リフォームで固定資産税は変わるの?影響のないケースと上げる、下がるケースを紹介

  • リフォームをすると固定資産税に影響するのかな?
  • 固定資産税が高くなるのかな?

リフォームを検討している人の中でも、固定資産税が上がるのか、それとも下がるのか気になる人も多いでしょう。結論から言うとリフォームをした場合、規模や工事内容によって、上がることも下がることもあります。

そこで今回は、リフォームによって固定資産税がかかるのかについて解説します。主に以下の3つのパターンについて紹介します。

これからリフォームを検討している人は、ぜひ参考にしてください。

そもそもリフォームとリノベーションの違いや流れ、お得にする方法を知りたい人は、以下の記事で網羅的に解説しています。まずはそちらの記事をチェックしてみてください。

目次

そもそも固定資産税とは?

まずはそもそも固定資産税とは何かについて解説します。総務省が定める固定資産税の内容は以下のとおりです。

皆さんの周りにある住宅地や田んぼなどの土地、住宅やお店などの家屋、工場の機械や会社の備品などの償却資産(コラム「償却資産とは?」参照)を総称して固定資産と呼びます(詳しくは次の表を参照)。固定資産税とは、こうした固定資産にかかる税金です。固定資産の所有者が、その資産価値に応じて算定された税額を、固定資産の所在する市町村に納めます。

引用元:総務省

固定資産税に関する規則は、地域によって異なります。また、土地のある場所や、建物の築年数、構造などによっても変わってきます。

そのため、住んでいる地域の地方自治体やリフォーム会社に、リフォームによって固定資産税がどれくらい影響するか相談するようにしましょう。

リフォームによって固定資産税は変わるのか?

まずは大前提リフォームによって固定資産税が変わるのか確認しておきましょう。基本的に現在の住宅をリフォームしたとしても固定資産税が変わることはありません。

必要な場合のリフォームや申請が必要でないリフォームの場合は、固定資産税は変わりません。

あなたがどのようなリフォームをしたいのかによって、固定資産税が上がるのか下がるのか、影響しないのか変わりますので、リフォーム業者や市区町村で確認するようにしましょう。

リフォームによる固定資産税が影響のないケース

具体的にリフォームによる固定資産税が影響のないケースは以下の3通りがあります。

  1. 劣化を防ぐ・保全するリフォーム
  2. 間取り変更のないリフォーム
  3. その他延床面積が増えないリフォーム

上記3つについてそれぞれ詳しく解説します。

1.劣化を防ぐ・保全するリフォーム

住宅は年月が経つにつれ必ず劣化します。その先も長く住むためには定期的なリフォームが必要です。例えば内装や設備を最新のものに買い替えたり、外壁や屋根をメンテナンスすることは、快適な生活を送る上で必要な補修です。

上記のように、通常リフォームは劣化部分を回復させる工事であることが多いため、生活に必要なリフォームだと判断され固定資産税が変わることはありません。

2.間取り変更のないリフォーム

主要構造部である「柱や壁、床、屋根、梁、階段」に手を加えないリフォームは、「建築確認申請」が不要なため、リフォームをしたかしていないかなどの見分けはつきません。

そのため、現在の住宅をリフォームしたところで固定資産税に影響することはないと言えるでしょう。ただし、柱を撤去したり、大きな間取り変更をする場合は、固定資産税の評価額に影響が出てくる可能性があるので注意しましょう。

3.その他延床面積が増えないリフォーム

フルリフォームなどの大規模なリフォームでない限り、「建築確認申請」は必要ないため固定資産税に影響することはありません。

つまり、土地の用途が変わらない限り、リフォームによって固定資産税に影響することはないと言えるでしょう。

リフォームによる固定資産税が上がるケース

リフォームによって固定資産税が上がるケースは以下の3通りです。

  1. スケルトンリフォーム(大規模修繕)
  2. 延べ床面積の増える増築リフォーム
  3. 建物の用途が変わるリフォーム

上記3パターンについてそれぞれ解説していきます。

1.スケルトンリフォーム(大規模修繕)

スケルトンリフォームとは、建物の外部の壁や基礎構造を保持したまま、内部の構造や設備を一から再構築し、ほぼ新築同様の状態にすることです。

スケルトンリフォームでは、住宅の主要構造部である「柱や壁、床、屋根、梁、階段」に手を加える必要があります。その場合、建築確認申請をしなければいけません。

こうした大幅なリフォームは、既存の建物とは機能性や耐久性などが向上することになるため、必然的に建物の価値が上がり固定資産税も高くなる可能性があります。

2.延べ床面積の増える増築リフォーム

住宅のリフォームにおいて、延床面積を増やし増築する場合、基本的に固定資産税は上がる可能性があります。固定資産税標準額は、延床面積をもとに算出します。そのため、増築により面積が増えた住宅は、その分固定資産税も増えます。

また、住宅の主要部分にあたる床のリフォームになるため、増築の場合も建築確認申請が必要です。さらに、居室や水回りの増築だけでなく、サンルームを増築、新たに作る場合も課税対象となるので注意が必要です。

3.建物の用途が変わるリフォーム

既存の建物の利用目的を変更する際にも、建築確認申請と不動産登記の変更が必要となり、固定資産税が上がります。

例えば、もともと住居として使用していた建物を、事務所や店舗用としてリフォームした場合、リフォームによって建物の価値が変わるとみなされます。

また、建物だけでなく、土地に関しても住宅用地の特例が適用されたり外れたりすることで税額が変わる可能性があります。

リフォームによって固定資産税が下がるケース

最後にリフォームよって固定資産税が下がるケースについて解説します。以下の3通りです。

  1. 耐震リフォーム
  2. バリアフリーのリフォーム
  3. 省エネのリフォーム

上記3つについてそれぞれ解説していきます。

1.耐震リフォーム

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条件補助金額期間
・昭和57年1月1日以前に建てられた建物であること(中古住宅・中古マンション・中古アパートなども含む)
・新耐震基準に適合する工事であること
・耐震リフォームの工事費用が50万円を超えていること
翌年分の固定資産税の2分の1(ただし120平方メートルまでに限る)1年間(ただし、自治体が指定する道路沿いの住宅の場合は2年間)

改修前の建物が昭和57年1月1日よりも前に建てられたものであれば、耐震改修工事を行い申告することで、固定資産税の減額を受けられる可能性があります。

ただし、適用期間が令和6年3月31日までとなっているため、耐震リフォームをお考えの方は早めに実施されるのがおすすめです。また、減額されるためには、工事完了日から3ヶ月以内に市区町村の窓口に申告しなければならないのでご注意ください。

2.バリアフリーのリフォーム

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条件補助金額期間
・賃貸でないこと(中古マンションやアパートなどの共同住宅は含まない)
・次のいずれかの方が居住していること
①65歳以上の方
②要介護または要支援の認定を受けている方
③障害がある方・築年数が10年以上経過していること
・リフォーム後の床面積が50平方メートル以上であること
・一定のバリアリフリーリフォームが次のいずれかに該当すること
通路などの幅を広げる、階段の勾配を緩やかにする、浴室・トイレ・出入り口などの改良、手すりを取り付ける、段差をなくす、滑りにくい床材に変える・バリアフリーリフォームの工事費用が50万円を超えていること(補助金等は含まない)
翌年分の固定資産税の3分の1(ただし100平方メートルまでに限る)1年間

住む人の年齢や生活環境に合わせて、住みやすいようにバリアフリー改修を行うこともあるでしょう。

上記のような様々な条件を満たす必要がありますが、バリアフリーのリフォームにおいても減税対象となる場合があります。ただし、こちらも適用期間は令和6年3月31日までとなりますので注意が必要です。

3.省エネのリフォーム

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条件補助金額期間
・賃貸でないこと(中古マンションやアパートなどの共同住宅は含まない)
・平成20年1月1日以前に建てられた建物であること
・リフォーム後の床面積が50平方メートル以上であること
・省エネ改修工事の要件を満たしていること
・省エネリフォームの工事費用が50万円を超えていること(補助金等は含まない)
翌年分の固定資産税の3分の1(ただし120平方メートルまでに限る)1年間

省エネリフォームとは、少ないエネルギーで快適にすごせるように、エネルギー効率を向上させる工事のことです。窓、床、天井、壁の断熱改修工事がこれにあたります。こちらも適用期間は令和6年3月31日までとなっています。

リフォームの固定資産税についてのご相談はお任せください

弊社は、年間1,000棟以上のリフォームを実施してきました。そのため、リフォームの内容によって固定資産税が変わる場合と変わらない場合について相談が可能です。

今回は固定資産税について解説してきましたが、他にも贈与税や不動産所得税などの税金制度や減税制度は数多く存在します。適用できるものと適用できないものも存在します。

そのため、専門的な知識をもとに丁寧なヒアリングとわかりやすい解説を行います。少しでも不安なことがありましたら、弊社にご相談ください。

まとめ

今回は、リフォーム時に固定資産税が変化するケースから変わらないケースについて紹介してきました。

固定資産税は土地や建物の評価額をもとに決められ、市区町村ごとに異なるので、自分の住んでいる地域の固定資産税についてわからない方はリフォーム会社に相談するようにするといいでしょう。

まずはどのようなリフォームをするのかによって、固定資産税が変わるのか変わらないのか決まるため、行うリフォームの内容を明確にしましょう。

本記事が少しでもあなたの助力になれば幸いです。

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