形を変えて住み継ぐ、二世帯化リフォーム

かつて祖父母と共に暮らしていた奥様のご実家を、完全分離型の二世帯住宅にするリフォームを希望されたY様ご家族。当初は増築も視野にいれてのスタートでしたが、コストを抑えるために既存の建物をそのまま活かして二世帯化することに。
1階を親世帯、2階を子世帯のスペースとして、各世帯が暮らしやすい間取りに変更し設備も一新しました。また、冬の寒さも厳しいとのことでしたので、リノベーションハイムの断熱モニター住宅としてご協力いただき、高断熱住宅化を目指すリフォームとなりました。
リフォーム・リノベーション事例概要
東京都・Y様邸
■家族構成/親世帯(母+弟)&子世帯(ご夫婦+子ども2人)
■築年数/36年
■建物のタイプ/一戸建て
■リフォーム面積/152.00㎡
■間取り/[ Before ] 5LDK+納戸 → [ After ] 2LDK+3LDK
■リフォーム箇所/家全体
■工期/4ヶ月
■施工費用/6,374万円




増築なしで完全分離型2世帯住宅に
当初は、既存の建物を左右に分けて各世帯の住まいとし、足りない部屋数を増築するプランを希望されていました。しかし、全体予算の中で増築部分にかかる費用がかさんでしまうため、建物の大きさはそのままで、各世帯に必要な部屋数を確保する案に変更。
階段スペースを2つ設けなくてよい分、空間に余裕ができる上下階で世帯を分けるプランをご提案しました。
Before
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After

2階子世帯
それぞれの世帯に快適なプラン
お母様と弟様が暮らす1階は、それぞれの個室でも快適に過ごせるように、ゆとりのある広さと各自の持ち物が収まる収納スペースを確保しました。また、断熱性と防犯性、近接する隣家とのプライバシー問題などに配慮して、窓の数や面積を減らしました。
Y様ご家族の住まいとなる2階は、LDKのほかに主寝室、子ども部屋2室、リモートワークができる個室タイプのワークスペース、足を延ばして入ることができる浴槽、トイレが2つというご要望でした。
特に、子ども部屋2つ分のスペースの確保が至難の業でしたが、もともと11.6畳の広さがあった寝室を、主寝室と子ども部屋1室に分けてリフォームすることで、小さくても使い勝手のよい細長い形で2つめの子ども部屋も作ることができました。
Before
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After

1階親世帯
寒さから解放された、断熱等級5相当の性能
今回のリフォームのもう一つの目的は「冬の寒さの解消」でした。事前調査を行ったところ、床下と外壁面に断熱材が入っていなかったことが判明しました。
そこで、壁や天井をすべて取り払うスケルトンリフォームを行って、構造の耐震補強と共に気密断熱工事を実施。床、壁、天井のすべてに高性能断熱材を入れて、断熱等級5相当の性能を実現しました。

お客様の声
リフォームのきっかけ
「リフォーム前の実家には母と弟が住んでいたのですが、ものすごく寒くて、床が軋むなどの問題もでてきて、いずれリフォームをしなければいけないと思っていました。
ちょうど私たち家族も賃貸暮らしでしたので、そろそろマイホームを購入しようかという話になっていたところでした。もともと実家は私の祖父母と父母、私たち兄弟の三世代で住んでいましたので、二世帯住宅にできるのではないか、というところからリフォームの話がはじまりました」(奥様)
リノベーションハイムを選んだ理由
「リフォームの知識が全然なかったので、まずはお話を聞いてみようと、いくつかの会社に相談をしました。リノベーションハイムさんはみなさん知識が豊富で、いろいろ教えてくださって、安心してお任せできそうだなという印象でした。
3社にプランをご提案いただいたのですが、リノベーションハイムさんは最初から私たちの要望をすべて反映したプランを作ってくださいました。ほかでは難しいと言われてしまった子ども部屋2つと、個室タイプのワークスペースもちゃんと盛り込まれていました」(奥様)
「とにかく対応が早かったですね。質問にもすぐに答えていただけて。コミュニケーションがスムーズにとれるということは、リフォームを進める上でとても重要だと思いましたので、家族みんなで“絶対リノベーションハイムさんにお願いしよう”ということになりました」(お母様)
住み心地は?
「かなりいいです。以前の家は、1階と2階で3℃ぐらいの温度差があって、とにかく寒い寒いと言っていたのですが、今ではエアコン一台で十分暖かくて。こたつテーブルを買いましたが、使っていません。
ガスファンヒーターとエアコンと遠赤外線ヒーターなど、あらゆる暖房器具を家のあちこちに置いていた頃とは比べものにならないほどです」(お母様)
「2階は真冬でも日差しが入っていれば、日中は暖房が必要ないほどです。北側にあるお風呂もまったく寒くないですね。入った瞬間のヒヤッとした感じがないので、浴室暖房が必要ないほどです。家事動線もしっかり考えていただいたので、家事がしやすくなりました」(奥様)
暮らし方に変化はありましたか?
「玄関ドアも断熱ドアに変えたので、外から家の中に入った瞬間に暖かいと感じます。玄関ホールとLDKの間のドアも開けっぱなしで大丈夫。寝るときはそれぞれの個室のドアを閉めますけど、それ以外はまったく閉めません」(お母様)
「二世帯住宅で一緒に暮らすようになって、ちょっと子どもたちを見ていてもらいたいとか、階段を降りれば誰かがいるという安心感もあって、子育てが楽になりました。子どもたちも新しいお部屋が気に入っているようで、お片付けをがんばってくれています」(奥様)
リフォームの感想
「私たちの要望をすべて叶えていただきました。難しいことも、しっかり考えてくださるので、“こんなこと言ってもいいかな”ということも相談しやすかったですね。1階のピアノ周りは、音が響かないようにピアノの背面に防音効果のあるパネルを付けてくださるなど、それほど大がかりでなくても効果的な方法を提案していただけました」(お母様)
「難しい要望もしっかり受け止めていただき、実現できない場合でも、代わりの方法を具体的に提案してくださるのでとても参考になりました。住む人のことを考えて、私たちに寄り添ってくれる会社だと思います」(奥様)
ギャラリー

既存の玄関の横に、子世帯の玄関を増設しました。もともと玄関ポーチが広かったので、二世帯分の玄関を配置しても問題なく収まりました。
Before
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After

親世帯の玄関ホール。断熱がしっかりしているため、中に入った途端に外気との温度差を感じます。トールサイズのシューズボックスのほか、収納式ベンチや造作棚を備えて便利に。

2階のワークスペースは一畳ほどの空間。息苦しくなることがないように、内装窓をつけました。窓を閉めていればリビングの音も気にならず、集中してお仕事に取り組めるそうです。

2階子ども部屋。壁紙はお子様がご自身で選ばれました。おもちゃを収納するための棚も造作しましたが、もう少し成長したら学用品を収納する予定とのことです。

もう一つの子ども部屋。以前のお住まいで使っていた部屋より面積は小さくなりましたが、家具の配置がしやすい長方形の空間であることや、アクセントクロスによる視覚効果で、むしろ広く感じるそうです。

日当たりがよく明るい2階のLDKで、お母様、奥様とお子様たち。「途中、大変なときもありましたが、リフォームをしてよかったですね。それぞれが納得できる形になって、お互いが快適に過ごせる家になりました」とお母様。

浦野 隆司
リフォームコンサルタント
入社以来、リフォーム業一筋で30年の経験を積んできました。2級建築士の資格を活かし、シンプルでモダンな住空間を提案しています。趣味はボルダリングや音楽鑑賞、PCいじりで、常に新しいことに挑戦しています。