防音と開放感を両立。築28年の住まいが奏でる理想空間
築28年の住まいを「家族それぞれの趣味を存分に楽しめる空間」へと生まれ変わらせたM様邸のリフォーム事例をご紹介します。
きっかけは、ピアノを思う存分弾きたいという奥様の想いでした。在宅ワークが増えた近隣への音漏れを気にして演奏を控えることも。また、狭い洗面室や通路幅の制限で新しい冷蔵庫が置けないなど、暮らしの中で不便さを感じていました。
今回のリフォームでは、和室を高性能な防音ピアノ室へと改装。透明なスライドドアを採用することで、リビングとの一体感も実現しました。さらに洗濯機の配置変更による洗面室の拡張や、3枚引き戸の特注扉の設置で大型冷蔵庫の搬入も可能に。ご主人の趣味である音楽鑑賞のために、将来的な拡張性も考慮したオーディオ機器の収納スペースも確保。家族一人ひとりの理想を叶えた、快適な住まいが完成しました。
リフォーム・リノベーション事例概要
M様邸
■施工地／神奈川県横浜市
■家族構成／夫婦とお嬢様
■築年数／28年
■建物のタイプ／一戸建て住宅
■リフォーム箇所／防音室・キッチン、洗面化粧台、バス、トイレ、建具、照明
■施工費用／2,450万円
防音性の高いピアノ室
Before
After
和室からピアノ室への改装では、防音性能を最優先に設計。二重床構造による床衝撃音の低減と、防音壁による音の漏れを徹底的に抑制しました。また、グランドピアノの重量に耐えうる床補強工事を実施し、安全性も確保。
空間デザインでは、従来の和室の襖を取り払い、透明なスライドドアを採用することで、リビングとの視線的な一体感を創出。防音性と開放感を両立させた、理想的な音楽空間を実現しました。消臭・調湿機能を備えた内装材を採用することで、楽器にも優しい室内環境を整えています。
キッチンと洗面室
Before
After
水回りの改善では、洗面室の使い勝手を重視した大胆なレイアウト変更を実施。洗濯機の設置位置を見直すことで、限られた空間を最大限に活用し、十分な作業スペースを確保することに成功しました。家事動線を考慮した配置計画により、洗面室での作業効率が格段に向上。
キッチンでは、結露対策が課題だった出窓部分に、高性能なキッチンパネルを採用。優れた断熱性と耐久性を備えたパネルの設置により、結露の発生を抑制し、メンテナンス性も向上。水回り全体で快適性と機能性を両立させた改修を実現しました。
冷蔵庫の設置問題を解決
将来的な家電の大型化を見据え、搬入経路の確保を重視した改修プランを提案。特に課題となっていた通路部分には、開口幅を最大限確保できる3枚引き戸の特注建具を設計・採用しました。
通常の引き戸では確保できない広い開口部を実現することで、大型冷蔵庫などの搬入を可能に。建具の収まりや操作性にもこだわり、日常使用時の利便性も両立。将来的な設備更新にも対応できる、長期的視点に立った空間設計を実現しています。
収納スペースの最適化
階段下の未活用スペースを最大限に活かすため、収納の動線分析を実施。空間を機能別に分割し、独立型ロッカーを設置することで、効率的な収納システムを構築しました。奥行きのある空間でも、取り出しやすさを重視した可動式の収納を採用することで、デッドスペースを解消。
さらに、趣味空間としての機能も追求し、オーディオ機器専用の収納スペースを設計。将来的な機器の増設にも対応できるよう、電源計画を綿密に行い、適切な位置に必要数のコンセントを配置。設備面での拡張性を確保しながら、趣味を充実させられる空間として仕上げました。
鈴木 吉高
リフォームコンサルタント
セキスイハイムで新築営業を経験後、新木造営業を経て、現在はリノベーション営業に従事しています。2級建築士、インテリアコーディネーター、宅地建物取引士の資格を活かし、お客様の理想の住まいづくりをサポートしています。趣味はおいしいお酒と食事を楽しむことです。
