
リフォームと建て替えってどっちが良いの?
築年数が経過した家にお住まいの方は、リフォームや建て替えで家をまるごと工事したいと考えていませんか?しかしリフォームと建て替え、結局どちらがいいのか、そもそも何が違うのかわからないという方もいるでしょう。



古い家だから耐震性が心配
一部をリフォームするだけじゃ足りない
高い費用を払っても、将来住む人がいないからもったいないのでは?
上記のような悩みをお持ちの方のために、今回は、リフォームと建て替え、どちらがいいのかについて解説します。それぞれの基本的な違いを紹介した上で、築年数別、ケース別にどちらがおすすめか解説しています。
あなたの悩みや家の状況に当てはまるものがきっとあるはずです。リフォームと建て替えを検討する際にぜひ参考にしてみてください。
- リフォームと建て替えの違いは『基礎部分を残すかどうか』
- 将来家を引き継ぐ人がいる、リフォームの見積金額が高額といった人には建て替えがおすすめ
- 既存の建物に思い入れがある人、一部分だけに不満がある人はリフォームがおすすめ
- リフォームか建て替えなのか迷った際には耐震基準や住まいの劣化具合で考える
また、リフォームの概要、リノベーションとの違い、費用、流れなど下記の記事で網羅的に解説しています。事前に詳しく知りたい人は、以下の記事をどうぞ。


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リフォームと建て替えの違い
リフォームと建て替え、どちらがあなたに合っているか解説する前に、リフォームと建て替えの違いを理解しておきましょう。次の表は、リフォームと建て替えの基本情報をまとめたものです。
項目 | リフォーム | 建て替え |
---|---|---|
定義 | 住宅の基礎部分は残し、改修する | 基礎部分を含むすべてを解体し、家を作り直す |
工事費用相場 ※ | 350~2000万円 | 1000~4000万円 |
工事以外の費用 | 仮住まいに関わる費用 登記申請費用 (床面積が変わる場合) | 仮住まいに関わる費用 登記申請費用 解体費用 廃材の処分費用 |
施工期間 | 1~3ヶ月 | 4~6ヶ月 |
リフォームと建て替えの違いを一言で表すなら『基礎部分を残すかどうか』です。
建て替えは住宅の基礎部分にも手を加える分、リフォームよりも費用や期間といったコストがかかります。また、工事以外にも様々な費用がかかるので、業者と相談する際にしっかり見積ってもらいましょう。
リフォームのメリットとデメリット
ここからは、リフォームのメリットとデメリットを紹介します。
リフォームのメリット
リフォームのメリットは、次のとおりです。
- それほど予算がかからない
- 工期は短い場合が多い
- 仮住まいが必要ない場合もある
リフォーム内容によるものの、建て替えと比較して費用を抑えることが可能です。とくに、壁紙の貼り替えやトレイの交換などの部分的なリフォームでは1日で工事が完了するほど、工期が短いこともあります。
加えて、ほとんどのリフォームでは仮住まいの必要がありません。リフォーム場所に応じて、家具・家電の移動や生活場所を変える程度でリフォームができます。
仮住まいをすると、引っ越し準備の手間や仮住まい費用が必要になります。そのため、可能な限り仮住まいをせずにリフォームできることが理想です。
リフォームのデメリット
一方、リフォームには次のようなデメリットもあります。
- 構造や間取りに制限がかかることもある
- 補修が必要だと高額になる
- 建て替えよりも自由な設計ができない
柱や梁といった構造部まで解体するとリフォームではなく、建て替えになります。リフォームでは必ず構造部を残さなければならず、柱の場所次第では自由な間取りにできない場合もあるのです。
また、2×4工法で建てられた住宅は壁で建物を支えるため、そもそも壁を取り除けないといった制限がかかることもあります。リフォームで住宅を解体し、柱や梁の劣化や腐食が見受けられる場合には耐震性の低下の懸念から、補強する追加工事を提案されます。
追加工事があると、工期が延びるうえに費用がかさむのです。
建て替えのメリットとデメリット
ここからは、建て替えのメリットとデメリットを紹介します。
建て替えのメリット
建て替えのメリットは、次のとおりです。
- 自由度の高い設計ができる
- 耐震性・耐熱性を強化しやすい
- 家に関する不満をまとめて解決しやすい
建て替えでは基礎部分を含めすべて建て直すため、元の家の間取りにとらわれない設計が可能です。同時に、耐震性や耐熱性も強化できます。建て替えれば新築にできるため、耐震性や耐久性を心配している方は特に安心できます。
また、既存住宅の不満を一気に解決できるのも建て替えのメリットです。長年住んで感じた間取りの不満などをなくし、快適な住まいを作れます。
建て替えのデメリット
建て替えには、次のようなデメリットもあります。
- 費用が高い
- 仮住まいが必要になる
- 建て替えに制限にかかることがある
建て替えは住宅を全て解体してから家を作るため、解体費用と建材費などがかかり費用が高額になりがちです。
加えて、既存住宅を完全に解体することから、仮住まいが欠かせません。計画的に荷物の整理を行い、引っ越し業者の手配や荷造りが必要です。
また、再建築不可物件や建ぺい率を超えている住宅では、建て替えができないことや小さく設計しなければならないこともあります。既存住宅を建てた時と建築基準法が改定されており、現行の基準で住宅を建てなければなりません。
【築年数別】リフォームと建て替えどっちが良いの?
リフォームと建て替えのどちらがおすすめか、築年数を基準に紹介します。
上記の3つのパターンに分けて解説します。ご自宅の築年数があてはまる部分までスキップできるので、各項目をタップまたはクリックしてみてください。
ただし、築年数はあくまで大まかな基準なので、リフォームと建て替えどちらがいいかを断定できるわけではありません。最終的な判断は専門家に相談してから決めましょう。
築30年以下の場合
築30年以下の住宅は、リフォームがおすすめです。なぜなら、築30年以下の住宅は構造部分の劣化が少ない可能性が高いからです。せっかく構造部分がいい状態で残っていても、建て替えたらすべて解体してしまうことになります。
築30年以下の場合、工事の費用相場は、リフォームが1,500万〜(フルリフォームの場合)、建て替えが2,500万〜となっています。工事以外の費用も含めると、費用の差はさらに大きくなるので、水回りや内装、外壁など、気になる部分だけをリフォームしたほうがお得です。
築40年の場合
築40年の場合、スケルトンリフォームがおすすめです。築40年ほどの住宅は、旧耐震基準に基づいた建物であることがほとんどです。
旧耐震基準とは、建築基準法の改正前に適用されていた基準のことで、耐震性など住宅が満たしているべき基準が現在のものより低く設定されています。建築確認日が1981年5月31日以前なら、旧耐震基準に則って建築されています。一度ご自宅の建築確認日を調べてみてください。
築40年の場合、費用相場はリフォームが1,500万〜、建て替えは2,500万〜です。構造の劣化状況によって異なりますが、建て替えよりリフォームがお得なことが多いです。
特に、リフォームの中でも、耐震性を上げられるスケルトンリフォームがおすすめです。築40年が経過していると、床からミシミシと音がする、柱が歪んでいるなど、部分リフォームでは解決できない不満をお持ちの方が多いでしょう。そのため、家全体に及ぶ不満を解決しながら、耐震性や耐久性もあげられるスケルトンリフォームが最適です。
築50年以上の場合
築50年が経過している場合、建て替えがおすすめです。
50年以上前に建てられた物件は、ほとんどが旧耐震基準に基づく建物であり、構造も劣化しているはずです。家の耐震性が心配という方も多いはずですから、建て替えで一度解体してしまうのが良いでしょう。
費用相場は、リフォームが1,800万〜、建て替えが2,500万〜となっています。仮に基礎部分を活かしてリフォームしたとしても、構造躯体まで工事する必要があり、結局費用が建て替えと変わらないケースが多いです。
古い住宅を理想の家に建て替えた上で、建物の寿命を伸ばしましょう。
【ケース別】リフォームと建て替えどっちが良いの?
リフォームと建て替えのどちらがいいか、あなたの悩みや家の状況といったケース別に紹介していきます。
上記の順に解説するので、あなたに当てはまる項目がないか、探してみてください。
こんな人には建て替えがおすすめ!
以下の項目に当てはまる人は、建て替えがおすすめです。
- 将来家を引き継ぐ人がいる
- リフォームの見積金額が高額
- 耐震性やシロアリ対策がしたい
- 思い通りのデザインがしたい
建て替えは、コストがかかる分、建物の寿命を長くできます。そのため、将来家を継いでくれる人がいて、家を長く使いたいという方は建て替えが最適です。
また、見積もりの結果、リフォームしたとしても建て替えと費用が変わらなかったという方にも建て替えをおすすめします。家全体に手を加えられるのも建て替えの魅力です。
「床のきしみが気になる」「シロアリ被害を対策したい」など、長年住んで感じた構造部分への不満を一気に解決できます。大きな不満がなかったとしても、間取りを自由に設計することで今まで以上に快適な暮らしを実現できます。
こんな人にはリフォームがおすすめ!
以下の項目に当てはまる人は、リフォームがおすすめです。
- 予算や時間が限られている人
- 一部分だけに不満がある
- 既存の建物に思い入れがある人
リフォームは構造躯体に手を加えない分建て替えよりもコスパが良いです。そのため、低予算・短期間で工事を済ませたい人はリフォームをおすすめします。構造部分が良好な状態で残っているならなおさら、解体してしまうのはもったいないです。
また、構造部分には不満がない人もリフォームが良いでしょう。
- 「水回りだけなんとかしたい」
- 「劣化した外装だけおしゃれにしたい」
上記のような悩みなら、リフォームで十分解決できます。特に、代々受け継がれてきた家や歴史ある建物は、全て解体して建て替えてしまうのは抵抗があるでしょう。
構造部分に問題がないなら、少しでも元の建物の要素を残せるリフォームがおすすめです。
リフォームか建て替えなのか迷った際の判断基準
築年数別やケース別にリフォームか建て替えなのかといった情報を見ても、悩むこともあるでしょう。そこで、ここではリフォームか建て替えなのか迷った際の判断基準を紹介します。
予算内におさまるか
予算内におさまるかは、リフォームか建て替えなのか迷った際の判断基準の1つです。建て替えよりもリフォームのほうが費用を抑えられます。
ただし、リフォームで仮住まいが必要な場合は、仮住まい費用も考慮しなければなりません。仮住まい期間によるものの、リフォーム費用に引っ越し代や家賃を加えると建て替えと同じくらいの費用になる可能性があります。
たとえ、リフォーム費用が予算におさまろうとも仮住まいの有無を確認するのが賢明です。
耐震基準を満たしているか
耐震基準を満たしているのかも、リフォームか建て替えなのか迷った際の判断基準の1つです。耐震基準を満たしていない住宅では大地震が起きた際に倒壊や破損する恐れがあるため、建て替えをおすすめします。
築年数が古い住宅では以前の耐震基準で建てられていることが多く、震度5の地震には耐えられる設計です。震度5程度の地震は比較的よく起こり、近年では震度5強以上の震度も珍しくありません。
もちろん、既存住宅のリフォームと同時に耐震補強も可能です。ただし、現行の耐震基準を満たす住宅にするには大規模な補強工事が必要であり、業者に建て替えおすすめされることもあります。
いつ起こるかわからない大地震に備えるためにも、建て替えをすれば安心感が得られるのです。
どのくらいの期間住み続けるか
どのくらいの期間住み続けるのかも、リフォームか建て替えなのか迷った際の判断基準の1つです。30年以上住む予定であれば、建て替えをおすすめします。
断熱材や配管・配線の耐用年数は約30年と言われています。そのため、建て替えをすれば、30年間程度は住宅に問題や不具合が生じづらいのです。
もちろん、リフォームをして長期的に住むことも可能であるものの、費用がかさみます。建て替えと同等の費用がかかるなら、建て替えをして住宅を自由に設計するのがおすすめです。
リフォームか建て替えか悩む場合には、どのくらいの期間住み続けるのかがポイントになります。
住まいが劣化していないか
住まいが劣化していないかも、リフォームか建て替えなのか迷った際の判断基準の1つです。住まいが劣化していなければ、リフォームをおすすめします。
リフォームでは、柱や梁といった構造部に劣化や腐食が見受けられないことがポイントです。安全を担保しつつ気になる場所のリフォームをすれば、安全で快適な生活が送れます。
ただし、住まいの劣化が進んでいれば、建て替えを検討しましょう。費用がかかるものの、建て替えをすると、安心した暮らしが可能です。
再建築不可物件でないか
再建築不可物件でないかどうかも、リフォームか建て替えなのか迷った際の判断基準の1つです。再建築不可物件であれば建て替えができないため、リフォームを選びましょう。
再建築不可物件とは、既存住宅を更地にすると新たに建物を建てられない物件のことです。建築基準法で規定する幅4m以上の道路に2m以上接していない場合に該当することがほとんどです。知らずに既存住宅を解体すると、住まいを失うことになります。
そのため、再建築不可物件である場合には、気になる部分をリフォームして住むのが賢明です。
リフォームか建て替えか迷ったらリノベーションハイムにご相談ください


リフォームと建て替え、どちらがいいか迷っている方は、ぜひ一度リノベーションハイムにご相談ください。お客様の悩みや、ご自宅の状況を詳しくヒアリングして、お客様に最適な選択肢を提案させていただきます。
専門家に相談すれば、どんな選択肢があるのか、費用はどれくらい見積もるべきかなどをご理解いただけます。リノベーションハイムでは、無料の相談を実施しているので、少しでも話してみたいと思われた方は、ぜひお問い合わせください。
まとめ
今回は、リフォームと建て替えどちらがいいのかについて解説しました。リフォームか建て替えのどちらがいいのかを知るためには、それぞれの特徴や違いを理解する必要があります。
家の基礎部分まで解体しする建て替えは、費用、期間ともにコストがかかる分、自由に家を設計できます。一方リフォームはコスパがよく、基礎部分を残して気になる部分だけを工事します。他にも、この記事で解説した特徴をよく覚えておきましょう。
また、築年数やあなたの悩み、家の状況によって、どちらがおすすめかを解説しました。一概に判断することはできませんが、リフォームと建て替えを検討する際の目安としてお役立てください。