リフォームの内容
建物の“今”を知る
「耐震診断」や「住まいの健康診断」を実施し、建物の現在の状態を調査しました。
その結果、梁や筋交いの位置、床下の状態を把握し、基礎の欠損も確認しました。
また、屋根や外壁、バルコニー周りの塗装の劣化も見つかりました。
さらに、過去の増築により建物全体のバランスが崩れていたため、早急に補強計画を立て、
建物の保全を行なうことが必要と判断しました。
■基礎と主要構造部の補修・補強の様子
建物の性能や採光への配慮
断熱性能のアップ、バリアフリー化による安全性の確保、そしてお母様が暮らしやすく、
ご家族がお世話しやすい間取りに配慮しました。
また現在、敷地の南面が駐車場であることから、将来そこに建物が建つことも考慮し、
今のうちに日当たりを確保できるようリビング上部を吹き抜けにするご提案をしました。
■リフォームご提案時に作成したLDKのCGモデル
インテリアのイメージとポイント
当初、ご夫婦は木の風合いを生かした「北欧風」をイメージされていたようですが、
素材の提案などを進めていくうちに「コロニアルスタイル」へと変わっていきました。
決め手になったのは「ロートアイアンの手摺」。カタログを見て、とても気に入っていただき、
この手摺が美しく映える階段を吹き抜けのポイントにしました。
そこからイメージはどんどん膨らみ、次々と素材が決まっていったそうです。
それからは、ご夫婦で家具やインテリアアクセサリーを遠くのお店まで探しに行かれたりして、
リフォームを楽しんでいるご様子でした。
住まいのポイントとなる個性的で美しい階段
抜けなかった壁を上手く活かす
リビングには構造上どうしても取り払うことのできない壁があったので、
その壁をキッチンとリビングダイニングをゆるく仕切るフォーカルポイントとすることに。
もともと奥様は、キッチンがある程度独立していることを希望されていましたので、
リビング側にはお気に入りのキャビネット、キッチン側には食器棚を並べることで、
機能的にも視覚的にも重要な役割を果たすことになりました。
もともとあった正面の壁をオシャレに活かす
階段を強調する吹き抜け空間がゆとりを生み出す
回遊式キッチンは奥様のこだわり
キッチンのポイントは、ときにはテーブルにもなるステンレスの作業台。
この作業台を中心に、回遊式に配置されたキッチンは奥様のこだわりの場所です。
お孫さんがお手伝いするときも、回遊式なら動きがスムーズ。
リビングと完全に仕切られてはいないので、ご家族の存在を感じることができます。
また、奥様のお気に入りのタイルは配置にもこだわりました。
■白を基調とした清潔で機能的なデザイン
テーブルとしても使える作業台
明るく広々とした玄関ホール
玄関ホールを圧迫していた階段の位置を変更し、ゆとりのある広々としたスペースに。
玄関ドアからの採光を増やしたこともあり、明るくなりました。
また、下駄箱の他にも上着などを掛けておける収納を設置するなど、
使い勝手も大幅に向上しました。
木目調のドアや収納などが落ち着きを演出
階段位置を移動し、ゆとりある空間に
生まれ変わったファサード
白を基調とした外壁と玄関部に配されたレンガのコントラストが新しいファサードを生み出しました。
玄関庇を透明にすることで軽やかさを醸し出すとともに、新鮮なイメージを強調しています。