中古住宅のリフォームの注意点や落とし穴を徹底解説!しておくべき工事も紹介

中古住宅のリフォームは費用を抑えつつ、新築同様の住まいを実現できることから検討している方も多いでしょう。中古住宅のリフォームは、費用を抑えられる以外にも様々なメリットがあります。

しかし、再建築できない物件やリフォームの自由度が低いものがあるなど、思うようなリフォームができない場合もあります。そのため、中古住宅をリフォームする際は、注意点についても詳しく知っておくことが重要です。

そこで本記事では、中古住宅のリフォームについて注意点や落とし穴を詳しく解説していきます。あわせて、中古住宅のリフォームですべき工事についても紹介するので、中古住宅をリフォームする際の参考にしてみてください。

目次

中古住宅をリフォームする5つの注意点

さっそく、中古住宅をリフォームする際の落とし穴を以下5つ紹介します。

  1. リフォームの自由度が低い構造がある
  2. 業者によってはリフォームに対応していない物件もある
  3. 急いで引っ越さないといけない場合は不向き
  4. リフォームの自由度に限界がある
  5. 想定外のリスクが起こる恐れがある

下記で詳しく解説していくので、中古住宅の落とし穴にはまらないために把握しておきましょう。

①リフォームの自由度が低い構造がある

住宅の構造の1つに鉄筋コンクリート造があります。鉄筋コンクリート造には、さらにリフォームしやすいラーメン構造とリフォームしにくい壁式構造の2つがあります。

ラーメン構造は柱と梁で支える構造に対し、壁式構造は壁自体が構造体の役割をしており、構造体を撤去したり、移動したりできません。そのため、大規模な間取り変更が難しくなります。

ただ、既存の間取りが気に入っている場合は柱や梁がないため、広々とした室内空間を作ることが可能です。耐震性や遮音性は壁式構造の方が優れているというデータもあります。

②業者によってはリフォームに対応していない物件もある

リフォームをする際には、どの施工会社でも対応できると思っている方も少なくないでしょう。しかし、業者によってはリフォームに対応していない物件もあります。

それは、施工会社によって実績や知識に差があるからです。リフォームは新築を建てるよりも複雑なことが多く、専門の知識や経験が必要です。

さらに中古住宅のリフォームをする際は、建物状況診断や資金計画の支援などを考慮する必要もあります。そのため、リフォームを依頼する際は、リフォーム実績が豊富なワンストップで依頼できる施工会社を選びましょう。

③急いで引っ越さないといけない場合は不向き

リフォームの規模によりますが、大規模なリフォームの場合は工期が長くなります。中古住宅のリフォームは購入後に着工するため、すぐに引っ越したい、引っ越さないといけない場合は注意が必要です。

スケルトンリフォームという建物の骨組み以外を作り直すリフォームでは、建物の検査や設計、施工まですべて含めて2~4ヶ月程度かかります。新築ほど工期は長くありませんが、建売住宅や分譲マンションの購入のように、契約後すぐに住めるわけではありません。

そして、中古住宅のリフォームでは、実際に解体してみないとわからない劣化箇所も多い傾向にあります。解体すると、シロアリ被害にあっていたり、雨漏れで躯体が脆くなっている場合もあります。

上記のように想定外のことで工事が遅れると、完成も遅れるため、ある程度余裕を持たせた計画を立てておきましょう。

④リフォームの自由度に限界がある

スケルトンリフォームや家の内装をすべてリフォームする場合、新築同様の仕上がりが期待できます。しかし、リフォームの内容によっては要望を叶えることが難しい場合もあるため注意しましょう。

既存の物件を活かせる場合は、リフォームで対応できるケースが多い傾向にあります。しかし、既存の物件を活かせない要望の場合、リフォームで対応できないケースがあります。

物件にはリフォームの自由度に限界があるため、リフォームで実現できること・できないことを見極めることが大切です。

⑤想定外のリスクが起こる恐れがある

中古住宅は築年数が経っているため、工事に着手してから問題が発生することも少なくありません。例えば、地盤や基礎部分に問題があったり、住宅が傾いていたり、給水や排水管が老朽化しているなどです。

建物の老朽化が想像以上に進んでいると、追加で補強工事が必要になります。また、シロアリやカビが発生している場合、耐震や気密・断熱など住宅性能を高める工事も検討しましょう。

上記のような想定外の問題が発生すると、追加費用が発生したり、思うような間取り変更ができません。そのため、中古住宅をリフォームする際は、不動産や建築の知識が豊富な住宅診断士や耐震診断士、設計士などプロに診断してもらいましょう。

中古住宅のリフォームですべき4つの工事

ここでは、中古住宅をリフォームする際にやっておくべき工事を以下4つ紹介します。

  1. 断熱性能を上げる
  2. 気密性能を上げる
  3. 雨漏りの改修
  4. 耐震性を向上させる改修

下記で詳しく解説していくので、中古住宅のリフォームを検討している方は参考にしてみてください。

①断熱性能を上げる

中古住宅は築年数が経っているため、現代の省エネ水準を満たしていないことも少なくありません。リフォームを行って断熱性能を上げることで、現代の水準と同等の性能を実現できます。

断熱性能を上げることで、以下のようなメリットがあります。

  • 年中快適に過ごせる
  • ランニングコストが安くなる
  • ヒートショックや熱中症の予防
  • 結露やカビの発生を抑える
  • 地球環境に優しい

断熱性能を上げるリフォームには、家全体をリフォームする以外にも多くの種類があります。壁や屋根などの一部に断熱材を追加する方法や窓を二重窓に交換したりなど、予算を考慮しながらリフォームに取り入れてみてください。

②気密性能を上げる

気密性能とは、室内の空気をどの程度閉じ込めておけるかというものです。気密性が高い建物は、すき間をできる限り減らし、建物の内外の空気が流動しないようにされています。

そうすることで、建物の中は外気からの影響を受けず、温度や湿度などを調整して快適な環境を保ちやすくなります。気密性能が低いと、いくら断熱性能に優れていてもすき間風が吹いたり、暖かい空気が逃げてしまったりして断熱性能が低下します。

そのため、断熱と気密はセットと考えておきましょう。気密性能を上げると以下のようなメリットがあります。

  • 年中快適に過ごせる
  • ヒートショック予防
  • 光熱費削減
  • 花粉や有害物質を取り除き、新鮮な空気を保てる
  • 洗濯物が乾きやすい
  • 結露しにくい
  • 防音効果

気密性能が向上すると換気が欠かせません。換気システムの導入や窓を設置して、空気を入れ替えましょう。

③雨漏り対策の改修

戸建て住宅で使用されている屋根材は、瓦やスレート、金属屋根の3種類がほとんどです。瓦は100年近くもつと言われていますが、実際は25年程度で下地や部材、防水シートが劣化してしまいます。

そのため、瓦に問題なくても、他のメンテナンスが必要です。また、スレート屋根の寿命は10年前後が目安です。築年数が経っている建物は雨漏りしやすい状態になっていることも少なくありません。

雨漏りといっても原因はそれぞれ異なるため、対処法も複数あります。どう対処して良いのか分からないという方も多いですが、そのままにしてしまうと危険です。

中古住宅をリフォームする前に、雨漏りが起きているか必ずチェックしておきましょう。業者に調査を依頼して雨漏りの有無、雨漏りしている場合は発生原因を突き止めましょう。

④耐震性を向上させる改修

日本は地震大国です。住宅の耐震性能の差で自分や家族の命を守れるかが決まります。そのため、中古住宅をリフォームする際は耐震性能を向上させる工事も欠かせません。

建物の耐震性は築年数に加えて、それぞれの物件の構造や作られ方によって異なります。リフォームを検討している物件の耐震性能を詳しく調べる際は、耐震診断がおすすめです。

耐震診断では、2000年に改正された現行の建築基準と比べて、既存建物がどれくらいの耐震性を備えているかを診断できます。診断は総合評点に基づき4段階で評価され、総合評点が1.0以上あれば、耐震性があるといえます。

総合評点が1.0以下の場合は、耐震補強を行うことが必要です。耐震補強リフォームには以下のようなものがあります。

  • 接合部の補強
  • 木造壁の補強
  • 基礎の補強
  • 土台の補強

中古住宅の耐震性の現状を把握し、安全な住まいを作りましょう。

中古住宅をリフォームする前提で購入する際の4つのポイント

中古住宅をリフォームする前提で購入する際のポイントを以下4つ紹介します。

  1. 構造を確認
  2. リフォームの自由度
  3. 物件を確認する
  4. 耐用年数を確認

下記で詳しく解説していくので、リフォーム前提で中古住宅の購入を検討している方は参考にしてみてください。

①構造を確認

中古住宅をリフォームする際、建物の構造や組み方、部材の強度をチェックしましょう。構造は、構造材料と構造形式から表されます。

構造によってリフォームの自由度が異なるため注意が必要です。間取り変更の自由度を求める場合は、ラーメン構造や木造軸組み工法などを選ぶと良いでしょう。

ラーメン構造や木造軸組み工法は、柱や梁で建物を支えていることから壁の移動がしやすく、大規模なリフォームに向いています。もし、理想の間取りにできるか不安な場合は、施工会社に調査してもらいましょう。

②リフォームの自由度

希望通りのリフォームができない中古住宅もあります。壁で建物を支えている壁式構造は、間取りの自由度がかなり低いことが特徴です。

そのため、壁を撤去しても問題ないか、将来の資産価値、水回りの変更はどの程度できるのかなどを確認しておきましょう。リフォームの自由度が高いのは、重量鉄骨造と鉄筋コンクリートのラーメン構造です。

この2つの構造は柱と梁で建物を支えているため、壁や床を撤去でき、大規模なリフォームに最適です。また、ハウスメーカーで建てられている軽量鉄骨造の建物は独自の工法が採用されているため、リフォームするには技術と経験が必要です。

リフォームの難易度が高いので、事前にどの程度リフォームできるのか施工会社に確認しておきましょう。

③物件を確認する

リフォームする際には、床の傾きや部材の腐食などの建物の状態を確認しましょう。ただし、建物の状態を確認するのは素人では困難です。

そのため、ホームインスペクションという建物状況調査を活用することをおすすめします。ホームインスペクションでは、不動産と建築の知識が豊富な第3者から希望のリフォームができるかをアドバイスしてもらえます。

建物の状態を確認する際は以下の項目をみておきましょう。

  • 構造部分
  • 基礎まわり
  • 壁、床
  • 屋根、天井
  • 窓、玄関ドア
  • 水回り設備
  • 内装

また、物件の状況を調べる際は、敷地の地盤も確認するのを忘れないでください。地盤が整っていないと、購入後に地盤沈下が発生したり、土壌汚染が起こってしまう恐れがあります。

地盤の調査も登記簿謄本などである程度情報を得られますが、素人には難しいため専門業者に依頼するのがおすすめです。

④耐用年数を確認

建物は構造によって耐用年数が異なります。以下の法定耐用年数はあくまで減価償却年数を定めたものです。実際の建物の寿命ではありません。

スクロールできます
構造耐用年数
軽量鉄骨プレハブ造
(骨格材肉厚3㎜以下)
19年
木造22年
軽量鉄骨プレハブ造
(骨格材肉厚3㎜超4㎜以下)
27年
重量鉄骨造
(骨格材肉厚4㎜超)
34年
鉄筋コンクリート造37年

重量鉄骨造は34年、鉄筋コンクリートが37年と他の構造よりも耐用年数が長いです。長く快適に過ごしていくためには、耐久性が長い構造の方が安心です。

実際の耐用年数はメンテナンスによって大きく変わりますが、構造の目安として捉えておくと良いでしょう。

リフォームはリノベーションハイムにおまかせください

リフォームするなら、リノベーションハイムにおまかせください。リノベーションハイムには、過去に豊富なリフォーム実績があり、中古住宅のリフォームも数多く手掛けています。

中古住宅をリフォームする際の注意点やすべき工事の知識が豊富なので、不安な方も安心です。無料相談を実施しているため、中古住宅のリフォームを検討している方はぜひ一度お問い合わせください。

まとめ

本記事では、中古住宅のリフォームについて注意点や落とし穴について解説しました。中古住宅のリフォームは、修繕すべき箇所を工事してから、理想や要望を設計していくことが必要です。

上記では、中古住宅のリフォームですべき工事も紹介しています。リフォームして後悔する結果にならないよう、事前に把握しておきましょう。

本記事があなたのお役に立てることを願っております。

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