日本の伝統を映し、心から安らげる空間を。

Sビルのオーナーは新宿を中心に民泊をはじめとする多彩な宿泊施設25部屋の運営を行うM社。増え続ける外国人観光客によるインバウンド需要に対応するため、既存の民泊のリノベーションを計画されました。
コンセプトは「SNS映えしつつ、日本本来の魅力が発揮される部屋」。単なる見栄えだけではなく、本格的な茶室など日本文化の奥深さを感じられる上質なデザインで、よりアッパー層の宿泊客を取り込むのがその狙いでした。
リフォーム・リノベーション事例概要
東京都・Sビル
■建物のタイプ/ビル(2〜4F民泊)
■リフォーム面積/127.00㎡
■間取り/[ Before ] 3LDK → [ After ] 2LDK
■リフォーム箇所/リビング・ダイニング×2、キッチン、和室、洗面所、洋室×5
■工期/3ヶ月
■施工費用:2,360万円




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本格的で上質な輪を感じる「JAPANDIスタイル」がコンセプト
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同社の代表取締役であるN様は、リノベーションプランを手にさまざまなハウスメーカーをあたってみたところ、「自信がない」など、どのメーカーも返答に難色を示すなか、セキスイハイムさんだけは「面白そうですね、ぜひやらせてください」と即答。すぐに社内にプロジェクトチームをつくってプランを練ったといいます。
そんなN様の要望に応え、チームが提案したプランが「JAPANDI」スタイル。これはJAPANとSCANDINAVIAを掛け合わせた造語で、日本の伝統と北欧のセンスを融合させたインテリアスタイル。
ニュートラルなアースカラーをベースに木目の優しさと柔らかさをプラス。シンプルながら落ち着きのある雰囲気と木質感の安らぎに満ちた空間が特徴です。
また全面改装のフルリノベーションではなく部分改装であるため、既存のものを残した部分と改装部分が調和するよう配慮してリノベーション計画を立てました。
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写真映えを超え、宿泊者の心を魅了する本格的な和室

和室はまさにこの住まいの最大の見せ場。以前は茶室の中に水屋がありましたが、より本格的な茶室にするために水屋と茶室を分けています。また竹を使った網代天井や、ヒノキと竹を使った駆け込み天井など、本格的な茶室そのものに仕上げています。
メンテンナス性も考慮して、和室の障子は和紙ではなく和紙の風合いを保ちつつ破れにくく耐久性のあるワーロン障子紙を採用しています。
さらに腰壁の色もお茶を振舞う側は白、客人の側は黒と色を分けるなどすべてが本格仕様。また掛け軸だけでなく季節の花を活ける壁掛けの花入れも設けることで、四季折々の花を愛でることもできるようにしています。
日本文化の良さを深く知っていただける空間であるとともに、和の癒やしに包まれるかけがえのない空間に仕上がっています。
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木の質感が豊かな和の安らぎ空間に、北欧の上質なインテリアをコーディネート
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以前はアクセントカラーのレッドの織り上げ天井が印象的だったリビングも、フローリングには耐久性の高い木質フローリングに。天井は既存の天井を活かしつつ、エイジング加工した杉材を化粧梁として採用。さらにむき出しだったコンクリートの太い構造柱もナラの木を表面に張って、より木質感あふれるデザインで安らぎと温かみのある空間としています。
TV横にあったエアコンも移動させ、メインウォールには上品なデザインのエコカラットを採用することでさらにすっきりと洗練された空間に。また壁には丸型のミラーをあしらうなど、随所に遊び心とセンスが感じられます。
織り上げ天井にはよりLD全体を明るく照らす間接照明を設置。さらにダイニングのペンダントライトはライトが拡散せず、スポットで空間を照らすことができるグレアレスライトを採用しました。
さらに北欧テイストを感じるテーブルやチェアなどのファニチャーや、プレートやナイフ、フォークなどのキッチンウェアも今回のリノベーションに合わせてトータルにコーディネート。上品かつ機能性の高いアイテムが、さらなる上質なステイを約束します。
お客様の声
Q.家づくりの感想
「面白そうですね!」と営業担当さんが前のめりになっていただいたことがまずうれしく、その後のファーストプランを見て、ここなら大丈夫だと思いました。Zoomなどを利用して打ち合わせを繰り返すなか、その都度プランを見せていただくのがいつも楽しみでした。
民泊施設では交換や修理を前提とする必要があり、それほど高価なものは使えないのですが、とはいえある程度のクオリティがないと上質感は生み出せない。そのせめぎ合いの中、高価すぎずかつ入手しやすい部材やアイテムを揃えていただけたのも大変満足しています。
自身が多忙なこともあり、最終段階あたりは「ほぼお任せ」でしたが、それは信頼して任せられるクオリティがあるからこそ。今からここがオープンするのが楽しみで仕方ないですね。そしてまたほかの物件などでも、ぜひリノベーションハイムさんにリノベーションをお願いしたいですね。
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3Fキッチン
窓周りを下地から造り直して歪みを補正しつつ、より採光性を高めました。システムキッチンも落ち着きと清潔感のある木目柄が全面に張られたものを採用しています。
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3F茶室水屋
より本格的な茶室とするべく、水屋は茶室から独立させています。ヒノキなどの木の香りが漂う心安らぐ空間です。

2F畳コーナー
小上がりの畳コーナーは高さを設けて、掘りごたつ仕様に変更。壁は名古屋モザイクの磁器タイルで、艶のあるブラックとすることで間接照明の光がきらめくように反射し、空間を美しく照らします。

2Fダイニング
壁紙にはより光の陰影が映えるよう、リフォーム用ではなく新築住宅に用いるクロスを採用。より高度な施工技術を要しましたが、厳しい点検と張り直しを繰り返し隙の無い仕上がりになりました。

2F寝室
フロアーをウッド調の壁紙と間接照明で、より上品で洗練された雰囲気にしています。
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2F寝室
また他の寝室ではベッド部分のフロアーを一段高くして間接照明を配置することで、落ち着きと上質感漂うデザインとしています。
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2F洗面
洗面台はワンボウルからツーボウルに変更してより便利に。石長の壁紙と木質感ある収納など、素材感にあふれ清潔感に満ちた空間に仕上げています。

水谷 義範
リフォームコンサルタント
百貨店販売や建築土木の経験を活かし、現在はリノベーション営業に携わっています。幅広い業務の経験から、お客様に寄り添った提案を心がけています。趣味はゴルフで、リフレッシュしながら新しいアイデアを見つけることが好きです。