、窓は熱の出入りが多い場所であり、断熱リフォームを実施して気密性や断熱性を高めることが重要です。
とくに内窓を設置すると、窓が二重になり気密性を上げられるうえに防音対策にもなります。
玄関ドア
古民家では、玄関ドアの断熱リフォームもおすすめです。玄関ドアの断熱リフォームは、次のような方法と費用相場で実施ができます。
施工方法 | 詳細 | 費用相場 |
---|---|---|
はつり工法 | ドア枠ごと玄関ドアを一新させる | 120万円程度 |
カバー工法 | 既存ドア枠の上から新しいドア枠を被せて、玄関ドアを交換する | 60万円程度 |
窓と同様に、玄関ドアも開口部であり熱の出入りが起こりやすい場所です。加えて、古民家は経年劣化の影響から建てつけも悪くなり、玄関ドアにすき間が生じやすくなります。
そこで、玄関ドアの断熱リフォームを実施すると断熱性向上が期待できるのです。また、古民家で多い引き戸を片開きドアへ変更もできます。
使い勝手や家族構成を考慮して、断熱リフォームにあわせて玄関ドアの開閉様式を検討するのが賢明です。
天井
暑い夏を快適に過ごすためには、古民家の天井を断熱リフォームすることも検討すべきです。天井の断熱リフォームは、次のような方法と費用相場で実施できます。
施工方法 | 費用相場 |
---|---|
天井を解体して断熱材を入れ、新しい天井に貼り変える | 2万円程度/1㎡ |
屋根裏から断熱材を充填する | 1万円程度/1㎡ |
天井の断熱リフォームを実施すると、夏の強烈な日差しによる熱を屋根から天井に伝えづらくするため暑さを緩和できます。もし、天井が劣化しており断熱リフォームにあわせて貼り替えを行うなら、解体して断熱材を入れるのがおすすめです。
一方、天井の貼り替えをする必要がなく屋根裏で作業スペースが確保できるなら、屋根裏から断熱材を入れると費用を抑えられます。
床
冬の寒さを緩和させたいなら、古民家の床を断熱リフォームすることが欠かせません。床の断熱リフォームは、次のような方法と費用相場で実施できます。
施工方法 | 費用相場 |
---|---|
床を解体して断熱材を入れ、新しい床に貼り変える | 2万円程度/1㎡ |
床下から断熱材を充填する | 1万円程度/1㎡ |
古民家では、床下に断熱材が充填されていないことがほとんどです。床の断熱リフォームを実施すれば、床下からの冷気が室内へ上がりづらくなり、床が冷たくて歩けないといったストレスを緩和できます。
もし、床の断熱リフォームと同時に床の貼り替えを実施するなら、新しい床材にこだわるといいでしょう。床材により、耐久性や耐水性といった機能が異なるうえに、質感や温もりも材質で違いがあります。
とくに床の貼り替えをしないのであれば、床下から断熱材をいれると費用を抑えられるのでおすすめです。
古民家の断熱リフォーム実施者の口コミ・評判
ここからは、古民家の断熱リフォーム実施者の口コミ・評判を紹介します。
山の古民家リノベで絶対外せない!というのが、断熱と窓と杉の床板。うちの家は吹き抜けだけど、冬はストーブ一つで十分。天井ファン有)それで2階の部屋まで温まるし、床は冬でも暖かい。古民家で断熱してないと高齢者で朝に台所でヒートショック起こしてる人が多いらしく、断熱は本当大切。
引用:X
築50年の古民家やけど、今日ぐらいの寒さは問題ない。
リビングは石油ファンヒーターひとつで20度ぐらいを保ててる。
ほとんど動いてないからか灯油も減らない。
窓ガラスの性能が良いからか、結露したこともない。壁が漆喰なのも良かったのかも。
床下の断熱のおかげで足元も寒くない。
お金かけただけの性能はあるみたいで良かったw
外の水はまだ凍ってるw
引用:X
家の話。山の麓にある古民家を改築した家に住んでいる。12月も下旬、気温は氷点下になることも増えてきた。高気密高断熱になるように改築した母屋は、ほぼ年中同じ気温で保たれている。今の家と比較して半分以下の床面積だった3DKのマンション暮らしの時の光熱費(電気&ガス)よりも光熱費が低い。
引用:X
古民家の断熱リフォームを実施すると暖房ひとつで温かさを感じられ、光熱費の節約に期待ができます。また、季節に関係なく室温を一定に保ちやすくなれば、暑さや寒さの不快感を軽減しつつヒートショックの予防も可能です。
古民家の断熱リフォームには結露対策が重要
古民家の断熱リフォームは効果的であるものの、同時に結露対策が欠かせません。なぜなら、断熱材に結露が生じカビてしまうと、断熱性能が機能しなくなるためです。
古民家を断熱リフォームすると、断熱性や気密性が向上し快適な室温を維持しやすくなります。反面、室内を密封状態に近づけるため、湿気を含んだ空気が室内に留まりやすくなるのです。
湿気を含んだ空気が室内に長期間留まれば、断熱材が結露してカビが発生しやすくなります。加えて、柱や梁といった構造部までカビが広がれば、耐震性にも不安を抱えることになるのです。
だからこそ、屋根裏や床下の換気に加えて、室内の24時間換気システムの導入が不可欠です。断熱リフォームをした住まいだけの話ではありませんが、意識的に換気するようにしましょう。
古民家の断熱リフォームの費用を安く抑える3つの方法
ここからは、古民家の断熱リフォームの費用を安く抑える方法を、3つにまとめて解説します。
優先して実施する断熱リフォームを決める
優先して実施する断熱リフォームを決めることは、古民家の断熱リフォーム費用を安く抑える方法の1つです。
熱の出入りが多い場所から優先的に断熱リフォームを実施すると、室温の違いを実感しやすくなります。そのため、希望する全ての場所を断熱リフォームせずとも、効果を感じて費用を抑えられるのです。
欲を言えば、住まい全体の断熱リフォームを実施するのが理想的です。しかし、費用がかさみやすいため、優先順位の高い場所から断熱リフォームを実施しましょう。
補助金を活用する
補助金を活用することも、古民家の断熱リフォーム費用を安く抑える方法の1つです。古民家の断熱リフォームでは次のような補助金が利用できます。
- 先進的窓リノベ2025事業
- 子育てグリーン住宅支援事業
- 既存住宅の断熱リフォーム支援事業
たとえば、窓の断熱リフォームでは、いずれの補助金も利用が可能です。利用する補助金を選べる場合には、補助金額が多いものを利用するのが賢明です。
また、補助金には国が用意しているもの以外に、各自治体が独自に実施している場合もあります。各公式サイトを確認して、居住する自治体が断熱リフォームの補助金を実施しているかを確認してみましょう。
国と自治体が実施する補助金では併用できるものがほとんどです。補助金を最大限活用するためにも、補助金を併用し補助額を増やすことをおすすめします。
実績の豊富なリフォーム業者へ相談する
古民家の断熱リフォームにかかる費用を安く抑えるには、実績の豊富なリフォーム業者へ相談することが大切です。実績のあるリフォーム業者なら経験や知見が多く、家の構造や築年数を考慮して予算に応じた断熱リフォームを提案してくれます。
リフォーム業者の実績は公式サイトを確認すれば、施工事例やお客様の声で確認が可能です。とくに施工事例を写真付きで載せているリフォーム業者は、信頼性と安心感を抱けます。
気になるリフォーム業者を見つけたら、公式サイトで実績を確認しましょう。費用をおさえつつ断熱性能向上が期待できる断熱リフォームを実施しやすくなります。
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まとめ
本記事では、古民家の断熱リフォーム方法と費用に関して解説しました。古民家は築年数が古く、経年劣化の影響から建てつけが悪いこともあります。家の建てつけが悪くなると、すき間が生じて外気の影響を受けやすくなります。
そこで、とくに窓や玄関ドアといった開口部の断熱リフォームを実施して気密性を上げることが賢明です。加えて、床や天井などに断熱材を入れると断熱性が上がるため、室温を維持しやすくなります。
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