リフォームの内容
建物の状況
築37年の建物+築28年の増築箇所がある木造住宅でした。
建物は老朽化が進み、現在の耐震基準には程遠い状態でした。
さらに、過去の増築を行ったことで建物のバランスが悪くなり、耐震性能をいっそう低下させていました。
まずは耐震や断熱など建物の性能を、現在の基準に則って総合的に見直すことが先決でした。
快適で安心して暮らせる住まいへ
まずは、一部減築を行い、家のカタチが地震に強い矩形になるよう整えました。
基礎が欠けていたところには新たな基礎を追加し、耐震補強計画に基づいた工事を行いました。
もちろん、サッシ交換や断熱材の補填等など、断熱性能そのものも見直しました。
また、通りからの視線が気になって、障子を閉め切ったままだった和室は、開口部から坪庭を臨む地窓に変えることで、明るさを保ちつつプライバシーを確保できる空間へと変わりました。
プランのポイントはシューズインクローゼット(SIC)
今回のリフォームでいちばん大きく変わったのは玄関からLDKへの動線部分。
土間を広くとり、土足のまま入っていくことができるSICを設けて収納量を確保しました。
そのためベビーカーやゴルフバッグなど目につくものも収納でき、玄関がスッキリと片付きました。
また、家族の靴や上着はここで着脱できるため、室内へ侵入するホコリや花粉などが軽減されたとのことです。
ドアを開けた時が印象的な玄関フロア
収納量たっぷりのSIC
寒かった北側のキッチンが明るい表舞台に
部屋を取り囲むように配置されていた廊下を整理し、広々としたLDKに。
水周りの位置はほとんど変えず、コストを抑えながら設備機器を一新しました。
ストーブを使っても冬は寒く収納も少なかったキッチンは、最新の設備と豊富な収納力で機能的かつLDを見渡せるとっておきの空間へと変貌しました。
赤を基調としたオシャレなキッチン
ダイニングとのつながりが良くなり、家族の会話もスムーズに
使えるものは使い、元の家の面影を残したい
元々使っていた造りつけの収納や照明、物入れは、そのまま残して再利用。
透かし彫りが美しかった和室の欄間も、レリーフとして壁に飾っています。
すべて新しくするのではなく、残したいものを厳選して再利用しました。
旧家屋の思い出の品をインテリアに
廊下には収納量たっぷりの本棚を
コーナーを活かして洗面台を設置
以前から使っていた収納(クローゼット)を再利用
家族が集うLDK
グリーンの屋根と白い壁の洋風の外観に
元々のバルコニーは屋根置き式でしたが、端から端まで行き来できるロングバルコニーに変更。
すっきりとした総二階風の外観となり、グリーンの屋根と白い壁が映える洋風の建物に生まれ変わりました。
減築した部分には庭とアプローチをあらたに設け、シンボルツリーのオリーブがナチュラルな雰囲気を添えています。
思い出がいっぱい詰まった新居