家族と住まいのものがたり

STORY01

思い出が生きている

スクロール

つくりたかったのは、
家族の記憶を紡ぐ シンプルモダンの家。

K様邸

■施工地/東京都
■家族構成/お母様、娘さんご家族
■築年数/37年
■建物のタイプ/戸建住宅
■構造/木造軸組
■リフォーム箇所/家全体
■工期/3カ月以上
■施工費用/3,054万円
リフォームのきっかけ

ご両親が他界された後、一人暮らしをしていたお母様もご自宅で倒れられ、それを機にリフォームの検討が始まりました。
お母様にとってはご両親との思い出が詰まった大切なご実家でしたが、建物は老朽化し、冬にはストーブが何台も必要なほど断熱性の問題も抱えていました。
また、キッチンや家族のくつろぎ空間が北面に集中しており、一日中照明が必要となるなど間取り面での問題も多々ありました。
リフォームへの想い

この先、広い家におひとりで住むことに不安を感じていたお母様は、娘さんご夫婦との同居をするためにリフォームを決断。
ただし、思い入れのある我が家で、家族の記憶を娘さん夫婦と一緒に紡いでいけるような家にしたいというのがご希望でした。
当社を選ばれた理由

当社を含む3社でご検討されていたそうですが、家族構成や背景を考慮し、これからの暮らし方に対して最適な提案ができたことをご評価いただいたようです。
「家族それぞれの意見を丁寧に掬い上げて調整をし、みんなが納得できるプランにまとめてくれた」ことが、決め手となったとおっしゃいます。
毎回の打合せもとても楽しかったそうです。

リフォームの内容

建物の状況

築37年の建物+築28年の増築箇所がある木造住宅でした。
建物は老朽化が進み、現在の耐震基準には程遠い状態でした。
さらに、過去の増築を行ったことで建物のバランスが悪くなり、耐震性能をいっそう低下させていました。
まずは耐震や断熱など建物の性能を、現在の基準に則って総合的に見直すことが先決でした。
快適で安心して暮らせる住まいへ

まずは、一部減築を行い、家のカタチが地震に強い矩形になるよう整えました。
基礎が欠けていたところには新たな基礎を追加し、耐震補強計画に基づいた工事を行いました。
もちろん、サッシ交換や断熱材の補填等など、断熱性能そのものも見直しました。
また、通りからの視線が気になって、障子を閉め切ったままだった和室は、開口部から坪庭を臨む地窓に変えることで、明るさを保ちつつプライバシーを確保できる空間へと変わりました。
プランのポイントはシューズインクローゼット(SIC)

今回のリフォームでいちばん大きく変わったのは玄関からLDKへの動線部分。
土間を広くとり、土足のまま入っていくことができるSICを設けて収納量を確保しました。
そのためベビーカーやゴルフバッグなど目につくものも収納でき、玄関がスッキリと片付きました。
また、家族の靴や上着はここで着脱できるため、室内へ侵入するホコリや花粉などが軽減されたとのことです。
ドアを開けた時が印象的な玄関フロア
収納量たっぷりのSIC
寒かった北側のキッチンが明るい表舞台に

部屋を取り囲むように配置されていた廊下を整理し、広々としたLDKに。
水周りの位置はほとんど変えず、コストを抑えながら設備機器を一新しました。
ストーブを使っても冬は寒く収納も少なかったキッチンは、最新の設備と豊富な収納力で機能的かつLDを見渡せるとっておきの空間へと変貌しました。
赤を基調としたオシャレなキッチン
ダイニングとのつながりが良くなり、家族の会話もスムーズに
使えるものは使い、元の家の面影を残したい

元々使っていた造りつけの収納や照明、物入れは、そのまま残して再利用。
透かし彫りが美しかった和室の欄間も、レリーフとして壁に飾っています。
すべて新しくするのではなく、残したいものを厳選して再利用しました。
旧家屋の思い出の品をインテリアに
廊下には収納量たっぷりの本棚を
コーナーを活かして洗面台を設置
以前から使っていた収納(クローゼット)を再利用
家族が集うLDK
グリーンの屋根と白い壁の洋風の外観に

元々のバルコニーは屋根置き式でしたが、端から端まで行き来できるロングバルコニーに変更。
すっきりとした総二階風の外観となり、グリーンの屋根と白い壁が映える洋風の建物に生まれ変わりました。
減築した部分には庭とアプローチをあらたに設け、シンボルツリーのオリーブがナチュラルな雰囲気を添えています。
思い出がいっぱい詰まった新居

リフォームを終えて

特に外観は、以前の家とは比較できないほど明るくなり驚かれたようです。
暗かったLDKも広々と明るく、断熱補強と床暖房の設置で小さなお子様も安心して遊べる環境になりました。
以前の面影を随所に残しつつ、不安だった安全性や建物の基本性能の向上を果たすことができたと思います。
お母様からは、新しい家族の物語を紡いでいくことができるとのお声をいただきました。
リフォームコーディネーターより

まずは安全面や性能面をしっかりと向上させ、その上で亡くなられたご両親の思い出をどう残していくかがポイントでした。
そのために、ご家族それぞれのご希望やこだわりを纏め上げていくことに注力いたしました。

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