扉を開くと、海外の邸宅を思わせる華やかなエントランスホールが出迎えてくれた。
天窓から降り注ぐ光が心地よく、さりげなく置かれた絵画やストーブが施主のこだわりを感じさせてくれる。
ご自宅でお仕事をされることも多いというご夫婦が目指したのは「クリエーティブな空間」。
とりわけ海外での生活経験もある夫人は、“視覚”を大切にしたという。
絵画や本が身近にあることはもちろん、余計な物を置かず、大きな家具や大判のタイルなどのインテリアが映える開放的な空間を希望。
趣の異なる居場所を複数つくったのもそうした狙いからだ。
一方で、雑然としがちなキッチンなど生活感を感じさせるものは徹底して“見せない”ようにした。
「落ち着きもあるけど、非日常を感じる部分もあって満足しています」と笑顔のお二人だ。
間取り
リビング
リビングの天井は傾斜をいかした吹き抜けが開放的。減築してバルコニーに奥行を持たせ、中と外のつながりも生まれた。
家具や壁面のタイルなどインテリアの要素はすべて大ぶりなものに。
輸入ドアや毛足の長いカーペットなどのアイテムが上質な住空間を演出
ダイニングはカフェのような雰囲気。大きなオーダーテーブルの黒のフレームと、ベンガラのような壁の色あいがマッチ。生活感の出やすいキッチンは、あえて壁で仕切って見せないようにした。
玄関・階段
贅沢な広さのエントランスは、ホテルのラウンジのように、内外の境界のないタイル張りの広々とした空間。右奥のスペースは引き戸で間仕切ることも可能。ピアノを置くため床も補強した。
ロフトへ続く階段は、圧迫感のないスケルトン階段。階段下にはソファを置いて、おこもり感がちょうどいい読書コーナーに。
浴室・坪庭スペース
浴室の前室は、坪庭スペース。ガラスの仕切りは開放感があり、浴槽につかりながら緑を眺めるなど視覚的にも癒される。
トイレ
鳥と植物が描かれた壁紙が、遊び心を感じさせるトイレ。まるで森のなかに迷いこんだような楽しい気持ちにさせてくれる
お客様の声
パートナー選びで重視したのは「空間設計力」ですね。リビングの吹き抜けや、広々としたエントランスホールなど、大空間を作りたいと考えていたからです。担当は一級建築士として、打ち合わせのその場で「できる・できない」の判断をしてくれるなど、知識と技術に裏付けられた提案に安心感がありました。